校庭の切り株

郊外の農村地域にある学び舎の跡
学校としては数十年前からその歴史の幕をおろしている。
併置していた保育所も昨年から休所になったそうだ。
農業は、ひと時代前離農化のピークは越えたとはいえ
就農人口の高齢化、そして少子化により表向きは豊かな大地に見える景色も
どこかしら寂しい風景に思えてくる。

夏草が手放しの自由を得た校庭。
学び舎そのものはすでに解体されていて体育館だけが名残として残っている。

閉校後も地域振興行事として盆踊りが行われていたそうですが
今は、その開催も曖昧なものとなったらしい。

時代の移ろいを見つめてきた朽ち始めた二宮金次郎と学校樹だった切り株。
目の前に広がるグラウンドに
いつかの歓喜の声がこぼれ種みたいに残っていて
それが芽吹くのをズッと待っている。

その約束は無かったにしても。。。