乃亜の方舟日記 2

雑種犬の乃亜、ポメの彩葉(いろは)、M・プードルの虎次郎と保護wankoとアニマル・コミュニケーターの葉月の日記です。

下の記事のコメントについて・・・。

2009年01月21日 19時41分36秒 | 日常のあれこれ
下の記事について、この様なコメントがありましたので
それについてお話したいと思います。

何故訓練が必要なの、ケンケンだけなら必要ないのでは?
かわいそうだけで引き取るなら全ての動物引きとれば?
何故ケンケンだけなの?



訓練は、必要な子と必要のない子がいます。

訓練の必要な子は、人と暮らす上でまったくルールを理解していなく
自分がルールとなってしまっている子です。

犬は猫の様に野良で生きていく事ができない社会なのは
ご存知ですよね?



犬は人に依存して暮らしていかなければ生きて行けない社会なのです。

ケンケンは人との暮らしをまったく無視した子でした。

噛み付くし無駄吠えは半端じゃないし。。。

でも、これはこの子の罪ではありません。
こうなってしまったのも、この子が悪いのではなく、そうしてしまった
飼い主に問題アリなのです。


この子が、1歳くらいの時に飼い主さんに挑戦した時期があるはずです。
ここで、飼い主さんが毅然とした態度で、躾られなかった為
ケンケンは飼い主さんよりも強い存在となり、手に負えなくなって
飼い主さんが直々にセンターに持ち込む。といった事になるのです。

訓練=かわいそう

と思われる方は結構多いのですが

本当にそうでしょうか?


訓練=可哀想で躾もろくにせず、可愛い可愛いで育てられ
手に負えなくなったから・・・殺されてしまう(実際は安楽死ではありません。
窒息して苦しみ抜いて死んでいくのです。)方がよっぽど酷だと思います。

でも、尻拭いをさせられるのは、この子達。
しかも、命でもって尻拭いです。


訓練=可哀想ではなく・・・訓練=リハビリなのです。


ケンケン1匹だから、訓練は必要ないとかの次元の問題ではないのです。

せっかく犬を飼ったのに、飼い主が幸せでなければ、犬も幸せにはなれません。
お互い不幸のスパイラルに巻き込まれるだけなのです。

私は、この様な子達にも生きるチャンスを与えてるお手伝いがしたいだけです。。
もう一度、人と暮らす喜びを知って幸せに暮らして欲しいと思っています。


そりゃ・・・可哀想な動物さんを全部引き取ってあげられる
経済力と土地があれば、そうしたいですよ~。

センターにボランティアで入っている方達は、皆さん、そう思われるでしょう。

あの場で、命の選択をするのは本当に辛いものです。

何故、選択するのかというと。。。

自分で責任をもって「幸せに導ける」頭数、限界があるからです。

犬を保護するのには、お金が掛かります。

避妊・去勢、ワクチン、血液検査、病気をしていれば治療費と薬代、他餌代などなど。。。
これは最低ラインです。

この最低ラインが守らなければ、沢山の方にご迷惑をお掛けします。

救助に協力してくださったセンターの方々にも、ご迷惑を掛け
結果、救助ボランティアは受け付けません!と言うことにもなりかねないのです。



どの子にも、幸せになる権利があります。

どの子にも、幸せになって欲しいと思います。

ただ、引き出した以上「幸せに導く」為の責任が生じます。
だって、生きているから。

生きてても、山の中で
繋がれて、糞尿まみれで、ワクチンもせず、皮膚病で乱交配され・・・
ゴハンも何日に1回だなんて

それでは幸せではないと私は思います。

せっかく保護しても「噛み付く」とか「無駄吠えがうるさい」とかで
出戻った犬のストレスは大きなものです。

センターに入り、数日間そこでビクビクしながら過ごし
ボランティアさんの手で救助され、一時預かり宅へ行き
里親希望の方とお見合いし、トライアルに出て・・・

犬達は、短い期間に自分の置かれた環境が目まぐるしく変わり
それに耐えねばなりません。
中には、下痢や嘔吐を繰り返す子もいます。

だからこそ、1発で里親さんを決めてあげたいのです。

訓練(リハビリ)をして、克服すべき事はして
今度こそ、幸せに暮らして欲しい。
それだけです。

特別な事はなにもないのです。

1匹でも多く、救助してあげたい。
1匹でも多く、幸せを掴んで欲しい。

救ってあげられなかった子の分までも、私たちは救った子達に対し
確実に幸せに導く責任があるのです。

私たち、命あるものは、いつか必ず死に直面します。
その場所は、暖かく愛に満ち溢れた場所であって欲しい。

元輝の様にママに「ありがとう」と言われて旅立って欲しい。



そしていつか・・・
不幸な動物さん達がいなくなり、殺処分数ゼロになって
のんびりと、私と愛犬達でお散歩できる日を心から願って・・・。

助けてあげられなかった子達に・・・合掌

そして、このコメントをして下さった方へ

今一度、保護とは何ぞや!と言う原点に返れました。
それを気づかせて下さって・・・
どうも、ありがとうございます。