もしも茂志茂の俳壇・歌壇

アスク発の俳句・短歌・川柳の投稿作品集
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岩瀬俳句愛好会さんからの投句

2017年01月26日 | 俳句・短歌・川柳

高殿の階に差す冬日かな   邦洋

ジイド読む捨てし恋あり冬の星   米子

人生の仕上げ階段冬薔薇   恵子

会釈して階に消ゆ冬帽子   タミ子

ストーブの二つの薬缶ボレロ鳴らす   みずえ

橅飲みを生きてみろよと投げにけり   つや子

階に山茶花の散る可伸庵   邦洋

階へ影をあづける冬桜   秀治

短日や階段百を登りけり   つや子

朴落葉山のざわめき鎮まりぬ   みずえ

音階もはづれ微かに冬の虫   恵子

八十の思ひ筆持つ文化の日   米子

冬桜樹下のベンチや薄荷飴   孝元

久米邸の書斎は二階小六月   米子

天狼へ階段登るひとの声   孝元

見上げねば気づかぬ花や冬桜   恵子

講堂の階外し冬休み   邦洋

着ぶくれて階を這うややこかな   秀治

帰り花帰れぬ蜂に蜜与へ  英子

じゃんけんぽん階段あそび秋うらら   みずえ

逆光の光通して見る紅葉   タミ子

句帳手にそれぞれ落葉踏み行けり   恵子

吟行の余韻ふくらむ芋の飯   米子

風に泣く箱階段の古暦   みずえ

階段を一段忘る初冬かな   つや子

階段の途中は長き冬の旅   英子

陽をすする黄金の桐冬芽かな   秀治

ビル街の地階に迷ふ冬の蠅   恵子

秋夕焼ごと日の丸を下ろしけり   邦洋

わかりますかわたしふゆのさくらです   秀治

涸滝を来ての日溜り屈伸す   孝元

長き日か短き日かとちる紅葉   つや子

階の踏めぬ一面冬日垂る   秀治

縁側で夫と糸巻く小春かな   邦洋

松明や色濃く映える山紅葉   みずえ

熱あつの珈琲冬の風の味   米子

朝の雨黒き階紅葉降る   タミ子

階段や月大きくて届くかも   つや子


葉月会さんからの投句

2017年01月25日 | 俳句・短歌・川柳

水澄むや棘の言葉も許せそう   久美子

枝豆の茹で上がりたるお空かな   タケノリ

白髪の日焼けの似合ふ料理人   恵

うろこ雲移動学習五校時目   イチヨ

喋るより枝豆食らふ老ひ二人   しげお

水澄むや那須野へしづむ山幾重   秀

草やぶにごろりと坐る南瓜かな   まき子

つかまえし蜻蛉を見せに走り来る   忠正

長堤の影どこまでも水澄めり   悦子

少女には遠すぎる道水澄める   恵

柿たわわ漆喰土蔵家号入り   イチヨ

なぜ迷ふわたしのふとんで蝉死んだ   しげお

月見豆しづかに物を言ふ人と   秀

枝豆の食べ切るまでの無音かな   悦子

水澄むや釣り糸どれも動かざる   まき子

源流に勢ひありて水澄めり   幸二

枝豆や時流れゆくカウンター   恵

熱狂のリオ遠くなり秋涼し   幸二

地軸ゆれいまだ戻らぬ夏の空   みよ子

ねぎらいの言葉あれこれ草の花   秀

草の花潤う雨の葉音かな   恵

ふくよかに老いし女よメロン切る   祐子

畦道の枝豆ひよいと手渡され   久美子

枝豆や絶妙コンビ金メダル   イチヨ

枝豆の塩加減きく朝の市   みよ子

遊歩道浸し嵩むや秋出水   イチヨ

むき出しの腕にそろりと秋が来る   祐子

水澄むや新装なりし神楽殿   タケノリ

鬼灯の凭れ合いつつ色づきぬ   まき子

母の忌の木魚に和するつくつくし   悦子

秋暑し地球も生活習慣病   裕子

かりかりと底までよそうきのこ飯   久美子

秋祭ウルトラマンの駆け抜ける   タケノリ

赤とんぼ昭和も遠くなりにけり   まき子

低き花低き草へと秋の蝶   悦子

人去った仮設残るすすきの穂   しげお


岩瀬俳句愛好会さんからの投句

2017年01月23日 | 俳句・短歌・川柳

廃業のはがき机上に秋の雨   タミ子

主なき机ふたつの秋思かな   秀治

虫の音に覚悟奪はれ机に俯す   みずえ

残暑お見舞い竹元先生机下とかく   邦洋

行く雲や机洗ひの日となりぬ   ケイ

鰯雲机にバカとペンの跡   恵子

一年生夢の机にとんぼの絵   英子

文机の三冊の辞書夜の長し   孝元

和鋏の弾力秋の文箱かな   秀治

一机あり一硯ありて秋座敷   邦洋

机を友に世紀語るや秋の風   英子

避難所の机に月見団子かな   恵子

二学期の机は好きな子のとなり   ケイ

子の机今や俳誌と梨の皿   みずえ

溜息を二つ三つ出す机かな   つや子

気仙大工の小机古ぶ月祭る   米子

一匹の秋の蚊追ふや旅の宿   タミ子

誂えの形見の机良夜かな   秀治

鍵掛かる机梶の葉下書きと   孝元

担任と挟む机や螽斯   邦洋

ちちろ鳴く古き机の置きぐすり   ケイ

冗談とごまかす本音とろろする   恵子

日に四度点す目薬や秋深む   孝元

秋灯喜怒書き留むる机拭く   米子

どっしりと富士には富士の秋薊   つや子

名月を待つ身とんりむ手塩酒   秀治

村役場奥の机の濃竜胆   邦洋

ひとときを静かな秋のそばにをり   ケイ

夫がゐて九月場所見る今が福   タミ子

鳥兜近寄りがたき貌を持つ   恵子

葛の葉や東西いづれからも風   孝元

二学期の始めや机狭くなり   邦洋