前回も、このブログで、書きましたように、他の患者との相部屋生活は、
思った以上に大変でした。

まず最初に、悩まされたのは、病室中に鳴り響く、とてつもなく、
でかいいびき

いや、いびき というよりは、地響きに近いものでした

実際、入院1日目は、翌日の手術を思うと、緊張と不安


眠りにつけないであろうことは、予測できていたので、携帯ラジオをとりだし、
イヤホンを耳にあてて、音楽を聴こうとした、そこまでは、よかった。
ん?


一体、何が起きたのか、分からず、あわてて、イヤホンをはずし、手元に
あったペンライトの光

そこには、大口を空けた爺さんが、この世のものとは
思えないほどの、轟音を吐き出しながら、ぐっすりと眠っている


ないか

開いた口がふさがらない


いうのか

なんとかして、眠らなくては!と
自分に言い聞かせてみる。
が、
余計に眼がさえてしまうことに

必死に羊を数えるも、爺さんの地響きのようないびきに邪魔をされ、結局、
うまくいかず、かくして、私は、ほとんど、一睡もしない状態

手術当日の朝を迎えたのであった

だが、不思議なことに、私以外の患者は、しっかり眠れたようで
皆、さわやかな顔をして

そんな中、目のしたに真っ黒なクマ

隣の爺さんが、にこやかに話しかけてきた。
”猫山さん、昨晩は、よく眠れましたか?
私は、おかげさまで、ぐっすりですよ

いやあーどこでも、快眠できるのが、私のとりえでしてね”
なっ、なんだってええ!誰のせいで、眠れなかったと
思ってんだよーふざけるなああっつ


といってやりたかったが、お互い、手術を控えた身

ここは、穏便に、、と自分に言い聞かせ、
私もすかさず、にこやかに、
”ええ、私も、です

と、心にもないことを言ってしまったのであった。
そんな、こんなで、はっきりいって、快適とはいいがたい
状況で、始まった、入院生活だが、この爺さん、実は、ただものでは
ない

ということで、次回へ続く



