ノーやん日記パート2

中秋の名月

 きょうは中秋の名月。夕刻6時半ごろ、マンションの上空に、薄雲の少しオレンジがかった衣を着て名月が浮かんでいた。坂道を自転車こぎながら目を瞠った。結構いい線いってる。よっし、今月今夜のこの月を、と帰宅して三脚を引っ張り出し、デジカメをセットしたが、名月はただ薄ぼんやりしてるだけ。「イマイチやなア」と渋い顔つきなって撮影は断念した。家にはススキもダンゴもない。名月をめでる道具立ては何にもない。しばしの間、焼酎の水割りで月世界に空想をめぐらそう。
 人間が月へ行くことができるなんて少年時代ほんとうの夢だった。アメリカのアポロがその夢を現実化した。もちろん、ウサギもいないしかぐや姫もいない、荒涼たる世界。空気も水もない世界。どうやって住めるのか。いまはできっこない話。だが人間賢いから、いろいろ知恵を出してひょっとしたら「月かて住めるでエ」という時代がくるかもしれない。そう思うだけでワクワクする。月は空気抵抗がないから超スピードで交通ができるし、衝突しても交通事故もない、地震も台風ももちろんない。少年時代、ぼくは無事故・無災害の世界を夢想し、ドラえモンより前に、夢の中で宙を鳥のように泳ぐ特技をひそかに誇っていた。それがホンマにできたらなア。そんなアホなことを夢想する前にお前が息している地球をどうすんねんと叱られそうなのでアルコールの入った月見は終わる。
 あの月をとってくれろと泣く子哉 一茶
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