木陰に潜む物語を・・・まさぐるようにかき集め・・・
息と吐音が聞こえるくらい・・・暮らしの音を聞き分ければ・・・
彼女の吐息も・・・彼の歌声も、TVやラジオの雑音も背中で聞き取れ・・・
古き憂う時代の色さえ表現出来れば・・・玄関にたどり着くまでの木漏れ日や・・・
扉を押して入るタイルの柄も・・・古く物珍しい埃と一緒に吸い込み・・・
小さな咳ひとつ・・・もったいなくて口を手のひらで塞いでしまう・・・。

身なりを整えても・・・飛び越えてしまえる時代は無く・・・
一歩づつ歩いてつまづいて・・・飛び越える喜びと悲しみがあり・・・
出会える人と・・・出会えない暮らしは星の数ほど目にして・・・
狭い輪の中で気付く・・・心の拠り所はもっと少なく・・・
当てにしていた波の音も聞こえなければ・・・灯台の灯りも気付かない・・・
狭い入り江の岩肌に映されて・・・遠い月影の麓に降ろされる・・・
帳の中でしか暮らせない・・・。

1.2.3と景気を付けて・・・壁を乗り越え忍んだ豪邸も・・・
うらやむほど刈り込まれた庭の緑と木々の鬱蒼な姿は・・・
絵物語に映画のスクリーンでしか出会えない夢想でも・・・
飾り立てられた森と建物の中に・・・複雑な歴史と物語が書けるほど・・・
先人から受け継ぐ・・・影と光のバランスは、溶かしきれない濃さの中で・・・
まだらに揺れる船の上を泳ぎ・・・数えるほどに研ぎ澄まされた、文化を拾い暮らしているのかも。
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