一緒

時が過ぎるのは早いもので、などと言いだすのは年を取った証拠と思っていたのであるが、この１年、その言葉を何度も放ったことを思い出す。
昨年、母ちゃんが亡くなっていくつもの法事や初盆を済ませ、あれから１年。
それに合わせて、のびのびになっていた納骨も行うために、この連休で私の実家に帰ったのであった。
盆以来となる実家は、母ちゃんがいたときとまったく変わらぬ佇まいで私を待っていた。変わらぬのは、前の主がいなくなってしまったことのみ。
迎えてくれた現在の主、義兄さんと姉ちゃんにお邪魔しますと言い家に上がり、のっそり出てきた甥に久しぶり、と顔を見ると、

身長追い越されとるしぃぃぃぃぃぃぃ

中学生男子の成長、恐るべし。
しかし自分の子ではなくとも、おむつを替えてしょんべんひっかけられた赤子がこんなに大きくなったのを見ると、やはり感慨深い。
しんみりしながらいろいろ話をしていたところ、私はあることに気づいた。

というか、ヒゲはえとるしぃぃぃぃぃぃぃぃ

衝撃を受けつつ姉ちゃんに訴えると、すでにスネ毛も生えているようで見せてくれた。
そこで、足が超巨大になっていることに気づく。
聞けば、靴は２７センチということであった。

ち、中１ってこれでええのか？　どこまでいくつもりなんか？？？

ショックでへろへろしながら台所に行き姉ちゃんと話していると、姉ちゃんはさらに、奴は友達宅で友達のお父さん所有の工口ＤＶＤ上映会してるらすぃという衝撃情報を教えてくれた。

ええい、中坊は工口本で我慢しとけ！

しかも、それをやりはじめたあたりから、彼は「自室が欲しい」と強く主張しはじめたとのこと。
その自室には、「テレビ」と「ＤＶＤプレーヤー」が絶対必要なんだそうで。
どっかで聞いた話だと思った。