中村叶の詩

中村叶の詩です。元気になれる。勇気がでる。心安らぐ。

ららら

2010-09-22 09:01:34 | おはな詩(障碍を乗り越えて生きる)
ら ら ら

15歳でオーストラリアに単身留学し
現在、オーストラリアの3年制大学に通う
寺本ららら
 将来は国連に勤めながら
 児童文学作品を書きたい

小学生 中学生のときには いじめにもあった
「歩けないくせに」と言われ 泣いた日もある

ららら と、歌っていれば元気が出る
そういうことで名づけられた寺本ららら

そんな寺本らららに 天は試練を与えた
らららは脳性まひで生まれ
下半身に障碍(しょうがい)があるのだ
長くあるくことはできないのだ
生活の大半を
車いすで過ごさなければならないのだ

本を読んでいる間は 
自分に障碍のあることを忘れられた
世界中の作品を読んだ
まるで旅をしているみたいに
らららの世界は広がっていった

飢えに苦しむ子ども
戦争や紛争の犠牲になる子ども
幼くして 過酷な労働をしなくてはならない子ども
貧困にあえぐ子ども

そういう子どもたちにも
本を通して世界を広げてほしい
らららに願いが生まれた

留学して 作家になりたい
高校1年生の夏休み
留学斡旋企業の説明会に参加した
だが らららの障碍を知ると 
どの会社も 学校の紹介さえしてはくれなかった
これも 天が与えた試練?

知人の紹介で 
やっと オーストラリアの私立高校を見つけた

訪れた高校で 校長は言った
 一人での留学は無理ですね

らららは校長先生に思いの丈を語った
 貧しい子どもたちに
 食料や水と一緒に届けられる
 そういう作品を書きたいのです
 その第一歩として
 ここで学びたいのです

天の与えた次の試練は
校長先生の口を通して語られた
 提携している語学学校があります
 そこに通って オールAの成績を修められたら
 編入を認めましょう

二ヵ月後
全寮制の語学学校に らららの姿があった
あたりまえのことながら 授業は英語で行われる
休み時間だって 英語を使うのはあたりまえだ
まわりの人とのコミュニケーションには
英語を使う以外にはないのだから

文法 論文 スピーチ 生活態度までが評価される
論文のテーマは
死刑制度について とか
環境保護について とか 
難しいテーマも多い

そんな論文を 週に三つ提出しなければならない
らららはオールAを取れるのか?

クリスマス休暇で帰国したとき
スチューデント・ビザを
オーストラリア大使館に申請した
だが 一ヶ月経過しても
大使館から音沙汰はなかった
胸に 不安が広がった
次の試練を 天は らららに与えたのか?

オーストラリア大使館に手紙を書いた
 人々を勇気づけられるような作品を
 英語で書けるようになりたいのです
 そして  それを世界中の子どもたちに
 読んでほしいのです
 だから 絶対に留学したいのです
 留学が そのための大きな一歩になるからです

数週間後
スチューデント・ビザは 下りた
この試練を乗り越えたうららは
もうひとつの試練を乗り越えられるのか
オールAを取れるのか?

二月に語学学校に復帰し 努力を継続した
六月に成績が出た
らららの成績は・・・オールAだった

七月には高校に編入できた
その後も努力を重ね 
成績を落とすことはなかった
そして 
オーストラリアでも有数の大学に入学した
国立バララット大学人文社会学部

至誠天に通ず
まごころをもって事に当たれば
好結果がもたらされる と 辞書にはある
Heaven saw the strength of her sincerity.

寮でも学校でも 身の回りのことは自分でこなす
ダンスパーティーにも おしゃれをして参加する
楽しく 有意義に
大学での生活をエンジョイしている

 困難にであったときには
 自分にできることから解決したい
らららはそう言う

就職活動を目前に控えている ららら 二十歳
 作品を書くこと  国連で働くこと
やりたいことはたくさんある
 研究者もいいな
いま 新たな挑戦に向けて 「走り」だそうとしている

小中学生のとき いじめに泣いているらららに
 向かっていけ!
 足が悪いより いじめる方が悪いんだ
そう言って背中を押してくれた母
母にも感謝している
多くの人に感謝している

口の前に 手を合わせて なにごとかを願う
叶(かのう)の字ができる
その願いが利己的なものでなく
他者への愛に満ちた願いであれば
それは いつか 叶(かな)う

それが
 世界中のこどもたちに
 勇気を与えられる 本を書きたい
というような愛に満ちた願いであれば
いつかはかなえられる
多くの試練を乗り越えたあとであっても
Someday いつか
♪ All my trials, Lord, soon be over.

Inspired by a true story. ららら は2010年7月20日付東京新聞 『生きるって』- 子どもに夢 届けたい  脳性まひで車いす 作家目指し豪留学 文 西川正志 写真 梅津忠之に触発されて書いた「おはな詩」です。

参考 2002年、東京都生活文化局募集「私の子育て体験記」最優秀賞受賞作
娘の名前は ”ららら ” 小平市 祖父江 真奈
http://www.kodaira.ed.jp/KOGERA/rarara.htm

All my trials(わたしの試練)
There's only one thing that money can't buy
True love that will never die, on no
☆All my trials,Lord,
 Soon be over.


Inspired by a true story. ららら は2010年7月20日付東京新聞 『生きるって』- 子どもに夢 届けたい  脳性まひで車いす 作家目指し豪留学 文 西川正志 写真 梅津忠之に触発されて書いた「おはな詩」です。

Peter Paul and Mary - All My Trials
http://www.youtube.com/watch?v=Ulm8F15tTyg
Paul McCartney - All My Trials
http://www.youtube.com/watch?v=tQiortFeuEc
Joan Baez - All My Trials
http://www.youtube.com/watch?v=UIH1KccVlHk
Mary Hopkin - All my trials
http://www.youtube.com/watch?v=GkDOmkRwKlo
The Cumberland Trio - All My Trials
http://www.youtube.com/watch?v=OHY54RTD8uQ
Track from her new CD, "Talon of the Blackwater" released March 2009. - All My Trials
http://www.youtube.com/watch?v=Qu06km96l78
Judith Durham - All My Trials
http://www.youtube.com/watch?v=Mr9orB_AN_M


参考
2002年、東京都生活文化局募集「私の子育て体験記」最優秀賞受賞作
娘の名前は ”ららら ” 小平市 祖父江 真奈
http://www.kodaira.ed.jp/KOGERA/rarara.htm

現在は、オーストラリア ヴィクトリア州のバララッド・アンド・クラレンドンカレッジで高校3年生となり、優秀な成績をおさめています。
2008年2月、寺本さんは、バララット市の「Multicultural Youth Ambassador(多文化青年大使)」の1人に任命されました。成人ではなく、青年大使というのは、ヴィクトリア州初の試みとのこと。今後は、多文化主義に対する理解を深めるため、リーダーシップを発揮し、学校やロータリークラブ、企業、サーヴィスクラブなど公の場でのスピーチや、討論、公式行事など、様々な社会活動に貢献することになります。『自分の障害を理由に言い訳をしたことは一度もない』という校長先生の推薦文が語る通り、寺本さんは、ハンディを抱えながらの生活、言葉の壁や文化の違いといった様々なハードルを、前向きにとらえ、懸命に努力することで一つひとつ乗り越えているのです。One by Oneアワード受賞者である彼女の活躍を心からお祝いし、今後の活躍を応援したいと思います
http://www.1by1.jp/activity/award/teramoto_0806.htmlより

留学先から一時帰国した寺本らららさんは、KONISHIKIさんより英語で「Congratulation!」と祝福を受け、流暢な返事で勉強の成果を披露。
http://www.1by1.jp/archives/award/award03_02.htmlより


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1 コメント

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Unknown (Wyrd=紘也)
2010-10-07 18:19:49
そうか、あいつは今あっちの大学に居るんだ。 記述してくれてありがとう。
あいつ、昔から眩しい奴だったから。大変な道のりみてぇだけど、負けっぱなしにゃぁならん奴だから。今でもそうなら、なるようになるさ。
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