早春の風景

昨年の年の瀬からしばらく続いた週末ごとの積雪が嘘のように、立春からこちら、比較的穏やかで暖かな日が続いている。
室温１０度以上の室内で靴下２枚履きで暮らしていて普通にしもやけになる身としては、このまま春になって欲しいと願うのみである（ムリであろうが）。
しかし暖かくなると、奴らがやってくるのである。
花粉、黄砂、そして・・・虫。

チャリで移動すれば虫の群れに突っ込んで虫まみれになりあまつさえ鼻の穴から吸い込んだりするし、家の裏の川では見事な虫柱が立っている。
ああ、今年もきやがったわね、と、干していた洗濯物を取り入れようとベランダに立った私は、虫にまみれた洗濯物の数々を発見した。その数、何十匹。いや、何百匹。

この時点でじゅうにぶんに不快な気持ちになっているのに、異様に長いその体をよく見れば、×２匹。

全員がまぐわっていやがった。
どうも、昼過ぎから吹きはじめた風で虫柱が我が家のベランダに押し寄せてきたらしかった。
余所でやれ、余所で！　と思った。