お酒の席が嫌いです。憎んですらいます。
基本は何とか回避するのですが、
回避不可の強制イベントが発生することがあります。
「今回はさぁ、大事なんだからすぐ帰ってもいいから出てよ」
一刻も早く、あんな毒職場から逃げ出して、
家に帰るのだけがわたしの楽しみなのに。
まあ、仕事してるからには避けて通れないのでしょう。
と、出ると。
「せっかく来たんだから座ってよ」
変な席に押し込まれて。
「ただ帰るなんてだめだよ。一杯くらい飲まなくちゃ」
飲めもしないお酒を押し付けられます。
わたしが冷たいものを口にできるのは、
基本的に家の中だけです。
しかたなく軽く口をつけると、
「口つけたんだし、飲みきらなきゃ」
やってられないと思って帰ろうとすると、
「来てすぐ帰るなんて失礼だよ」
――あなたたちはわたしに対して、失礼です。
自分たちの言霊に対して失礼です。
もう付き合ってられないと
席を立つわたしはいいます。
「お先に失礼します」
……あれ? 結局失礼なのはわたし?
お酒が入ると、人は気違いになります。
まあ、もともとお酒も気違い水なんて
別名があるのが納得です。
あんなところ二度と出たくありません。
付き合いで酒を飲むとかイヤです
暑気払いや年末年始の行事で酒を飲むのもイヤです
酒飲みたい人だけ参加すればいいんです
どこか気の利いたお酒やさんが、
こさけ(濃酒=甘酒)を出してくれればいいのに。
そうです。
これから重陽の日は、お酒じゃなくて
甘酒にすればわたしも楽しめるはず!