モーセかモーゼかどっち

地上波のワイドショーでイスラエルとハマスの戦いについて金髪のコメンテーターが「お互い話し合って解決策を模索すべきだ」と話しましたが、この人はイスラエルとハマスの歴史を全然知らないことが露呈しました。

モーセは、主に旧約聖書の“出エジプト記”に登場する人物で、聖書の中でも最重要の預言者の1人です。モーセは、神の命令で奴隷状態だったイスラエル人をエジプトから連れ出しました。また十戒と呼ばれる重要な律法を神から受け取ったのもモーセです。そのくらいの歴史を知らないとイスラエルとハマスの戦いは語れません。

ガザ地区は、イスラエル、エジプト、地中海に挟まれた全長41キロ、幅10キロの領土です。約230万人が暮らし、世界で最も人口密度が高い地域の一つとなっているところです。

ガザ地区の上空と海岸線はイスラエルが掌握しており、人と物の行き来もイスラエルが検問所で制限している。同様にエジプトも、ガザ地区との国境で出入りを管理しています。

国連によると、ガザ地区の住民の約8割が国際支援を頼りに生活している。日々の食料支援を必要とする人は、約100万人いるといわれています。

今回の衝突はこれまでで最大規模の一つだが、初めてのものではない。むしろ、イスラエルとハマスはこれまでも止むことなく戦火を交えてきました。ハマスをはじめパレスチナ側が「不当な支配に抵抗する権利」を強調するのに対して、イスラエルは「防衛の権利」を掲げてきたのです。

もうこの戦いに終わりはないのかもしれません。