「世界655種 鳥と卵と巣の大図鑑」
吉村卓三・著 鈴木まもる・絵と構成
ブックマン社 388P 25000円+税
2014年5月
史上最大エピオルニスから、世界最小マメハチドリまで!
色、模様、大小様々な国内外の鳥の卵を
実物大オールカラーで掲載。
緻密に描かれた親鳥、巣のほか、生態や営巣、
おもな生息場所などの基本情報もこの1冊に。
(初版オビより)
見返し
とびら
<制作ノート>
長径33㎝、短径25㎝。
絶滅した世界最大の鳥 エピオルニス(エレファントバード)の卵!
この卵をマダガスカルで発掘したのが、著者の卵コレクター吉村さんで、
これは安孫子の鳥の博物館に行けば実物が見られます。
よく見ると同じページには、世界最小のマメハチドリの卵。
長径7.5㎜、短径5㎜。
この後、やはり絶滅したモアから、現在最大のダチョウに始まり、レア、ヒクイドリ、
ペンギン、ペリカン、キーウィ、シギダチョウ……と続いていくのです。
当然ワシやフクロウ、サギとか皆さんご存知なのは出てくるし、
チャクビモリクイナ、アカガシラソリハシセイタカシギ、ジャマイカコビトドリ……
なんて、そんな鳥いるの? というような鳥も出てくるし。
オオウミガラスとか、トキ、オガサワラカラスバトなど、
絶滅してしまって、なんでそんな卵の写真があるの?
というような鳥もいろいろ出ています。
オガサワラカラスバトなどは現在世界に4体しか標本が残っていなくて、
イギリスの大英博物館、ドイツのゼッケンブルク博物館、
ロシアのサントペテルブルグ博物館に各1体ずつあるけれど、
もう1体所在が不明という、ミステリー・サスペンス・スパイ映画
になってしまうようなものまであって……
延々と369ページまで、卵は実物大の写真。
吉村さんが持っているのもあれば、3年前、アメリカのWestern Foundationに
一緒に行って写真を撮ったものもあります。
鳥と巣は、ぜ~んぶ、まもるの絵なのです。
さらに、とても変わった鳥の巣ということで、
アフリカツリスガラとか、セアカカマドドリとか
鳥の巣の展示ではおなじみのメンバーも最後に出ているし……
見返し(表紙の裏)にも、これでもかと卵の絵。
なにしろたくさんたくさんたくさん描きました。
で、それぞれに、和名、英語名、学名、目、科、全長、一腹卵数、
抱卵日数、卵のサイズ、卵の特徴、巣と繁殖について、生息場所、
などのデーターがついていて、「フィンランドの国鳥」などといった、
ちょっとしたエピソードまでついているのです。
で、絵を描くだけではなくて、それらを、ぜ~んぶ調べに調べまくって……
やっと出来上がった!というわけです。
世界にはいろいろな環境があり、いろいろな鳥が生きている
(この本を作っている間にも何種かは絶滅しているかもしれないし、
あと数羽しかいないなんて、ほとんど絶滅のも多いです。
皆人間のせいなのですけど……)
そんな世界の自然の不思議、生命の多様性を感じていただければ嬉しいです。
といっても、世界には実際9000種以上の鳥がいるので、
まだまだまだまだまだ、これ以外にも約8500種もいるのだから
まだまだ描いていきましょう。
そんな鳥さんたちが生きていられる地球でありますように。
(ブログ「草刈り薪割り日記」より抜粋)
☆この図鑑は一般書店の店頭には置かれていません。
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