goo blog サービス終了のお知らせ 

東京の空の下

人にはあまり話せない私の喜怒哀楽を、つらつら書いています

■2/1千秋楽

2009-02-09 21:34:44 | 冬の絵空
まず、無事にこの日を迎えられたことをお喜び申し上げます。
なおひとくんも書いていましたが、ほんとうにこの日をどのような状態で迎えられるのか、まったく想像ができませんでしたが、みなさんが笑顔で迎えられたこと、とってもよかったなぁと思います。

こちらも千秋楽ということで、もう少し感極まって観劇するのかと思いきや、思いのほか淡々と観劇してました。チケットを持っていなかったお友達が、無事に当日券を手に入れることができ、ほっとしたこともあったのでしょう。
出演者のみなさんも、最後だということで、もう少しはっちゃけるかと思っていましたが、そうでもなく、平常心で演技されていたように思います。

ひとつ、千秋楽ならではのサプライズをひそかに期待していました。
アンケートにも書いたのですが、宗十郎さんが「降りて来い」って言われて、「とぉっ」って降りるところですが、ワイヤーで吊って実際に飛んで欲しかったんです。初日にお友達と昼食をとっている時に、「帝劇ではタッキーが2階まで飛んでいるらしいね」みたいな話をしていて「なおくんも飛んじゃおうよ」って冗談で言い合っていたんです。
まあ、実現の可能性は0.000001%ぐらいだと思っていたので、実現しなくてももちろんがっかりはしないですけどね。

そんな中、最後まで楽しませてくれたのが、神主さんの粟根さんと巫女さんの小松さんコンビ。巫女さんの「ただいまより~」の言い始めの間が、なんともいえずおかしいんです。いつだったか、あまりに声が大きいので、となりでご覧になっていた方が、「ああ、びっくりした」って声を出してびっくりしていました。

普段「かしこみ」のところでは、粟根さんだけがボケていたのに、今日は、小松さんまで「ミコリン」として参加されていて、二重に大笑いさせていただきました。
毎回、毎回、ネタを考えるのは大変だったことでしょうね。
でも、どれも、私のツボにはまり、とても楽しませていただきました。
全パターン、DVDの特典映像に入れてくれないかしらね?
DVカメラの映像でもちろんいいんですけど。。。

今日の宗十郎さんのシーンで印象に残っているのは、おかるさんに、お暇乞いをしに行ったシーン。丸窓でしっかりと観ていました。おかるさんに「なにもありませんでした。あの方はそんな方ではありません」と言われた後の、表情と間が、とても心に響いてきました。

おかるさんの幸せのために身を引こうと思ったけれど、でも、なにもなかったのだったら、今、ここで真実を打ち明ければ、おかるさんは自分の元に戻ってきてくれるのだろうか?
でも幸せそうなおかるさんの顔を見ていると、いまさらそんなことは言えない。
なにより、この偽大石の芝居を勤め上げなければならない。。。

みたいな、まあ、私の勝手な解釈ですが、そんなことを考えているような、表情と間でした。


桜吹雪は、カーテンコール中まで舞っていました。
生瀬さんは、いい加減にせんかいなみたいな顔で見上げていらっしゃいましたが、おめでたい感じですよね。

そして最後に、ライブのように、金銀の紙吹雪、そして、テープが飛び交いました。が、3階には飛んできませんでした。
カーテンコールが終わって1階に下りましたが、考えることは皆同じですね。
みーんな拾われていて、金銀の紙吹雪やテープなんて残ってません。
すべてみんなのバックに収まりました。
お片づけの時、見事になにも残っていない床を見て、さぞや劇場の人は驚いたことでしょう。

幸いなことに、お友達が、私の分まで確保しておいてくれました。
ということで、めでたしめでたし!

■1/30夜

2009-02-01 11:45:35 | 冬の絵空
私たちの何列か前に、尾藤イサオさんと川平慈英さんがいらっしゃいました。昨日まで日生劇場で公演をされていたのに、舞台に対して貪欲なんですね。そして、ぜんぜんおごったところもなく、幕間にはキャップをかぶっていらしたのに、幕が開くと、キャップを脱いでいらっしゃいました。紳士です。
時たま笑い声が聞こえてきましたが、おふたりには、この舞台はどう映ったのでしょうか?

さて、今日初めて、なおひとくんが、言いなおしをせざるおえないぐらいセリフを噛むのをみました。ちょっと動揺したようにも感じましたが、そのあとしばらくして、生瀬さんも噛んでました。うつるんですかね?

どのシーンでも、「このシーンを観るのも明日で終わりなんだ」って感じながらずっと舞台を観ていたら、なんか早くもウルウルしてきてしまいました。
私なんか、単なる傍観者なわけですが、ご本人方の心中はいかばかりか?

明日は3階席。
カーテンコールの時に、拍手をするか丸窓でやり遂げた表情を観るか悩みそうなので、今日は、明日の分まで思いっきり拍手してみました。




■1/30昼

2009-02-01 11:27:53 | 冬の絵空
はじめての2階席でした。
舞台の板がすべて見えて、視野が広くて新鮮でした。

カーテンコールでなおひとくんのお草履が脱げたのが、はっきり見えたことも、2階でよかったことのひとつです。
1階では足元は、観にくいですからね。

お草履が脱げたことで、生瀬さんのご挨拶の場の邪魔をしてしまったことを、なおひとくんが恐縮しまくり、それを受け、普段は貫録満点に挨拶をする生瀬さんが、おちゃめに挨拶したのが、とてもかわいらしかったです。
生瀬さんの、なおひとくんへの愛情に、あらためて感動しました。

ただ、下手の階段が見えなかった。
センターブロックではなかったけれど、下手サブセンターのセンターよりの席だったんですけどね。舞台に比べて、セットが大きすぎるようです。

そして、どうしても意識が散漫してしまいました。
集中しようと努力はしたんですけどね。
役者さんのほうからも、明日はとうとう千秋楽っていう開放感を感じました。お稽古から約3か月間、ずっと演じ続けてきたのですものね。試験がやっと明日終わる~みたいな、ウキウキ感かな?


今日の宗十郎さんの失敗。
天野屋さんとおかるさんのブーフーウー話が途切れちゃってから、おかるさんとの結婚話を持ち出したこと。その後の天野屋さんのセリフがつながらない。。。

今日の宗十郎さんの成功。
天野屋さんに、もう少し立ち聞きするように言われたのにも関わらず、なかなか隠れずしつこくあたりを見回していたこと。
こういう外し方があったのか~って感心しました。
天野屋さんもドギマギしてましたね。
あれは打ち合わせ通りなのか、アドリブなのか?

■1/29夜

2009-02-01 10:50:02 | 冬の絵空
最後のプレミアム席ということで、こころして観ました。

いい意味で肩の力が抜けてきたのか、いままで沢村宗十郎に近づこうと演じていたのに、沢村宗十郎のほうから近づいてきたのか、藤木直人の顔が見え隠れしていた沢村宗十郎でした。

他の役者さんも、千秋楽が近いせいか、アドリブも増えてきたりと、余裕綽々のご様子。こういう舞台は観ていても楽しいですね。

さて、何度観ても、ほんとに理解力が足らないのですが、友人に言われ、やっと天野屋の座敷での天野屋さんとのやりとり「舞台の上で死ねまっか?」と最後の切腹のシーンがつながっているんだってわかりました。

最初は、天野屋とおかるに翻弄され、哀しい最後を遂げることになってしまった宗十郎という図式で観ていたのに、宗十郎さん自身が、どんどん強くたくましく見えてきたのは、そういうことだったんですね。

"偽"の大石内蔵助ではなく、"本物"の役者沢村宗十郎が演じる大石内蔵助。
役者として、大石内蔵助を演じきることができたという達成感で、切腹シーンのあの辞世の句が、潔よくって力強く響いているんですね。

そして、ラストシーン。
おかるさんが大石内蔵助にも冥府へといざないますが、大石内蔵助はそれを「どこまで謀るのだ」と主張し続け、拒否します。その様子を冷やかに見つめ、最後には見放すように一瞬眼を伏せる宗十郎さん。

最後の最後まで、堪能させていただきました。






■1/28夜

2009-01-31 23:32:38 | 冬の絵空
今日は、上手側の席でした。
なぜか今回下手側の席が多くて、下手側からの登場が多い宗十郎さんは観やすく、それはそれで楽しんでいるのですが、上手側だと、天野屋のシーンが正面になり、趣がずいぶん違います。

DVD撮影が終わり、いくぶん演出の変更があったせいか、天野屋のお座敷での宗十郎さんの様子がずいぶん変わってきました。
それまでは、芝居がかった役者沢村宗十郎であったのに、ニュアンスがやわらかくなっています。見得を切るシーンやシロに笑われて怒るシーンも自然な雰囲気になってきました。

そして、全体的にセリフの抑揚や間の緩急が自然で、気負いが薄れてきたように感じます。
楽屋やロビー用の映像を録画して観てもいるでしょうが、DVD用の映像も観たのかも? それで客観的に観直し、変えてきているのかもしれませんね。

そうそう、上手側だと、ついついシロに目が行ってしまいます。いちいちかわいらしいですものね。でも、先日、一緒に観た方は「悪目立ち」しすぎるっておっしゃったのです。

その方は、一緒に観る予定だった友人が仕事の都合でどうしても来れなくなり、おけぴネットを通じチケットをお譲りした方で、「冬の絵空」を観劇するのは初めての方でした。普段は、宝塚や劇団四季をよく観劇されているとのですが、「私生活」という舞台で橋本じゅんさんに興味を持ち、定価以下だし、観てみたいということだったそうです。
お話をしていると、視点も異なり、新鮮で楽しかったのですが、シロに関しては、私は彼女の意見に同調できませんでした。

大阪初日を観ただけの時は、シロは「生類憐みの令」が発令され、それがまかり通ってしまうという、一種狂気じみた元禄時代の風潮を擬人化した存在だと思っていました。時代の空気だから、ほぼ出ずっぱりなのだと。

でも、何度も観劇するうちに、それだけではないのだと思いはじめました。狂言回しであるように感じたり、忠臣蔵を皮肉る作家の姿を投影した姿なのかもしれないとも感じました。そして、いつもおかるさんに付き添う忠犬ハチ公のようなシロの、おかるさんに対する愛情をほのぼのと感じて見入ってしまいます。

でも、「悪目立ち」すると感じる方がいらっしゃるのも事実なんですよね。
シロの存在に限らず、いろいろな解釈が成り立つこのお話は、何度観ても、理解しつくせないです。

「深いよ」by 小野先生 です。



■1/27夜

2009-01-30 12:32:29 | 冬の絵空
久々に観たら、ずいぶん演出や台詞が変わっていてびっくり。
やっぱり舞台はいいですね。
一期一会です。
何度観ても、飽きません。

さて、そんなこんなで、いろいろと新たな展開があったりしたのですが、今日、いちばん、ゾクっときたのが、宗十郎さんと大石さんの対決の殺陣のところです。

宗十郎さんが刀を振り下ろした時に、シュッと音がしたのです。

今までも出ていたのかもしれませんが、今日はじめて私には聞こえました。
ちゃんと振れないと、あの音は出ないんですよね。

初舞台にあたり、「初めてのことばかり」と言っていましたが、そのひとつひとつを確実にクリアして、そして、レベルアップしていっている彼の姿が、とてもまぶしかったです。

そうそう、この日は天野屋が「そのきいろい足袋は・・・」の後、自分の金色の足袋をはいた足を少し上げて、眺めてました。
「ところで己の足袋は、、、」みたいな感じ?
千秋楽には、宗十郎さんのほうから、天野屋に聞かれる前に「そのきんいろの足袋は、、、」って突っ込んでもらいたいものです。





■1/23夜

2009-01-24 11:12:33 | 冬の絵空
今日は、カメラが入ってました。
普段とテンションが違うかな?とは思っていましたが、あまりに違っていて、びっくり。

残るものだから、誰しも張り切るのは当たり前。人情として理解できます。
でもあんなに違うと、いつもはどんだけ手を抜いているのやらと、シラけてきました。

なにしろ、いつもは9時45分頃に終わるのに、今日は9時53分。ずいぶん延びたのでした。
犯人は主に橋本じゅんさん。セリフにたっぷりと情感をこめまくっちゃって、ためるためる。
中越典子ちゃんや中村まことさんも、じゅんさんがためまくるから、ペースを合わせていたようでした。
お習字のシーンも長めでしたね。
好意的に考えると、お客の帰りを考え、普段は巻き気味に演じてるとも考えられるけど、なんだかね。

友人にメールをしたら、「いつもためるのに、あれ以上ためたら、かなりくどそう。いつも通りで充分なのに」って返事が。

そうかぁ。
手を抜いているんじゃなくて、演出上、普段は本人的には不本意な演技をしていて、でも今日の舞台は映像に残るものだから、その日ぐらいは自分的に妥協のない演技をしたのかもしれません。

一方、王子や生瀬さんは、ほっとんど変わらず。
いつも頑張っているから、変わりようがないのでしょうか?

普段テレビや映画に出ていて、演技が映像に残ることに慣れている人とそうでない人の差なのかもしれませんね。


そうそう、DVD撮影ってことで、若干照明が変わったような?
単なる思い過ごし?
まあ、照明はともかく、上演中ずっとスモークの充満がヒドかったです。
宗十郎さまの顔が、霞む霞む。。。
映像にした時の生っぽさを抑えるために、あえてスモークを増やしたのでしょうか?
私の席の近くの方は、スモークに気管支をやられたようで、最後のほうは、ずっと咳がとまらず、とてもお気の毒でした。
気のせいか、私もいまだに肺が苦しいような。。。

DVDも大切でしょうが、その場にいる、お金を払って観にいってる観客も大切にね。

■1/22夜

2009-01-24 10:22:24 | 冬の絵空
今日は松尾さんに振り回されました。

松尾さんの吉良さん、手叩いて、涙流して笑っちゃった。
大阪初日に松尾さんを観ているわけだけど、あんなだったかしらねぇ?
東京公演は、3回のみの出演だからか、遊びまくっている?
松尾さんのアドリブ連射の暴走に、橋本じゅんさんはあきれたのか、ほったらかしでした。
あれは、よっぽどじゃなくちゃ収拾できないよね。

松尾さんとG2さんとの演劇ユニット「AGAPE store」の舞台、BIZシリーズをNHKの劇場中継で2~3本観たんだけど、後藤ひろひとさんとのコンビ、最高です。抱腹絶倒しました。
パワーがあるのかないのかよくわからない、あのパワーはすごいよ。

会場で渡されたチラシの中に、AGAPE store#13「テーブルマナー」のチラシもありました。
「冬の絵空」貧乏だけど、観に行こうかなぁ。

そして、松尾さん、最後まで、私にとってお騒がせでした。
カーテンコールの時に、舞台に降り積もった紙吹雪を、お辞儀するときにふっーて息を吹きかけて舞い上げて遊んでました。せっかく王子を凝視してたのに、ついつい、見ちゃったよ。
しまいには、王子が下手側に満面の笑みをむけてくれた瞬間に、王子と私の間を横切ってくれました。
勘弁してよね。

■1/20夜

2009-01-21 00:24:57 | 冬の絵空
今日は、お芝居中に何度か拍手が起きました。
お芝居って、ライブと違って流れを壊してもいけないし、途中の拍手を躊躇してしまっていますが、お芝居慣れしたお客様が多かったのでしょうか?

一度拍手が起こってしまうと、あさってからはみなさん躊躇なく拍手なさるのでしょうか?
私が1番拍手したい場所には、まだありませんでしたけど、あさってからは拍手が起こるかな?

今日は、とっても申し訳ないのですが、お話にはイマイチ入り込めず。
私も、宗十郎さんも、少々お疲れ気味?
一方、普段は、粛々というよりは、そこそこな演技の橋本じゅんさんですが、今日はいつもになくイキイキしてました。
客席に、どなたかがご覧にいらしていたのか?

話に入り込めない分、ストーリーにあまり関係ない部分を重箱の隅をつっつくように観てました。

私の好きなシーンのひとつが、神主さんと巫女さんのからみ。
神主さんは毎回アドリブを入れるんですけど、今日は「かしこみ」にひっかけて、「かしまし娘」の唄を歌い始めちゃったもんだから、大受してしまいました。
子ども頃、かしまし娘が大好きだったんです。

でも、年齢的なもの?
関東だから?
受けていたのは私だけだったような。。。

巫女さんも、ほっぺや声がとってもかわいいし、あの場面は細かい動きをしてますよね。
宗十郎さんの登場まで、いつもふたりの動きから目が離せません。

あと、ついつい目が行ってしまうのが、新谷真弓さんの手。
すごく小さくて細くてかわいいの。

そして今日の席でよく見えたのが、討ち入り前の大石さん家の利兵衛さん。
普段は、利兵衛さんも気になるから、チラ見はするものの、どうしても宗十郎さんを凝視しちゃうんですよね。ほとんど動かないのにね。
でも、今日の席は利兵衛さんが真正面だったので、宗十郎さん凝視はお休みしました。

したりやったりって顔したり、やばいって顔したり、ひらめいたって顔したり、セリフはないところでも、顔でしぐさで雄弁に語っていました。
そして、、、

いやいや、お見事です。


帰りがけに、気になる一言を聞いてしまいました。

観劇したふたり連れのアジョシのひとりが「本もともかく、、、」って言ってたの。耳を澄ませたんですけど、その先は聞こえず。

「聞き捨てならないなぁ、本もともかくって、いったい、なにを言いたいんですかい」って、宗十郎さん張りにたずねたかったわ。


■1/19夜

2009-01-20 23:31:33 | 冬の絵空
今日の宗十郎さんは、とっても声が前に出ていました。
昼の部がなかったから?(おいおい)

惚れ惚れしました。
以前は怖々と言っているように感じたセリフも、躊躇なく思い切って言いきっています。

利兵衛さんじゃないけど、「よっ 紀伊国屋っ」って声かけたいくらい。
いっつも小さく拍手はしてるんですけどね。

前に出ていたのは、声だけではありません。

18日夜も、大盤振る舞いだったスモークですが、今日も客席まで大量に流れてきました。あの煙の中、むせることなくセリフを言うことができる役者さんは、さすがです。客席でもむせそうでしたもの。

そして、花吹雪もすごかったです。
スモークと違って、花吹雪がこちらに舞い落ちてくるのは、ウェルカムです。
作り物だとはわかっていても、あまりに見事な花吹雪に、毎回見とれてしまいます。
あの花吹雪に毎回包まれている橋本じゅんさんは、さぞ気持のよいことでしょう。今日は、ちょっとだけご相伴にあずかれて、幸せでした。