食の安全

三笠フーズの汚染米を皮切りに、
次から次へとよくもまあ・・・と呆れてものが言えないほどに
連日のニュース。

農薬だとか、異物の混入だとか、
そんなレベルを通り越している。

もはや、憤慨の気持ちを通り越して
恐怖の一言に尽きる。


私たちは、生きるために”食べる”事をやめるわけにはいかない。
都市部に住み、自分達の手で作物を作ることが出来ないから
買うしかない。
素材を買う。
出来たものをお金を払って食べる。

極端に値段が安ければ、その背景を自分なりに判断して
避けて通ることも出来るけれど、
今回のように、仲介業者（ブローカー）が何人も介在して利ザヤを稼げば
良い物も、そうでない物も、値段で判断することができなくなってくる。

まして、調理されて提供されたものを食べるしか選択できない人々は
（今回は、入院患者や学校の子供たち）
有無を言わさずに食べさせられているのだ。

きっと、どこかで誰かが口にしているに違いない、と思う。
それが、自分である可能性は限りなく高い。
そして、いまも、確実に私たちの身体を蝕み続けている。

三笠フーズ、島田化学工業・・・諸々の今回の事件は氷山の一角。
これまで、どれだけの業者が、どれだけの期間に渡って
同様の事件（まさに事件）を起こしているかなんて想像も出来ない。

対岸の火事なんかではないのだ。

安かろう悪かろう、は過去の言葉になってしまったのかもしれない。
高くても悪いかもしれないのだから。


自宅で料理をしても、
自分で選んだ食材であったとしても、
善意の人々の中に、ひっそりと息を潜めている善意面した悪意の人が
何処で介在しているのかわからない。

レストランで食事しても、
作り手が良かれと思って購入した食材に混入していないとも限らない。


それでも私たちは食べ続ける。
都市部に住んで、どこかで誰かが汗水たらして作った物を買い続ける。
濡れ手で粟の亡者を肥やし続けながら
今日も明日も、食べていかなくてはならないのだ。