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一膳めし 黒ねこ亭

食べることは生きること
日々の拙い食記録

中野 季節魚料理『らんまん』 2013.05.09

2013-05-12 01:57:18 | 中野大学ゼミナール
屈狸が勝手に中野大学ゼミナールと称して月に一度通っている中野の季節魚料理『らんまん』での魚菜の勉強。
平成25年皐月聴講。


今日はかなり気温が上がった。
陽気は夕方になっても残っており、ようやく初夏の様相を感じられた。


いつもの端席へ収まり、季節の魚と野菜のガラスケースを眺める。
先ず素晴らしい真鯛が眼を惹く、赤貝、つぶ貝、鰯、鯒、鯵、眞子鰈、金目鯛。
たらの芽、菜の花、片栗、浜防風、谷中と春から初夏の魚菜が並ぶ。今日はどの組合わせで楽しもうかと悩む。なんとも嬉しい悩みだ。

エビスビール中瓶を頼んで暫しの逡巡。
お通しは菜の花の芥子漬け。

今日は初夏の陽気になったし、それらしくいこうと決め、鯒、鯵の刺身、浜防風の二杯酢をお願いする。と、前回食べた片栗(若芽をかために茹で二杯酢にしばらく浸け置いたもの)の今回は花がついたものがあり、もう今年は食べ納めですよと言われて、菜はそちらに変更した。

これでばっちり。ビールを飲みながら待つ。
お通しの菜の花をつまむと、これが旨い。しゃっきりプリプリした歯応えに甘み、苦みが絶妙。京都の菜花なのだそう。こんな旨い菜の花芥子漬けは初めてだ。

そのうち、常連の客がぽつりぽつりと来る。この店でのもうひとつの勉強(というか楽しみ)は、常連客と店主人の何気ない会話だ。
この店の常連客は皆、屈狸よりかなり歳上。
前に店のご主人が「お蔭さまで、店は佳いお客さんに育ててもらっています」と仰っていたが、素敵な歳のとりかたをされている方が多く、何気ない会話ひとつひとつにハッとさせられる。
今日も、さらりとした会話に大いに學ぶことができました。


程なく料理が運ばれる。
鯒と鯵の刺身、「初夏の味ですね」と、お店のお姉さんに言われて、にっこり。

少しして運ばれた片栗は、若芽の時より長めに茹でて二杯酢に浸けてある。紫色の花が付いていて、見た目からおいしそうだ。

鯒、鯵とも間然することなく、今年最後のかたくりも清々しい味わい。
〆張鶴の常温2本。


本日も、ごちそうさまでした。
次回の聴講が待ち遠しい。

中野ゼミナール 2013. 卯月

2013-04-25 13:23:48 | 中野大学ゼミナール
春の魚菜を味わうべく中野 季節魚料理『らんまん』へ。


加運太の端席に収まりエビスビール中瓶をいただく。お通しは『お揚げと若竹の子煮』。
目の前のガラスケースを見ると、立派な真鯛、鮃、鰯、鯖、赤貝、ミル貝、牡蠣などが並んでいる。さてどうしようかと思っていると、板前さんが「今日は鯛が佳いです。」と仰る。
菜は浜防風、タラの芽。そして片栗もあるとの事。


エビス中瓶
若竹の子煮(お通し)
鯛刺し身
蛍烏賊
鰯刺し身
片栗
〆張鶴 純米吟醸 常温



松皮造り。皮と身の間の脂の乗りが素晴らしい。皮目はコリッときて熟成させた身は柔らかく、噛んでいるとじゅわじゅわと鯛の旨みが広がる。


蛍烏賊
富山湾の大振りの蛍烏賊。サッと茹でたものを、生姜醤油で。
身はぷりぷりで甘味があり、ワタの濃厚な味わいがまた素晴らしい。



木の葉造り。身色の鮮やかなこと、見ただけで新鮮さがわかる。
ピンピンの身は旨味たっぷり。


片栗
二杯酢に浸した状態で供される。「少し置いてからどうぞ」とのこと。二杯酢が馴染んだ頃合いにいただく。まさに春の息吹を思わせる滋味。



今回も佳い聴講となりました。
山の春、海の春を美味しく学べました。浜の春、浜防風や春の煮魚メバル等も味わいたいので、次回はあまり間を置かずに訪れたいものです。