飛び抜けた才能に守られて・・・生きる時代を選ぶ訳にもいかず・・・
誤解を生んで去り出すきっかけを自分で選び・・・
最高の技術の・・・特別な素材で・・・
贅沢な時間を間借りして・・・組み立ててしまう誇りをチリジリと集め・・・
才能の器から漏れだす次の世代は・・・
濁った眼の中から覗かれてしまうのかも・・・。

お調子者が小奇麗に着替え・・・正直者が道化に化け・・・
脅かす勢いが、時世の廻りを空回り・・・
正しさに息を吐く、疲れた大人達の目の奥は・・・
埋もれた体を預け・・・助けを求める宙に手をかざし・・・
泳ぎ始めた人魚が振り向き忍ぶ様子で・・・
後悔と・・・惜しむ瞳を潤ませている・・・。

預けた借り物を・・・間借りして・・・
次に手渡す役割がおろそかになればなるほど・・・
じぶんの役割に薄く幕が降り始め・・・
次の舞台は、語り手の音を消し・・・
二度と生まれない・・・残酷な物語に綴られてしまうのかも知れない。