能勢謙三の鹿児島まち案内日記

戸惑うもの こぼれ28

 まち案内をしていて、自分もわずらわしいし、お客さんも戸惑うようなものが鹿児島市には多いと思います。
 まず挙げたいのは市内周遊バス。もともとあった市営バスのシティービューに、鹿児島交通のまち巡りバスが加わって、案内がわずらわしいこと、わずらわしいこと。シティービュー城山・磯コースと、まち巡りバスはほとんど同じコースを走っています。違うのは、鹿児島中央駅を出発してから、維新ふるさと館に前者が最初に立ち寄るのに対して、後者は最後に寄ること。後者には、前者にない磯海水浴場前という停留所があることくらいです。
 なのに料金は、前者180円に対して後者160円。一日乗車券も前者600円に対して後者500円と微妙な違いがあります。統一されていれば、どんなに案内しやすいし、わかりやすいかと思うことがよくあります。
 次に水族館前というバス停名。イコール桜島フェリー乗り場なんですが、バスの行き先も水族館前となっているんです。ですから「桜島へ」と言うお客さんには、行き先に水族館前と書いたバスに乗ってください、イコール桜島フェリー乗り場ですから、とややこしい案内をせざるを得ないのです。
 おまけに市電の最寄り停留場は、水族館口という名前なので、これもまぎらわしい。
 その鹿児島本港地区のバス停名・行き先名自体、数が多すぎてわかりにくい。水族館前に加えて、北ふ頭、ドルフィンポート、南ふ頭、高速船ターミナルがあり、どこ行きに乗ればいいのか戸惑う客は少なくないことでしょう。もう少しまとめることはできないものでしょうか。
金生町と朝日通りもまぎらわしい。バス停の名前は金生町なのに、電停は朝日通なのです。加えて山形屋バスセンター行きというバスもあるので複雑です。
 鹿児島中央駅前のビルの名前も同様。既存の南国センタービルに加えて、間もなくソラリアホテルの入る鹿児島中央ターミナルビルがオープンします。アミュプラザを運営する会社は鹿児島ターミナルビルという会社名です。
 北ふ頭と鹿児島新港から出る奄美航路もわかりにくい。両者が場所的に離れているだけに、出港時刻が近付くと、どっちへ案内すればいいものか、と気を使います。
 地元の人間には当たり前の天文館という地名も、県外客にはまぎらわしいようです。「そんな建物があるんですか」と聞かれることがよくあります。いっそのこと、中央公園の一角にでも、天文館という名の象徴的な建物を造ってはどうでしょうか。

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