メリットは元気なこどもたちを応援しています。
と、CMでやっていました。
病気のこどもたちや元気のないこどもたちは
応援なんてしません。勝手に闘病生活送ればいいし、
勝手に落ち込んでいればいいんです。
それが花王クオリティです。
……絶望した! 世の中に絶望した!
どうせなら、『こどもたちの元気を応援しています』に
組み替えるだけで語感は断然よくなるのに。
まあ、絶望するのは世の中だけではありません。
なぜわたしがいちいちこんなくだらない言葉の綾に
耳奪われるのかと言えば。
わたしが元気でもなければ幸せでもないからです。
わたしにとってみれば、元気なこどもたちなんて
応援されなくても元気です。
元気でいられるのは、まわりに元気をもらえる
環境ができているからです。
こんなお幸せなお子さんたちは、
勝手に元気であればいいです。
むしろ社会的にも企業的にも応援すべきなのは、
親に虐待を受けていたり、元気も無くしおれていたり、
闘病に疲れていたり、
そんなこどもたちではないのでしょうか。
……まあ、いいです。
どうせ大企業なんて下請けは
使い捨ての便利な部品にしか
思ってない感じがありますし、
社会的弱者なんて駅前に落ちたチラシ程度の
取るに足らないものでしょう。
強いものには弱い存在の気持ちなんてわかりません。
きっと、元気なこどもたちだけを応援するメリットが
花王のあのCMにはあるのでしょう。
ここ、直列☆ちょこれいつは、
「おちこんでいないこともあるけれど、
わたしはたいてい、元気じゃないです」
の気持ちで10年近くすごしてきた歴史が
凝縮された場所です。
直列☆ちょこれいつは、
元気のないこどもたち、病気のこどもたち、
世の理不尽さに打ちのめされた人たちを応援しています。