小麦句会 on blog

俳句「麦の会」の句会のひとつです。 ネット句会を月二回行っています。 この句会は誰でも参加できます。

麦誌「句会報」への掲載句

2016年05月01日 12時04分50秒 | 俳句雑誌「麦」

小麦句会四月分は次の句を掲載します。

おひとり一句となっています。

 

リラ冷えの夜の回転木馬かな    ひなこ

遠足や誰からとなく話だし     まきえっと

菜の花や遠く黒船浮かばせて    春生

春牧場嘶く馬にある戸籍      多実生

蝶の客そっと窓から出してやり   仙翁

来し方は乗り継ぎの旅春深む      道人

昭和の日向田邦子の遠くなり    瞳人

職退けば妻が上司や山笑ふ        アゼリア

退職の辞令一行夕桜            珠子

逃げ水はくるくる来る句弾み気に 吾郎

蛇穴を出て遠征の面構え        敏

葉桜やいつしか父の遠目癖     ルカ

目薬のこぼれて春を見失う      餡子

黄昏に一朶忘れし春の雲       幹夫

一駅を乗り越し終の桜道          あちゃこ

同じ駅同じ時刻を卒業し        呆夢

分水(みくまりの水は春田へ金魚田へ アネモネ

リュックには着替えと希望風光る 瓦すずめ

忘れ得ぬ花束そっと春愁い     藤三彩

テロ起きて駅の封鎖や花曇      泉

傷心の旅へ出ますと恋の猫     とっきー

退職の夜の電車がゆく朧       宙虫

 



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