直列☆ちょこれいつ

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旅行:大曲 花火大会と詐欺的旅行

2013年08月28日 | 旅行


大曲(おおまがり)の花火大会に行きました。
いわゆるパック旅行です。

結果から言えば、今までのパック旅行の中で最低最悪でした。

まずひどかったのが、詳細を書かないスケジュールです。
前日の確認の際になって初めて知らされたのが、
新幹線を下りた後、バスに乗るまでに1時間半無駄に待つということ。
それから、ホテルには2時間程度かかり、到着は真夜中だということ。

これだけでもうキャンセルしたかったのですが、
前日なのでキャンセルはできません。
……でも、書かれていないマイナス要素はそれだけではなかったのです。
マイナス要素は書かないとか見えにくくするとか、
保険会社的な詐欺要素を感じます。

とりあえず、予約段階で知らされていたスケジュールは以下です。
・東京(新幹線 乗る)
・盛岡(新幹線 下りる)
・花火大会
・ホテル

時間などの記載はなく、これだけ。

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それはひとまず置いておいて、実際の行動です。

東京で時間までに新幹線に乗るために、朝5時起き。
適当に用意をして東京に向かいます。

東京から新幹線に乗り、盛岡へ。
盛岡では無駄に1時間半待つかと思いましたが、
お昼とお店ぶらつきで、1時間くらい時間をつぶせました。

そこからバスで1時間半くらいで花火大会の駐車場へ。
その間あたりでさらにどうしようもないことを聞かされました。

・駐車場から花火会場まで歩いて片道1時間。
・もちろん帰りも1時間。
でも人がいっせいに帰ろうとするので混雑して歩けず、倍かかるかも。
・花火の終わりは9時半ごろ。
・集合してからホテルまでは通常なら2時間程度の道のり。
でも混雑しているのでどれだけかかるかは不明。
昔は朝の4時になったこともあった。

これをまとめると、
花火が9時半に終わったとして、駐車場に集合するのが11時。
車が渋滞していなかったらホテル到着は最短で午前1時、
となります。

今までパック旅行で、こんな無茶な設定が後付で出されたことなんて
一度もありませんでした。

だれが、
・新幹線からバスの乗り換えに連絡が悪くて1時間半も待たされる
・駐車場から会場まで徒歩で往復2時間~2時間半は歩く
・ホテルに付くのが最短で翌日の午前1時、遅いと午前4時
なんて思ったでしょうか?

正直、これは瑕疵だと思います。
はじめからそんな内容がわかっていたら、
わたしは絶対に行きませんでした。
どれだけ誘われようと、こんな旅行には行きたくありません。
父母も、こんなだったら申し込まなかったという始末で、
こんな劣悪な内容を表記していないのは
錯誤を起こさせるためだとさえ思います。

こんな詐欺まがいの内容をあとから出してくるなんて、
キャンセルで旅行代金の全額が没収されるどころか、
旅行の契約を取り消しできていいと思います。

ここまででわかったスケジュール。
・東京(新幹線 乗る)
・盛岡(新幹線 下りる)
 ↓★1時間半待ち
・バス乗車
・バス駐車場で降車
 ↓★徒歩1時間
・花火大会会場
・花火大会終了(午後9時半)
 ↓★徒歩1~1時間半
・バス乗車(出発は最速で午後11時過ぎ)
 ↓★2時間~5時間
・ホテル(到着は最短で午前1時過ぎ。遅いと午前4時)

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なんだかもう半分以上うんざりしながらも
会場にたどり着きました。

めずらしいという昼の花火がはじまるまでには数十分あったので、
ふと思いつき、会場をうろつきます。
3DSですれちがいの人数をかせぐためです。
しばらく歩いて、1日に100人すれ違うトロフィーは獲得しました。

そして、昼の花火。
絵の具をつけた筆を透明な水につけたときのような、
色の付いた煙が下にたれ、散っていきます。


◆◆画像13-08-28a◆◆



花火というよりはのろしのようです。
その形などを花火師グループが競うようなものらしいです。

やっているうちにだんだん暗くなり、
花火向けになってきました。
昼の部のあと、夜の部がはじまる前には
トイレには長い列ができていました。
昭和公園とは違い、トイレは全部仮設で、
水道もなかったので使用後はなかなか苦労しました。

夜の花火は昼よりも格段によかったです。
荷物もいろいろあったため、三脚なんてもっていきませんでしたが、
もってくればよかったとすこし後悔。
でもわたしのカメラには遠隔シャッターもないし、
今はそれなりに調子が悪くて、シャッターボタンを押しても
シャッターが切れずに撮らさらないこともあるので、
もってきたところで役に立ったかは微妙なところですけど。

そんな状況で一応とってみたうちの一枚がこれ。


◆◆画像13-08-28b◆◆



いま考えると、おそらく写真撮影で一番難しいのは花火だと思います。
わたしが難しいと思った点は、
・昼でなく夜のため、ピントを合わせるための物体が見えない点。
・周りが見えないため、ピント固定(置きピン)ができず、
 オートフォーカスはしくじってしまう点。
・同じ夜景でも光量や位置がほぼ固定された月とは違い、
 花火は光量も位置も変わり、運動もする点。
・周りが暗いためシャッタースピードが落ち、ぶれが乗りやすい点。

前に月を撮影したときも、あんな無限大距離にあるようなものに
ピントを合わせるなんて厳しすぎると思いましたが、
花火のほうがもっとずっと厳しいということがわかりました。
花火がきちんときれいに撮れるようになれば、
おそらくカメラの扱いはそこそこだと思っていい気がします。

のちに花火の撮影の仕方を検索したら、
今回失敗したことでようやくわかった技術などもありました。

昔、友達が下手にいじって動かなくなってしまった、
レンズのオートフォーカス解除。
あれは、こういう花火を取るときに、
カメラが毎回ピントを合わそうとするのを防ぐのに使う、
置きピン向けの機能だったようです。

なにかマニアックな方向性を持った写真を撮りたいと思うと、
やっぱり一眼レフにはあこがれます。

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大曲の花火は、花火師たちの競争会のようなものだそうです。
ルールとしては、後ろに曲を流しつつ、
それにタイミングが合うように、
そして花火の絵自体が曲と合うようにする、
新体操やアイススケートのような感じみたいです。

曲がやたらうるさかったり、曲自体が不愉快だったりと
気になるところはありましたが、花火自体はきれいでした。
意外と長い時間打ち上げていたものの、
飽きずに楽しんで見られました。

ただ、最初のほうで結構ひどい通り雨が来て、
周りも服もぬれてしまってやばちい感じに苛まれ続けたのが残念です。
それから、座る場所の固さも。
雨には雨合羽を、座りにはクッションを持っていきましたが、
それぞれ中途半端にしか役に立ちませんでした。
もっとなにも考えずに見られる状況なら、
もっと楽しめたと思います。

桟敷席はいすっぽいというよりも原っぱに座る場所がある感じだけで、
人間は体育すわりのような姿勢になります。
その状態で雨合羽の上だけ着ては、
下半身がかっぱに入らず濡れてしまいます。
雨合羽はもっと大きく、体育ずわりの足まで入るものに
したほうがよかったと思いました。
クッションも重いとかかさばるとかよりも、
かなりの長時間座ることになるので、
ずっと座っていてもおしりが痛くならずにすむような、
きちんとしたものを持っていったほうがよかったと思います。

昭和公園の花火だと、いつもは草むらの上にブルーシートを広げ、
適当に寝そべりながら空を見上げる感じだったので
その気分でいたのが失敗でした。
野球観戦のいすに座っているような窮屈さだったのは予想外です。

そういえば、大曲の花火大会は、その1日だけで
80万人の人間移動があるそうです。
混むと評判のコミックマーケットでは1日20万人が3日で60万人。
コミケ4日分やったとして、
その総数が1日で集まっている計算ですから、混むわけです。


花火が終わったあとは、昭和公園の花火のことを思い出し、
即座に帰り道に出ます。
人が動く前に多少道を進んでおくと、結構すんなり帰れます。
でも人波にまきこまれると、ちょこちょこ歩きしかできなくなり、
暑い上に動けずにいらいらすること請け合いです。

帰り道では、暗さもあって来た道が途中でわからなくなりました。
でも、思い返せば大通りからジグザグに曲がって会場入りしたので、
ジグザグを省いて最初から大通りに出て、
そのまま駐車場付近まで歩いていったほうが確実で早いはずです。
という感じで歩いたところ、たいした混雑には巻き込まれずに
バスに戻ることができました。

でも周りは遅く、全員がそろうまでには結局
花火の終了から2時間かかってしまいました。
その中には、わざわざ集合時間を越えるように
お酒を飲んできた不愉快な酔っ払いもいたようです。

そういえば昔は家族でパック旅行もぼちぼちとしていましたが、
わたしが旅行を嫌いになったのは、
そういう不愉快な人間がたくさんいて、
不愉快な人間に振り回されるのにうんざりしたからだったんだと
昔を思い出しました。

今回は、その行程により、パック旅行自体もかなり嫌いになりましたけど。

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全員がそろって、バスは出発します。
11時すぎに出発だったので、1時くらいにはホテルに着くかと思いましたが
ぜんぜん着きません。

途中の説明では、
・朝ごはんは食べるなら食堂は9時までに出ること。
・出発は10時。
という条件が付け加えられました。

歩いて疲れたし、時間も時間だし、
眠いことは眠いのですが後ろに人もいて
座席を倒すこともできず、体勢も悪く、荷物もあって窮屈な上に
バスの振動も室内灯もあり、まったく寝られません。
寝たいのに寝られずに、うんざりしてきます。

思い出すのは夜行バス。
寝られないし苦しいし、おしりがもげそうでつらいと
友達が言っていました。
そのときはそういうものかと聞いていましたが、
その気持ちの何分の一かでも理解できた気がします。

寝たいのに寝られず、動きたくても動けず、
楽しくもない場所でただ座らせられつづけるというのは、
移動ではなくて苦行です。
そんな行為はお金を払うよりも、むしろもらってもいいくらいのつらさです。
これなら横になれるだけ、寝台車のほうがよっぽど楽だとわかりました。

そんなこんなな時間をすごし、
結局、ホテルに着いたのは午前3時半くらいでした。

そこからシャワーを浴びて、どうにか寝る準備をしたら午前4時。
朝ごはんを食べるとしたら、午前8時半には起きなければなりません。
となると、寝付くのが4時半だとして、4時間しか寝られません。

わたしは8時間寝てようやく体がまともな状態になり、
それ以下の睡眠では体の機能がどんどん制限されていきます。
次の日はどうなることかとびくびくしながら寝ました。


ここまでのスケジュールまとめ

1日目
・東京(新幹線 乗る)
・盛岡(新幹線 下りる)
 ↓★1時間半待ち
・バス乗車
・バス駐車場で降車
 ↓★徒歩1時間
・花火大会会場
・花火大会終了(午後9時半)
 ↓★徒歩1~1時間半
・バス乗車(出発は最速で午後11時過ぎ)
 ↓★2時間~5時間
・ホテル(到着は最短で午前1時過ぎ。遅いと午前4時)

2日目
・ホテル到着(午前3時半)
 ↓★睡眠時間は長くて4時間半程度
・起床(朝食を食べるなら最遅で8:30起き)
・ホテル朝食(食堂は9時まで)
・ホテル出発(10時過ぎ)

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翌日。
周りのドアの音などで起こされました。
時間は7時半です。3時間しか寝ていません。

さらに寝ようと思ったものの、寝られる感じではありませんでした。
残り時間が微妙な上に、昨日晩御飯を食べたのが夕方6時くらいだったので
13時間以上食べていないことになり、
おなかも減っていたからです。

とりあえず朝食をとります。
ちょっとでも冷たいもの、危ないものは口にしません。
こんな寝不足状態ではどんなきっかけでおなかの急降下が
起こるかわからないからです。

その後、バスに集合し、バスは中尊寺へ。
中尊寺は、昔社会科の教科書で見た、
藤原のなんとやらの遺体がある場所だそうです。
たしか、親子関係を証明するために、
遺体には傷をつけることなくDNA鑑定を行え、とかいう命令が
国かどこからが出て、どうやったのかは知りませんが
研究機関がDNA鑑定を行い、親子関係を証明した……ような
話を見た気がします。

そのお寺を進むと、中尊寺金堂というものに行き着きました。
ここに遺体が入っているようです。
金堂は近代的建物の中に封印されている上に
写真を撮ってはだめだというので写真はありません。

さっきから金堂という名前を聞くたびに、
ちらちらと頭を言葉がよぎります。

 五月雨を あつめて早し 最上川

……わけがわかりません。

最上川はどこにあるのか、なんの川なのか。
そしてわたしはなぜそれを思い出すのか、
すごく気持ち悪い気分です。

そのときは気づきませんでしたが、
寝不足のせいで頭もうまく働かず、
体はすごくだるくなっていました。
当時は暑さのせいだと思っていましたけど。

そのまますこし進むと、句碑がありました。
それには松尾芭蕉の句が書いてあります。

 五月雨の 降り残してや 光堂

……ああ、わたしはこれを思い出したかったのかと
ようやく納得できました。
五月雨がからんで、印象の強いほうに持っていかれていたようです。

その後はお昼を済ませて、厳美渓(げんびけい)というところへ。
岩がごつごつとした川でした。


◆◆画像13-08-28c◆◆



そばには、ロープでやりとりするお団子屋がありました。
名物だそうです。
わたしも食べることができました。


◆◆画像13-08-28d◆◆



そして、帰り。
仙台駅に到着しました。

例によって新幹線の時間までは微妙な時間があります。
そこで牛タンを食べに行くことになりましたが、
どこのお店も混んでいて入れず、おすしを食べました。

それから新幹線で東京へ戻り、東京から家へ。
到着したときはほっとしました。

……というような旅行でした。


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旅行を総括すると、花火自体はきれいで結構よかったですが、
そこに行くまで、そこから帰るまでの行程が気違いです。

午前4時にホテルに着くのなら、それ以後の予定を変更してでも
せめて6時間の睡眠は確保できるように、
12時出発くらいにしてくれなければ体がもちません。

会場への行き帰りは混雑の中を2時間や3時間歩かなければいけないのも
長く歩けない人には苦痛です。
観光地のそばにバスを止め、ちょろっと見に行って
すぐに戻れるというのもパック旅行の強みでしょう。
それができないというのであれば、
わかっている条件はすべて書いておくべきだと思います。
……本当に厳しい旅行でした。

あんなところにはもう二度と行きたくありません。


●補記
~大曲の花火大会へのパック旅行でひどいめに会わないために~

旅行会社にたずねること
・駐車場から会場まではどれくらい歩くのか。
・花火終了後の駐車場集合は何時を考えているのか。
・駐車場からホテルまでは通常で何時間かかり、
 混雑を考えると何時間かかると考えているのか。
・翌朝の出発は何時か。

持って行くもの
・まともなクッション。
・体育座りしてひざまで隠れる雨合羽的なもの。
・手を流すための水やお茶などべたつかないもの。
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4 コメント

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Unknown (仙台人)
2017-07-05 13:23:06
私も、去年(2016年8月)この花火大会を観に行きました。感想は同意見です。仕事仲間の3人が、この花火を絶賛しまくり、「他の地域のは花火じゃない!」とまで言うので、試しに車で行ってみました。駐車場から会場まで炎天下の中、大量の飲食物とゴザ・マット持参で1時間徒歩。会場着いても焦げるような暑さでクタクタ。花火は確かに素晴らしいけど、帰りの駐車場まで、また1時間かけて徒歩。しかも大渋滞。もはや罰ゲーム。こんな思いして毎年観に行く人って、正直、基地外だと思います。今年も誘われましたが、やんわり断りました。
返信する
Unknown (あまね)
2017-07-08 16:03:46
わたしは近所の花火大会も混雑を考えるといやになってしまいますが、
それよりすごいこういうのに毎回いけるというのは、
渋滞含めた待ち時間さえも楽しみにできるような
精神構造なのかもしれませんね。
うらやましいような、そうでもないような。
返信する
Unknown (仙台人)
2017-07-09 02:04:59
ブログ主さん、返信ありがとうございます。もう宗教の域ですよね。この季節になると、信者が強引に大曲の花火に話を切り替えようとするので、本当にウザいです。こちら側は仕方なく愛想笑いでハイハイとうなずくしかないので疲れます。(笑)
今日、仙台ではプロ野球終了後、スタジアムすぐ脇で花火大会がありました。小規模な花火ですが、地元チームが勝った後と言う事もあり大変盛り上がりました。交通アクセスも程よく、疲れてる人はいなっかたような。率直に花火はこのくらいでちょうどいいです。
返信する
Unknown (あまね)
2017-07-11 12:54:19
へえ、そこまでとは本当に好きなんですねえ。
あとは機会あれば『けど』語りで乗り切るしか!

「確かによかったけど、それ以上に疲れちゃうからもういいや」
「一度は見るといいけど、一度でいいや」
的な
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