私が勤務しているビルのイベントの、企業対抗ウォーキングイベントにエントリーしました。
毎日3万歩ぐらいを歩いている人が大勢います。
明日はこの冬一番、また近年でも最強レベルの寒波が襲来するそうです。
気を付けてお過ごしください。
兼題:小
小悪魔は涙で育つ藪柑子 宙虫
○(あちゃこ)そうかもしれません。いや、きっとそうです。取り合せが面白い。
初刷りや小さな訂正しをらしく 瞳人
○(あちゃこ)しをらしいの斡旋が温かいですね。
○(餡子)心情がよくわかります。 しをらしくがいじらしい。
子規に似た小峠英二春近し カンナ
○(あき子)発見の嬉しさに、春近しがよく合っています。
◎(卯平)「小峠英二」とはお笑いの人であることをこの句と出会って検索して始めて知った。写真も載っていた。思わず笑ってしまった。よくぞ発見した。この笑顔を観ていると春近しだ。面白い句。迷わず特選。
(選外)(幹夫)お二方は遠い親戚でもないそうですね(笑)
小説は佳境に入り年賀客 泉
寒鴉護美出す朝の小賢しい 藤三彩
COVID-19ついに我が家へ小正月 道人
(選外)(藤三彩)コロナ感染しました。ご愁傷様です
抜小路のあたりに昭和におう店 楊子
小火のこと科で袖無し床の野暮 吾郎
◎(泉)小火(ぼや)と読みますか。内容ともに見事な回文だと思います。
◯(道人)18日の天声人語によると明暦の大火を「振袖火事」とも言ったそうだ。仔細はともかく掲句はその辺を踏まえた俳諧味豊かな回文句かと。小火程度で良かった。
小気味よき糸の震へを凧 アネモネ
〇(楊子)凧あげの糸の震える感覚は忘れられません。意外と重かったことも。
◯(ルカ)風に震える様が目に浮かびます
〇(珠子)凧の糸の震えは遠い記憶のひとつ。
○(餡子)小さい時、よく、男の子に混じって凧揚げをしました。高く上がった凧の糸のぐーんぐーんと引かれる感覚が今でも手に残っています。小気味よきにその感じが出ています。
〇(まきえっと)よく父と凧を揚げました。楽しかったなぁ。
モノクロの妣の写真や小豆粥 卯平
〇(楊子)昔の母はこのイメージそのものでした。今のママはどう詠まれるのだろう。
〇 (多実生) 小豆粥は正月十五日だったと思いますが、思い出します母の味でした。
◯ (アゼリア) 小豆粥の季語が効いています。妣の若い頃の写真が思い出されます。
一瞬の小川の揺らぎ冬の月 仙翁
◎(幹夫)せせらぎに浮かぶ冬の月が綺麗ですね。
〇 (多実生) ほんの僅かな水の揺れに映った月の揺らぎ。
○(ちせい)一瞬をとらえた真眼に手柄が有ると思いました。
成人式小町通りに早や春が アダー女
初場所や番付表の小さき文字 幹夫
○(吾郎)振り出しは全てそのサイズ、そこからどこまで大きくなれるか
〇(楊子)序二段などの小さな文字に注目したところがいいです。
○(アネモネ)「小さき文字がいかにもです。
(選外)(卯平)と言う事は番付が落ちたと言う事か。初場所に決意新たと言う事か。一方始めて番付表に載った喜びの初場所か。後者であれば只事でしかない。
小魚に頭と尻尾祝箸 あき子
○(餡子)尾頭付きは鯛だけではありません。小魚にだってあるんですよね。
大寒む小寒子鬼が消えたビルの角 あちゃこ
〇(カンナ)わらべ歌を連想します。わらべ歌に鬼は出てこないようですが、発想を飛ばしたのでしょうか? 自由な発想がよいですね。
〇(珠子)あまんきみこの「おのたのぼうし」を思い出しました。岩崎ちひろの絵がとても優しく、余計に切なかった絵本。
○(仙翁)寒くなりました。隠れたくなりますね。
〇(めたもん)鬼も少子化でしょうか。それともビルの街が住みにくいのでしょうか。上五の遊び心ある季語もいいとと思います。
◯ (アゼリア)リズムが良くて楽しい句ですね。
〇(まきえっと)懐かしいです。
わたしにも小さな野望初茜 餡子
◎(アダー女)日の出の前の東の空のほのぼのと明るい初空を眺めながら、自分にも自分なりのやりたいこと、やり遂げたい希望があると思う作者の身震いが感じられます。「私」でなく「わたし」。「野心」でなく「野望」。謙譲の気持ちながらチャレンジの精神は小さな不遜?の心意気!言葉の使い方で実に上手くご自分の高鳴る気持ちを表している新年の決意を感じます。
〇(めたもん)野望って大きいものでは?などと言うのは野暮ですね。慎ましく爽やかな詠みに共感します。
○(あき子)初茜のなかで、野望と言い切った気持ちよさ。
(選外)(道人)野望は「小さな」とは言わないと思うが、どこか共感を覚える句。
(選外)(卯平)「も」で説明となっていないか。野望と初茜では予定調和であろう。
小説の帯剥ぎもぐる炬燵かな めたもん
○(吾郎)幸せの瞬間。ま、帯は取っておいてくださいね
◯(ルカ)あるある体験です
○(ちせい)衝動が有ったのかもしれません。季語の炬燵が活きて来ました。
◯ (アゼリア) 身に覚えのあることです。
小説は短編嗜好長き夜 多実生
氏神に祈る停戦小豆粥 珠子
画数の少ない漢字小正月 まきえっと
(選外)(卯平)「少」と「小」を是とする鑑賞もあろう。しかしそこが狙いであれば技巧的では。例えば「女正月」であれば景が見えてくる。
寒鯉や亀の小さな手が見えて ちせい
小犬のワルツ流る古民家藪柑子 アゼリア
○(仙翁)古民家と小犬のワルツ、面白い取り合わせですね。
○(宙虫)くり返しこういう曲が流れているところがある。藪柑子がうまくはまった。
たわゐなき話ふくらむ小正月 ルカ
○(幹夫)まさに「女が三人集まると姦しい」とはよく言ったものですね。
〇(藤三彩)こうありたい家庭団欒
○(卯平)「女正月」とせず「小正月」がここでは成功している。
女正月でたわゐない話がふくらむのは当たり前。ここではそれを抑制しながら過ごしている「小正月」の景が見える。
テーマ:数字
皺延ばし五日厳つい芝の和紙 吾郎
○(宙虫)芝から和紙ができるのだろうか?和紙にも素材によってそれぞれの表情が。
椀こ百積み置く蕎麦屋雪明かり あちゃこ
〇(珠子)すっかり日が暮れて雪明り。食べた椀が百も積まれて。いい旅だった…と。NYタイムスに、「歩いて回れる珠玉の街」と紹介された盛岡。
〇(まきえっと)また明日、お椀が賑やかに動きますね。一日の仕事が終わってホッとした感じがします。
不二山を見たし始発の初電車 道人
◎(アネモネ)是非わたしも行ってみたいと思いました。
○(ちせい)古表記ですね、不二山と。欲望にたしなみがあると思いました。
(選外)(卯平)「見たし」は見たいから始発の初電車に乗車したのか。。それとも始発の初電車に乗ったので不二山を見たいと言う願望なのか。中七 「し」がキレ字として作用しているか否か。始発と初電車の関係は作者の意図での措辞だろうが、技巧的過ぎないか。
おしるこに塩ひとつまみ寒昴 餡子
○(吾郎)さり気ない句はとても素敵
○(卯平)上五中七の日常の景。この景のバックに寒昴。このバックで生活での日常がよりリアルになる。季語の内と外でこのような季語の配置を否とする主張もあるが、そうすると衝撃や断絶が緩くなる場合が多い。だからこのような季語の配置は鑑賞者にとり詩情を醸す。
日向ぼこ円周率の続きかな 卯平
◯(道人)醸し出す雰囲気がとても穏やか。丸い感じがいいですね。
◯(ルカ)つい何かを数えたくなるような温かさ
◎(仙翁)どこまでも続くということですかね。面白い。
〇(めたもん)ずっと続く円周率の意味のない(?)数の並びと日向ぼこ。浮世離れした世界がいいですね。
○(あき子)溶けていくような温かさは、終わらない円周率を彷彿とさせます。
冬の汁母の音する千六本 藤三彩
地も空も1本となる氷柱かな めたもん
○(幹夫)北国の堂々たる氷柱です。
◎(ルカ)壮大な景が一瞬浮かびました
○(仙翁)大袈裟ですが、ダイナミックで面白い。
○(卯平)氷柱をここ数十年見たことがない。記憶にあるのは小学校時代だ。その時の氷柱を思い出した。ここまで立派な氷柱ではなかった。しかし、こう言われると氷柱の姿が明確だ。特選候補。
第八波怖れを知らぬ新成人 アダー女
○(あちゃこ)コロナばかりか、様々な恐れを知ってか知らぬか。未来の日本はどうなる?首相の顔も知らぬ新成人に愕然。勿論、頼り甲斐ある若者も数多おります。
霜柱立つ十程の土竜塚 仙翁
○(アネモネ)景が鮮明に見えてきます。
○(アダー女)土竜が掘った辺りの土は軟らかく、そこに霜柱ももっこりと盛り上がって出来る様子が何となくほのぼのと温かく伝わってきます。
〇 (多実生) 良く見掛ける光景です。
◯ (アゼリア) 我が家の庭にもよく見られる光景です。
数字には暗号の雰囲気冬ぬくし ちせい
人日のひと振りにある塩加減 幹夫
◯(ルカ)一振りの塩加減がわかるのがニクイ
(選外)(卯平)前句と類似している。が、こちらは全て理が先行していないか。「人日」「ひと振り」「加減」の同じレベルの語彙では詩として享受は難しい。具体的場面があればまた違った観賞を得るだろう。
七草の夜のひとりのハーブティー 楊子
〇(瞳人)少し、さみしくないですか
◯(ルカ)体にいいハーブティーは自分なりの七草行事
持ち上げて牡蠣の重さの一斗缶 アネモネ
◎(珠子)一斗缶に牡蛎を詰めて蒸し焼きにする食べ方があるそうで。何と豪快、何と贅沢。「持ち上げて牡蛎の重さ」に高揚感・臨場感が詰まっています。
指揮棒の終の一振り冬銀河 ルカ
◎(カンナ)コンサートホールの情景が浮かびます。壮大な冬銀河がよいですね。
○(アネモネ)「終の一振り」がカッコいい笑
○(アダー女)コンサートでは指揮者の指揮棒が静かに下がってから拍手するのがマナー。あの静かな余韻が好きです。たまに感動のあまり、曲が終わった途端に拍手する御仁もおられるけど、指揮者としても自分の指揮棒が降りきって初めて曲が終わる。冬銀河の静かな季語がピタリときます。
◯ (アゼリア) 続く ブラボー、拍手が聞こえるようです。
○(宙虫)タクトの先端から銀河へ飛ぶ。解き放たれる緊張感。
(選外)(卯平)句材構成は共感。ただ「終の一振り」が説明的では。この句での冬銀河の位置は共感出来る。
三寒のゆつくりしやがむスクワット あき子
○(あちゃこ)スクワットの句は初めて。三寒だから効いています。頑張って!
〇(楊子)寒いけれども自分に課したスクワットですね。がんばろう。
○(アネモネ)スクワットの筋肉の動きがリアルに伝わってきます
○(卯平)三寒四温で春が近づく景が中七下五で描かれている。俳句らしい俳句。
感染者九桁冬日拾う蝶 珠子
寒明けの財布福翁お一人が 瞳人
○(餡子)まだ寒は明けておりませんが、春が来るというのに、何とも心細い状態ではあります。でも、野口博士様や一葉様ではなく、諭吉様ですから御の字ですね。
◎(藤三彩)正月用品などを買った挙句に一万円札一枚が残る。もう直ぐ渋沢栄一に代わるんだな
◎(ちせい)ユーモラスですね。来年からは渋沢栄一なので、寂寥感があるのかもしれません。
嫁が君教えて少子化対策を 泉
〇(瞳人)ほんとにね
◯(道人)こういう想像力を掻き立てられる言葉遊びは大好き。鼠算で子供を増やす方法を是非教えてほし
◎ (多実生) 鼠には餌さえ有ればと言われそうです。
円高に対峙した頃凍てる朝 多実生
○(泉)円高の時代もありました。しかし、日本経済は落ちるばかりです。
タワマンの賃料一覧寒気しむ アゼリア
数えるの面倒臭い冬の鳥 まきえっと
おおいぬ座警部が謎を解く十分 宙虫
〇(めたもん)『おおいぬ座警部』というサスペンスがあってもいいような説得力。冬の夜空には謎も緊張感もあります。
◎ (アゼリア) おおいぬ座の季語が素敵です。こんな有能な警部沢山いるといいですね。
「きょうは何人?」四年目になる冬の暮 カンナ
○(泉)もう四年目になりますか。人生は甘くない、正しくその通りです。
〇(藤三彩)ちゃんとに手帳に毎日の感染者数を記帳しています。
雑詠
落葉焚浮世話をくべている 楊子
○(吾郎)近年見られなくなったコミュニケーション
〇 (多実生) 浮世話をくべるが面白い。
○(ちせい)その場限りと言うコンセプトなのかもしれません。
○(宙虫)焚火にはいろんなものがくべられる。確かに。
木枯しの磨き上げたる太白星 道人
○(あき子)「磨き上げたる」の夜空の透明感が、太白星をより光らせています。
きれいごとの演技疲れる冬の人 仙翁
◎(瞳人)テレビに出てくる度に、きれいごとしか言わない人っていますね。ほんとは名前をあげて言いたいのですけれど、でもやめておきましょう。
北風の湾へ夜勤の灯が落ちる 宙虫
◎(あちゃこ)上五に切れが欲しいところではありますが、この寒々しい景になんとも惹かれます。生活感と季節感が響き合う一句。
◎(道人)真夜の海辺での残業。或いは交代勤務。深読みすれば、格差社会の断片を垣間見たような侘しさも感じる。
崩れつつ雪に転がるとんどの火 アネモネ
〇(楊子)実景が見えます。寒い地方では夕方からするところが多いようです。「雪に転がる」火が生々しい。
〇(珠子)臨場感たっぷり。「雪に転がる」がいいですね。
○(仙翁)雪国では、そのようなとんどになるのでしょうね。
○(アダー女)寒い地方なんですね。古い御札やお飾りなどがメラメラと燃え、それが崩れ落ちる先の地面は雪。日本的な冬の美しい情景です。
◎(宙虫)雪にころがる。雪のないところに住んでいるとなかなか出会えない景。白い雪と赤い炎、そしてどんどの音まで凝縮されている。
◎(まきえっと)情景が目に浮かびます。「雪に転がる」がいいですね。
福寿草猫に幸せ給湯器 藤三彩
風花や更地になった老舗ビル カンナ
○(泉)日本経済は厳しいし、この様な光景も多いことでしょう。
○(幹夫)取り合わせが適っています。
〇(めたもん)季語「風花」の儚さが思い起こさせる時の流れ。目前の景と共に昔も見えてくる詠み方が上手い。
○(卯平)中七下五の景はその場を見てきた詠み手の目線で誰もが共感出来る景。その景への思いが「風花」に託され詠み手の心情に迫る。この季語でこの句は詩になった。
冬銀河傷痍軍人だった父 珠子
〇(藤三彩)負傷しても命があって生還できた。
(選外)(道人)冬銀河には亡き人との思い出を呼び起こす力がある。やや感傷的過ぎるかも。
屠蘇に酔ふ地球は嘗て青かりし 幹夫
◯(道人)ガガーリンの青い地球には夢があった。ウクライナ戦争の一刻も早い終戦を祈るのみ。
◎(めたもん)今の地球そしてここに住む人類への思いが伝わります。人間臭い上五と溜息或いは警句のような中七・下五が絶妙なバランスです。
新刊の匂ひ手触り女正月 アゼリア
◎(餡子)忙しい正月も過ぎ、やっと一息の15日。読もうと思って買って おいた、新刊本。やっとゆっくり読書が出来る。至福の時でしょう。
〇(まきえっと)忙しいお正月が済んで楽しみに取っておいた新刊をようやく手にする。わくわくですね。
(選外)(卯平)句材には興味がある。しかし「新刊の匂ひ」「手触り」が一緒では説明に終わっていないか。「新刊の手触り」は触覚としては共感出来ないが、「新刊の匂ひ」は臭覚として共感出来る。「新刊の匂ひ」と「女正月」のみで構成されていれば句としての共感に至るだろう。この季語で「匂ひ」が少々艶めかしくもなる。
振袖は親の喜び成人式 泉
〇(藤三彩)よくぞ子を育てました。でも家を出てゆかない子もいる。いつまでが子育てか
そっと置く戻り賀状や薪爆ぜる めたもん
〇(瞳人)何かあったのだろうかと
◎(吾郎)小津映画のワンシーンのような味わい
◎(楊子)「そっと置く」に作者の心情が見えます。宛先不明はなにか不穏なものを感じます。「薪爆ぜる」がその不穏さを表しています。
○(アダー女)宛先不明で戻ってきてしまった年賀状。それをそっと火にくべた時、薪がパチパチッと爆ぜたのがまるで宛先不明の人物が何か言っているような気がしたのでしょうか?
◎(あき子)戻り賀状の名前を見た時の気持ちの動きが、上五と下五からリアルに伝わってきました。
〇(藤三彩)いつの間にか引っ越ししていた中学時代の友達。何があったのか
小豆粥だんだん縮みゆく身体 あき子
〇(瞳人)ちぢんでも、こころはおらが春だと
初芝居雪より白き紙の雪 あちゃこ
○(泉)言われてみれば、その通りですね。やはり芝居です。
○(アネモネ)「雪より白き紙の雪」に得心です。
○(幹夫)初芝居の様子が見えてきそうです。
〇(珠子)照明さんの力で「雪より白き」紙の雪になるのでしょう。
〇(まきえっと)「雪より白き」がいいですね。
市街戦裸眼で直視せよ真冬 ルカ
○(吾郎)要胆力
◯(道人)迫力がある反戦句。日本からの目線でウクライナ戦争(多分)を詠んだのが良い。
○(アダー女)全くです。この寒の中、市街戦では唯々平和を一途に望んでいる罪なき市民たちが地獄のまっただ中にいることを人間として何の欲望や色眼鏡で見るのではなく「裸眼」で「直視せよ」という作者の怒りのような正義感を痛いほど感じます。
○(仙翁)何処か遠くの戦争ではありません。醜い戦争です。
〇 (多実生) 真実を見よです。
○(あき子)真冬に始まった戦争から一年、戦争のニュースに慣れてきている私たちに対する警告かと読みました。
○(ちせい)ウクライナだと思うのですが、ぴしっとした詠みぶりに季語が合って居ると思いました。
雑炊で卵の力を実感し ちせい
厚き葉を風除けにして寒椿 多実生
○(幹夫)寒椿が佳く観察されています。
喫茶にて汁粉残るし手に殺気 吾郎
〇(カンナ)実体験を詠んだ句だと思いますが。喫茶店で汁粉を食べていたら、恋敵が店に入って来たのでしょうか? 中七、下五が俳句らしくない文体で面白い。
○(あちゃこ)殺気が残る手が意味深。汁粉は残さず食べて欲しいものです。
玩具付予約弁当女正月 卯平
〇(カンナ)漢字だけで上手く詠んだと思います。
過去となりゆく夜の闇の氷る音 餡子
〇(カンナ)独特の世界観を感じます。
○(宙虫)滑らかな文体をすんなりと受け入れた。それゆえに物足りなさも残るが、たしかになーと感じる句。
(選外)(アダー女)この瞬間以前は全て過去。しんしんと冷える夜の闇がバリバリ、チリチリと氷っていく。その音ももう過去。
演奏会火照りし頬に寒の雨 アダー女
〇(瞳人)ラデツキイでも聞きましたか
まかせろと六日夕べの小鍋立て 瞳人
燈台の模型を並べ春を待つ まきえっと
〇(カンナ)映像が浮かびます。季語との取り合わせがよいと思います。
○(餡子)ご趣味が箱庭作りか?鉄道模型作りか?それとも、灯台マニアなのでしょうか?不思議なことに待春の気持ちが伝わります。
☆次回をお楽しみに。
広島は昨夜から急に寒くなってきました。今日は気温が下がり、雪になるでしょう。いつもの事ですが、少しの雪で混乱します。まだまだ寒い日が続きますが、体調に気をつけて、この冬を乗り切りましょう。