泣ける笑える玉手箱   長崎沙織 

お笑い・ポエムなど
 

(ポエム) きらいなひと  長崎沙織

2012-06-28 15:39:15 | ポエム

きらいなひと・・・・

少ないほうが

 

人生は

幸せ

 

きらいなこと・・・・

少ないほうが

 

人生は

幸せ

 

憎しみの感情・・・

嫉妬の感情・・・

少ないほうが

 

人生は

幸せ

 

誰かの幸せを

願う力が 

薄れてしまわぬよう

 

優しい感情が生まれ

思いやる感情が生まれ 

心が 丸くなるよう

心が 柔らかくなるよう

 

好きなひとを

増やしていこう

 

好きなことを

増やしていこう

 

きらいなひと・・・・

少ないほうが

 

人生は

幸せ

 

人生一度きりだもの

きっと

楽しいだろう

 

みんな

いいところを

持っている

 

そう 

みんな持っている


ありふれた暮らしの中で

見落としてしまうけれど

 

いいところに

気づいたほうが

人生は

豊かになる

 

暖かくなる

 

笑顔が

増えていく


なにより

自分を好きになれる

 

きらいなひと・・・

 

少ないほうが

人生は

幸せ

 

好きなひと・・

 

多いほうが

人生は

幸せ

 


               end

 

 


(笑い) トメさん アイフォンと雑談  長崎沙織

2012-06-26 18:06:44 | 笑えるトメさん

ああた!

最近のコマーシャル 見てはる?

アイフォンのボタンをどっか押してだな

今日の天気は どうなんだ?だとか

あの人は どうしてる?だとか

あっちの国じゃ 今 何時? だとか

うまい店を教えろ!だとか

質問すると アイフォンが

答えてくれるらしいじゃないか!

気になって しょうがないよん。

じぇひじぇひ 質問をしてみたい!

根ほり 葉ほり とことん 聞いてみたい!

何を?って言われても困るけんどさ。

とにかく どげなふうになっとるのか

知りたい!

鬼ヨメが 持ってるアイフォンをちょいと拝借するか

・・・・難しいな・・ヘタに触るとばれちまう・・・

アイフォンで 殴られるかもしれん。

アイフォンってば

ガッチリした骨格だからな・・痛そうだ。

 

駅前の携帯ショップを おそってみるか・・。

あそこは もう何度も通っておるから

(ま~・・お上品なおばあちゃまが 又 いらしたわ)

な~んてことになって

(アイオフォン ゆっくり見て行ってね。)

な~んてことになって

(そうそう 一台余っているのがあるのよ。

 おばあちゃま しばらく使ってみます?)

な~んてことになって

(使い心地の感想を教えてくださったら

 高齢者への販売の参考になりますわ)

な~んてことになって

(少ないけど これ モニターのアルバイト料です。

 これで 美味しいものでも食べてくださいね。)

な~んてことになって

(そうかい? じゃ 遠慮なく)

な~んてことに・・・なるわけないか。

世の中 そうは 甘くない。

 

買うかもしれんよ~ 今度こそ~

という雰囲気を出しながら

店内へと 突入。

・・・・・・

・・・・・・・

トメ

 「ハイ。 又 来て見ました。」

店員

 「ぎゃっ! 又来た!」

トメ

 「もうね 息子たちにね

  お母さん アイフォン 買ったほうがいいですよ~

  な~んて 勧められたもんだからね

  今度こそね 買ってみようかな~ なんてね

  思っておるのよ。 何かご不満でも?」

店員

 「・・・・・・おばあちゃん。

  アイフォンはね~・・ちょっとね~。

  もし 買うんだったら ホラ 携帯電話はどうかしら?

  使い方も簡単で 大きい字で見やすいのもあるし

  電話とメールだけだったら

  もうね それで充分じゃないかしら?」

トメ

 「おや? トメのご経験だと

 字が どこまでも果てしなく大きくなるのが

 アイフォンの特徴じゃなかったかい?

 大きい字で 見やすいって~のは

 アイフォンも同じだろ?」

店員

 「・・・・・・・思い通りにはいきませんよ。

 アイフォンの操作は・・」

トメ

 「思い通りにいかない商品を

  なじぇ あ なじぇ 客に売るんだい?え~っ?」

店員

 「もう少し おばあちゃんが 若ければね~・・

 いろんな機能を説明できるんですけどね~」

トメ

 「そうやって 初めから あきらめるのが

  今の 若いもんの悪い癖だよん。

  とにかくね ちょいと 見せておくれよ。」

店員

 「・・・・・・・これなんですけどね・・・

  この間来たときも 見てたでしょう?」

トメ

 「あっ! これだよこれだよ

 鬼ヨメが持ってる奴。

 テレビでさ どっかボタンを押したら

 マイクに話しかけれるらしいじゃないか。

 なんだか 気になってね~~。

   ちょいとね お話しさせておくれよ。」

店員

「話してどうするんですか?」

トメ

 「いろいろとね 聞きたいことが

   あるんだよ!ねねねね~!

   どこをどう押すの?

   教えとくれ!さっさと!

 買おうっていうご気分満タンの

 客なんだからね こっちは!」

店員

「もう    困ったもんですね。

  ここをぎゅ~っと押して!

  ほら、 マイクが出てきたでしょ。

  ここに向かって話しかけたら

  返事してくれますから。

  早くして下さいよ!」

トメ

「ふあ~い。」


ひゃ~!!

ついに!ついに!

アイフォンくんとのおしゃべりタイム!

 

せっかくだから アイフォンくんに

まずは、 ご挨拶からだにゃ。

(こんにちは。)

       (お疲れさまです。

           今 午後3時ですよ。)

  (ひゃ~!時間まで教えてくれるんだね!)

      (聞きとれませんでした。)

 (あんた 耳が遠いのかい?)

       (あんた 耳が遠いの会出場を

         ウェブで検索してみましょうか?)

 (何 とぼけたこと言ってんだよ!)

       (わかりませんでした。

          ウェブで検索してみましょうか?)

  (何でも人任せにするんじゃないよ!)

    (何でも人任せにするんじゃないよを

     ウェブで検索してはいかがでしょう。)

 (ところで あんた 誰?)

    (私は siriです・・・何でもお手伝いします)

(私は 王子のトメだよ)

    (私はお家のためだよを

    ウェブで検索してみましょうか)

(あんた 聞き違いが 多いね)

    (よろしければ

     あんた 聞き違いが多いねを

     インターネットでお調べしますよ)

(ばかにするんじゃないよ!)

    (なんとおっしゃったのか

     わかりませんでした)

フ~・・・・・・こいつ・・・・やるな・・・・

だんだん めんどくさくなってきたよ!

(終わり!!)

     (終了ですか。さようならということですか?)

(終わり!!)

     (なにか 失礼なことを申し上げたでしょうか?

      私に用がなくなったのなら 終了じゃなくて

      さようならといってください。)

(さようなら)

      (はい、失礼します)

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・

ああ言えば こう言う・・・・

こう言えば ああ言う・・・・

まったく どうなってんだ!

だいたいね!

王子のトメをだな お家のためだなんて

勝手に聞き違えてしもうて!

あきまへん!

ロマンチックな会話を

楽しみにやってきたのに

何でも 検索に持って行きやがって!

会話が成り立たん!

 

(ばか!)

  (お役に立とうとがんばっているんです)

ありゃ~・・

時々 会話になるんだね。

悪口には 反応するんだな。

 

(お役にたってないよ!)

  (よろしければ お役に立ってないよを

   インターネットでお調べしますよ)

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・プチ。

トメ

 「又 くるよ。」

店員

 「あら・・もう 飽きたんですか?」

トメ

 「終了!」

店員

 「終了ではなく さようならと言ってくださいね~~。

 おばあちゃん!!」

トメ

 「もしかしたら アイフォンじゃなく

 あんたが そこで喋ってたんじゃないだろね?」 

店員

 「あんたが そこで喋ってたんじゃないだろね?を

  ウェブで 検索してみましょうか?」

トメ

 「二度と 来ないよ! この店には!」

店員

 「ありがとうございます!!」

                   end

 

 

 

 

  

 

 

 

 

   

      

         



 








 


 


(笑い) トメさん 雲に損害賠償を求める? 長崎沙織

2012-06-26 18:05:58 | 笑えるトメさん

ちょいと!

この間の

太陽表面 金星のんびり通過 見はりはった?

朝から 昼まで ゆ~っくり横断するから

どなたはんも 見ておくれ!

なんなら 5~6時間ぶっ通しで楽しんどくれ

そこまで 金星はんが気を使っておるのに

んも~!! 雨雲の奴

と~んでもない邪魔をしてくれて

何一つ 見えなかった・・・ゲホ。

5月21日の

金環日食用に買い求めた

735円の日食メガネ。

そん時にゃあ

ちゃ~んとちゃ~んと

見えたんよ。

金色に輝く輪っかがね。

乙女チックなトメくん 感動にややふるえが・・

気温も心なしか低くなったような・・ブルブル。

ウホ。

日食メガネはだな

6月6日の

太陽表面金星横断という

壮大なる宇宙の神秘に

再び遭遇するという

予定があればこそ

買ったんだよ。

一回ポッキリじゃ・・買わんよ。

一粒で二度美味しい

アーモンドグリコのように

二回使えると思っておったら・・・

6月6日の東京王子の

・・・・・・・・お空は お空は

雲だらけ。

朝から昼まで ドンヨリコ。

735円÷2=367円50銭

半分は 大損だ~~!!

このメガネ

どうしてくれるんだ~っ!!

次の金環日食まで

何年待てばいいんだ~~!!

え~~っ?100年以上?

・・・・・・いないな。トメ。おそらく。

この悔しさを どうしてくれよう・・

こりゃあね

弁護士を立ててだな

6月6日の東京上空のお邪魔雲に対して

367円50銭の損害賠償で

訴えてやるしかあるまい!

 

買った日食メカネは

運悪く 耳にかけられんタイプなんよ。

手持ちタイプなんよ。

もうね~ お洒落れサングラスにも

ならんのよ。

367円50銭  まる損なんよ!

う~む。

とりあえず・・・・なんとかしたい。

このモヤモヤをば。

法律無料相談所に行ってみるか。

・・・・・・・

たしか・・・・どこかで・・・・

そうだ! あの商店街にあったな。

さっそく 行ってみることにしよう。

 

トントコトントコトントコリン・・

スタコラサッサホイサッサ。

 

おっ! あったよ~。

この記憶力の確かさ。

まだまだ いけるぜ。ワタクシ。

 

ガチャ。

トメ

 「ごめんなすって」

受付

 「こんにちは。」

トメ

 「今日はね~

  損害賠償の請求をしたくてね~

  ちょいと 相談をね。」

受付

 「どういったことでしょうか?」

トメ

 「ほら この間の

 太陽表面

 金星とにかくゆっくり横断の事件。」 

受付

 「あれは事件じゃないですね。

  天体ショーじゃないですか?」

トメ

 「ああたね!

 うんとも すんとも見えなかったんだよ!

 事件だろ?」

受付

 「・・・自然現象ですからね~」

トメ

 「犯人は わかってんだよ!

 あの東京の空を覆いつくした雲だよ!雲!」

受付

 「雲だよ 雲!と言われましてもね~」

トメ

 「6月6日の雲にね

 735円の日光メガネの半分

 367円50銭の損害賠償を請求したいんだよ~」

受付

 「はあ~~~????

 何言ってんですか? おばあちゃん」 

トメ

 「天体ショーをね 2回見れると思っておったのに

 金環日食しか 見れんかったんよ!!

 6月6日の雲に邪魔されたんよ!!

 金星が見れなかったんだよ!

 だからね! 訴えたいんよ!!

 日食メガネの思いを汲み取って!!」

受付

 「雲をつかむような お話ですね。」

トメ

 「だから! 雲を捕まえてくれって言ってんだよ!」

受付

 「ハイハイハイハイ。

  わかりましたよ。おばあちゃん。

  落ち着きましょうね~。

  大丈夫ですよ~~。

  どれではですね まずは

  その訴訟相手の住所を教えてくださいね~。」

トメ

 「え?・・・・・住所?

 あんた 若いわりには難しい質問を

 投げかけてくるタイプだね~。 

 空に住んでるのは

 間違いないけんどねえ~・・・

 落ち着かない奴だからねえ~

 しかも 形も はっきりしない奴なんだよね~。

 あいつはね 住所不定・無職・・・いや無色じゃないな

 あいつは・・・あの日 灰色だったな。」

受付

 「ハイ。住所不定・灰色と。

 で?

 今 どこにいるのかな?」

トメ

 「それがね~・・翌日は 

 あの雲 ドロンしちまってね~

 抜けるような 青空。

 どこに 行っちまったんだろね。

 金星も金星だよ。

 わざわざ 雲に邪魔される日に

 横断するなんてね~・・」

受付

 「おばあちゃん。

 西日本のほうでは

 バッチリ見えたらしいですよ~!!」

トメ

 「ギャ~っ!!!

 ウッソ~~っ!!ありえね~~!!」

受付

 「どうせ テレビで 見たんでしょ?

  金星の横断。

  ね? おばあちゃん。」

トメ

 「・・・・・ハイ。見ました。

 間違いありましぇん。」

受付

 「だから よけい 悔しいのね?」

トメ

 「・・・・・ハイ。そのとおりです。

 間違いありましぇん。」

受付

 「金環日食を見れなかった地方も

 あるんですよ。

 それだけでも 運がいいと思わなきゃね。

 おばあちゃん。

トメ

 「ハイ。 そのとおりです。」

受付

 「はい。じゃあね

 おうちに帰ってね。(ふ~~っ・・もう限界かも)」

トメ

 「ハイ。わかりました。

 あっ! ところでね

 6月6日の雲が見つかったらね

 振込先は 

 あおぞら銀行にしとくれって

 ちゃんと 言っておくれよ!

  367円50銭だけんど

 四捨五入で368円だからね

 頼んだよ!!」

受付

 「消えうせろ!ババア!」

トメ

 「あたしゃね 雲じゃないんだからね

 簡単には 消えんぞ~!!」

                  end

 

 

 




 


(ポエム) 古いもの 新しいもの  長崎沙織

2012-06-08 18:33:30 | ポエム

気がついたんだ

古いものは

新しいってね

 

少し 埃を払って

少し 姿勢を正して

まっすぐに 見つめれば

 

古いものは

新しいものに なれるんだ

 

ほら

あの頃の 自分も

あの頃の あの人も

心の中の

新しい 世界で

生き生きと 暮らしてる

 

古いものは

新しいもの

 

いつだって

心の 持ちようで

鮮やかな 風景が

よみがえってくる

 

それは

忘れ去ることのない

かけがえのない

ひとりひとりの

人生そのもの


新しいものは

やがて

古くなり

 

愛しさの中で

生まれ変わり

再び

新しくなるのだ


 

古いものは

新しいもの


積み上げた歴史は

消えることはない

 

泣き笑いのあの日々は

かけがえのない

思い出

 

古いものも・・

新しいものも・・

 

色褪せることは

ないのだ。

           end