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一膳めし 黒ねこ亭

食べることは生きること
日々の拙い食記録

第5回佳糧会山形学会二日目

2014-03-23 03:02:03 | 佳糧会 学会記録
12月15日、学会二日目。
大熊猫会長に車を出していただき村山市へ。向かうは村山の蕎麦街道にあります『あらきそば』。
前日から降り続いているため、けっこう積もってました。



山形駅前から車で一時間弱、あらきそばに到着。茅葺き屋根に雪が積もっていて風情がありました。





店内に入ると、土間で靴を脱ぎ、上がると囲炉裏がありました。そこから大きな畳じきの部屋へ移動。




十畳以上ある部屋へ年季の入ったテーブルが並んでいて、「お好きな席へどうぞ」とのこと。我々は隅の丸い卓袱台へ。



蕎麦のメニューは板そば「うす毛利」のみ。あとは、鰊の味噌煮、地野菜の煮物、漬物と板そばのセット、そして地酒があるだけ。
早速セットをお願いしました。





漬物



鰊の味噌煮



煮物



板そば「うす毛利」




〇漬物
白菜と青菜。佳い加減に漬かっていてうんまい。雪国の漬物は間違いないですね。


〇鰊の味噌煮
見た目は真っ黒ですが、なんとも佳い塩梅の煮加減と味加減。素晴らしいです。


〇煮物
味の染みた大根、青菜の炒め煮、大根と菊の甘酢漬け。
どれも野菜の味が濃くておいしい。


〇板そば
黒い太打ちの田舎蕎麦。
ワシワシ噛み締めると蕎麦の香り、甘みが広がります。
鰹が香るツユは蕎麦湯で割るとまた旨い。




出てきた料理全てが美味しくて、そしてお酒が飲みたくなるものでした。
なかでも鰊の味噌煮、コレは鰊好きの屈狸には堪えられない逸品。
ちなみに鰊の味噌煮はお土産に買うことが出来ます。屈狸は五個買いました(笑)
ただし、日保ちは二日目程度とのこと。

そして蕎麦。
東京にはまずない、想像以上に太打ちの蕎麦は食べ終わると顎が疲れるくらいでした。
江戸蕎麦のようにサッと手繰って喉ごしを楽しむのではなく、ご馳走としてよく噛んで味わう田舎蕎麦も実に旨いものです。

とても佳い勉強が出来ました。
また是非再訪したいと思います。
ご馳走さまでした。



『あらきそば』
山形県村山市大久保甲65
[11:00~17:00]
水曜定休

第5回佳糧会山形学会

2014-03-23 02:39:17 | 佳糧会 学会記録
今年も師走恒例、佳糧会山形学会を開催しました。

12月14日。新幹線つばさで出羽へ、ホテルへチェックイン後、山形駅前で大熊猫会長と合流、此度も佳き糧に会いたいものです。

ところが今回、不肖(屈狸)がギリギリまで出羽へ赴けるかわからなかった為、会長に店の手配をお願いしていませんでした。
だので行き当たりばったりで探すことに・・・

この日山形は雪模様。
降り頻る雪を避けて飛び込んだのが居酒屋『北海 漁舟群』。
こちらは山形と北海道の肴を味わえる処のようでした。




生ビール、月見とろろ(お通し)




いかそうめん




鯵たたき




口細かれい塩焼き




山形『初孫』燗酒




ザンギ




あんきも




〆鯖





〇いかそうめん
とても甘みがあっておいしい烏賊。タレにうずらの卵が落とし込んでありました。


〇鯵たたき
なめろうほど粘りがでるまで叩かず、身の食感が程よくあるたたき。酒の肴に佳いです。


〇口細鰈の塩焼き
本日の出色。淡泊ながら小味のある身の旨さに箸が止まらず、あっという間に完食しました。


〇ザンギ
醤油とにんにくに漬け込んで片栗粉か小麦粉をつけて揚げたものを北海道ではザンギと言うらしいです。
熱々、肉汁たっぷりで旨い。またビールに手が伸びる。


〇あんきも
ふんわり柔らかで濃厚な旨み。
燗酒とは抜群の相性。


〇〆鯖
キッチリ〆られた鯖。こういう〆鯖も好きです。



長いカウンター席、小上がりのテーブル席が四つ程、奥にお座敷もあるようです。土曜日の夕刻ともあって、お客が多く入っていて活気がありました。
特に珍しいものや値の張るものなどは無いのですが、広い店内でゆったりした気分で過ごせました。


『北海 漁舟群』
山形県山形市幸町7ー34
平日 17:00~23:30
日・祝 17:00~23:00



その後、〆として、会長に案内されたのがそば処『むさしや』。

此処の中華そばがオススメとのこと。
八十歳余のおばあちゃんが一人で切り盛りしているお店のようです。
丁寧に作ってくれるラーメンは、鶏ガラと野菜のなんとも優しい味わいのスープが中太のちぢれ麺に絡み、とても美味しかった。
また来年、出羽へ来たら再訪したいです。


一日目はこれで終了。
ご馳走さまでした。

『むさしや』

山形県山形市七日町4ー2ー25



第四回 佳糧会東京学会報告 vol.7 今川『うな藤』

2013-05-18 18:25:19 | 佳糧会 学会記録
『うな藤』続き。


炭火で焼きたての旨い焼鳥を食べ、ビールも空いたところで肝焼きが出来上がってきた。



肝焼き




パンダ氏はウーロン茶。




クズリは青森『田酒』純米をいただく。
肝焼きのほろ苦い味わいがたまらない。そこに田酒をくぃー。
う…旨いことおびただしい。




そして、白焼きが登場。
豪華な器の上にはふっくら焼きあがった洪水うなぎ。
山葵を乗せ醤油でいただく。
これがまた、笑ってしまうくらい、うんまい。




酒がすすむ。今度は福岡『美田』特別純米をもらう。
ふわっと柔らかな身の味わい、脂の甘みはなんともいえない。
山葵も酒も佳く、白焼きのうまさを引き立ててくれる。




白焼きのあとは、いよいよ鰻重。肝吸いと御新香つき。
我々がやきとりでビールを酌りはじめてから、つくりはじめて貰った。鰻を割くところから出来上がるまで約50分ほどだろうか。




蓋を開ける。綺麗な焼き色の何とも美味しそうな蒲焼き。


食べはじめたら止まらなかった。柔らかく芳ばしい極旨の蒲焼きにあっさりしたタレ、ご飯の炊き加減もよろしく、夢中で食べてしまった。






最後にマンゴーゼリーとほうじ茶が出て大満腹。
大満足で店を出た。



注文を受けてから鰻を割いて、白焼きし、蒸しにかけ、炭火で焼きあげ客に出す。手間も時間もかかるがこれが鰻を一番旨く食べさせる料理法だ。
そして御主人が“日本一”と惚れ込んだ洪水うなぎ。

素材と技に拘ったうな藤の鰻は絶品と呼ぶに値した。




さて、今回は2日に渡って蕎麦、魚、鰻と探究した。

浅草の老舗蕎麦、中野の鮮魚、そして井草八幡宮前の鰻。
今回訪れたお店は何処も、揺るぎない信念と拘りを持っていたように思う。
妥協のない丁寧な仕事から生み出される料理は、食べた人を幸せにしてくれる。
だからこそ人々に長く愛されているのだろう。


長年続いているお店では、美味しい料理と一緒に、店の雰囲気や店員さんの様子から、その町の雰囲気というか、土地柄のようなものも窺い知れて、面白い。
探究の移動に伴い、その土地馴染みの寺社も参詣できた上、その地に根差した味わい深いお店の料理を学ぶことが出来、大変有意義な会となった。


次は半年後、山形だ。
また佳き糧に会い、学ぶのが楽しみである。

第四回 佳糧会東京学会報告 vol.6 今川『うな藤』

2013-05-18 18:19:08 | 佳糧会 学会記録
明けて翌日も快晴、探究には絶好の日和だ。
今回の東京学会、最後の課題は「鰻」。


選んだお店は杉並区今川、青梅街道沿いにある『うな藤』。
クズリの栖から歩いて向かう。
昨夜、『魚津』からクズリの栖へ帰り、パンダ氏と家飲みもしてしまったので、食前にかるく逍遥。




桃井原っぱ公園へ寄り道。
この公園は、かつて中島飛行機㈱の原動機工場が建ち、国産第1号の飛行機用エンジンをはじめ、零戦のエンジンも設計、製造された所らしい。戦後は日産自動車㈱荻窪工場だった。
工場が移転し、区が公園整備工事をして、原っぱ公園として開園されたのは今年から。
子供たちが青空の下、凧上げをしていた。

再び青梅街道に出て、西へ。




うな藤の真向かい、街道を挟んだ向こう側には井草八幡宮がある。




探究前に参詣。
広大な社叢だ。会長と「これだけ広いと流鏑馬も出来そうだね」などと話していたのだが、本当に5年に1度流鏑馬奉納があるらしい。




そして、ここには源頼朝が手植し奉献した松(井草八幡の松:天然記念物)があったそうだが、昭和48年に枯れてしまったのだそうな。

清浄な空気の拝殿に額ずき、おみくじをひいた。
またも共に“吉”。最後の鰻探究も期待がもてそうだ。




井草八幡宮をあとにして、青梅街道を反対側へ渡りうな藤へ。
開店2、3分前に到着。




こちらの鰻は大井川の『洪水うなぎ』というブランド鰻を使用しているとのこと。




間も無く開店。口開け入店し、先ずはビールで乾杯。




お通しは、もやしぽん酢。



事前に予約で頼んでおいた肝焼きと白焼きはもう少しかかるとのことで、その前にやきとりを注文。




柔らかくぷりぷりの焼鳥だ。ビールがすすむ。



まだ店内には我々だけだが、飛び込みのお客は断られていた。予約で満席のようだ。



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第四回 佳糧会東京学会報告 vol.5 荻窪 『魚津』

2013-05-18 18:15:07 | 佳糧会 学会記録
中野『第二力酒蔵』を出て、荻窪へ移動。空オケでカロリーを消費させ、その後荻窪でクズリがよく行く居酒屋、越中郷土料理『魚津』で少し食べることに。



奥の小上がりにおさまり、エビス中瓶で乾杯。




お通しは、しらすと長芋の梅肉ぽん酢。




鯖竜田揚げ




御新香




さつま揚げ




やりいか刺身




富山『幻の瀧』純米吟醸



のんびりとエビス中瓶をお代わりしながら料理を摘まむ。
この店は、寄り付きのテーブル席が人気。奥の小上がりはオーダーが通りにくい。今回も頼んだものがなかなか来なかったりした。
しかし、自家製のさつま揚げや甘い槍烏賊刺身はいつもながら美味だった。



ここ荻窪『魚津』では毎週月・木は、店主が釣ってきた魚を。火・金は築地から。
そして第3金曜は「魚津の日」。
富山県魚津港から直送の“きときと”の魚が食べられる。


魚津はオマケで寄った感じだったが楽しめた。以上で本日は終了。明日は鰻探究だ。



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