「なぜ日曜日の練習をそんなにしたがる?」
もとじる君はぶっきらぼうに聞いて来た。彼の話がそこまで進んだのはその夜が初めてだった。
『強くなりたいから…』
僕はできるだけゆっくり言った。でも本当はその後に行くステーキガストが楽しみで仕方がない。こんな事を言ったらガッカリされるかもなんで思って目を伏せていたら、
「行きたいだけでしょ、例の場所に。」
もとじる君が少し寂しそうに言った。
『やれやれ』
本当に彼には敵わない。僕の全てを見透かされてるようだ。でもそれは心地いい。不思議な感覚。
するとジョイ兄が
「僕はしたいんだ…打ち込みを。したくて仕様がない」
「もちろんやろうよ」
『当たり前じゃないか』僕ともとじる君は彼に共感した。
まだまだ眠たい目をこすり、
バケツをひっくり返したようなひどい雨に打たれながら僕は道場についた。
こんな雨にもかかわらず続々と人があつまってきた。『やれやれ』
みんな、柔術が好きなんだな。好きすぎるぐらいだ。
昨日の話通りみんなで打ち込みをした。
柔術をしてる時、みんな踊ってるみたいなんだ。蝶みたいに。人にはいろんな踊り方がある。
「これが青春なのかな。」誰かがいった。
「エアーで。エアーでもやってみよう。エアーでしかわからないこともあるんだから」
『エアー、良いですね。とても』そう言った僕の顔は少し引きつっていたかもしれない。でもそれは自分の不甲斐なさに向けてのものだ。
踊るように、みんで打ち込みをしたあと
スパーリグをした。至極当然の流れだ。
「けいた、とーるちゃんがやってくれるよ」
「ふっ」けいたは鼻で笑った。悪気があるわけじゃない、ただ純粋で正直なだけ。僕達が無くしてしまったモノを彼はもっているんだ。
『やれやれ』僕はとても清々しかった。呆れるくらいに。
NRの裏・最高顧問北野氏が来ていたのだが
相変わらずといった調子だった。
この人も好きなんだな柔術が。
「年末のNRカップには覆面ファイター北野48が出るんじゃないか」誰かがそんな事を言ったんだ。
『やれやれ』
本当に好きなんだな。
何歳からでも強くなれる。
もとじる君はぶっきらぼうに聞いて来た。彼の話がそこまで進んだのはその夜が初めてだった。
『強くなりたいから…』
僕はできるだけゆっくり言った。でも本当はその後に行くステーキガストが楽しみで仕方がない。こんな事を言ったらガッカリされるかもなんで思って目を伏せていたら、
「行きたいだけでしょ、例の場所に。」
もとじる君が少し寂しそうに言った。
『やれやれ』
本当に彼には敵わない。僕の全てを見透かされてるようだ。でもそれは心地いい。不思議な感覚。
するとジョイ兄が
「僕はしたいんだ…打ち込みを。したくて仕様がない」
「もちろんやろうよ」
『当たり前じゃないか』僕ともとじる君は彼に共感した。
まだまだ眠たい目をこすり、
バケツをひっくり返したようなひどい雨に打たれながら僕は道場についた。
こんな雨にもかかわらず続々と人があつまってきた。『やれやれ』
みんな、柔術が好きなんだな。好きすぎるぐらいだ。
昨日の話通りみんなで打ち込みをした。
柔術をしてる時、みんな踊ってるみたいなんだ。蝶みたいに。人にはいろんな踊り方がある。
「これが青春なのかな。」誰かがいった。
「エアーで。エアーでもやってみよう。エアーでしかわからないこともあるんだから」
『エアー、良いですね。とても』そう言った僕の顔は少し引きつっていたかもしれない。でもそれは自分の不甲斐なさに向けてのものだ。
踊るように、みんで打ち込みをしたあと
スパーリグをした。至極当然の流れだ。
「けいた、とーるちゃんがやってくれるよ」
「ふっ」けいたは鼻で笑った。悪気があるわけじゃない、ただ純粋で正直なだけ。僕達が無くしてしまったモノを彼はもっているんだ。
『やれやれ』僕はとても清々しかった。呆れるくらいに。
NRの裏・最高顧問北野氏が来ていたのだが
相変わらずといった調子だった。
この人も好きなんだな柔術が。
「年末のNRカップには覆面ファイター北野48が出るんじゃないか」誰かがそんな事を言ったんだ。
『やれやれ』
本当に好きなんだな。
何歳からでも強くなれる。