膵臓癌に負けるな!

膵臓癌を発症した父の闘病記と自分自身の思いを綴ってます。

再入院

2007-10-29 18:22:49 | 今日の父
今日から再入院。

10時には病院に行くと聞いていたので、
会社の事務所から9時半ごろ父に頑張れメール。

「ありがとう。まあがんばるわ(こぶしマーク)」

2週間ぶりのメールの返信だったので嬉しかったっす(笑)
メールの返信があると言う事は体調が悪くない証拠。
普段一緒にいない息子としては、メールの返信有無が父の体調の
バロメーターなのである。

当初は2人部屋の予定であったが、どうも個室が空いてたらしいので
入る事ができたらしい。
2人部屋では泊まることが出来ない事に不安を感じていた母は安心しただろう。

息子としては父同様に母の体調も心配であったので、
泊まることが出来ない2人部屋のほうが母の体も少し楽になるのでは?
と思っていたりもしたのだが、
母としては一人で家にいるより父といる方が安心するそうだ。

子供の思っている以上に、夫婦の絆は強いようである。

入院初日の父は、病院に入って心配事が少し減ったのか体調もいいらしい。
外来でおこなっていた肝臓の点滴治療も、入院治療により時間を掛けて落してくれるので、
点滴をしても気分が悪くなる事が今のところ無いとの事。

一安心である。

このまま急激に病状がよくなることは無いと思うが、
少しずつでいいので前進して欲しい。

主治医のいう余命はあくまで最低値。
まずは入院により父のQOLを高めて、
家族みんなで除夜の鐘を聞く事を当面の目標にしようと思った。




入院前日

2007-10-28 17:58:26 | 今日の父
今日はお祭り本番。
昨日は雨模様であっため、宵宮に行く事が出来なかったので、
天気が回復してくれてホッとした。
子供たちはじいちゃんの病状より、今日の天気の方が心配だったのではないか(笑)

今日の父は、ここ数日間続いていた肝臓への点滴治療がなかったので体調が良いらしく、
昨日と比較すると幾分元気になっていた。
体力や免疫力が低下している事もあるのか、点滴治療の日は夕方から夜にかけて身体が辛いらしい。

自分はと言えば、午前中は父の兄のところへお祭りに出掛ける途中に立ち寄り父の病状報告。
叔父も現在体調が悪いのであまり父の話をしないようにしていたのだが、
ここ数日の父の病状を考えると黙っていられる状況ではなかった。
ただ、お祭りだからとご馳走になった酒も手伝ってか、叔父と話しているうちに涙腺がゆるんでしまい、
従姉と話をした時には情けない事に泣いてしまった。
父や母の前では心配掛けまいと我慢していた感情が、ここにきて爆発してしまったのだろう。

いやいや、情けない。

この日の夜は父が食べたがっていた寿司を出前でとって皆で晩御飯。
入院前のため、身体に良い悪いは別として父の好きなものを食卓に並べた。

はい。入院前という事は、明日から入院と言う事。
先週末より入院を主治医から勧められていたのだが、孫たちが祭りで帰ってくるので
父は週明けまで待ってくれるように頼んでくれたそう。
自分の病状をさて置き、家族の事を最優先に考える父。

そんな優しい父を、神様。

どうか私たち家族から奪わないで下さい。

辛い帰省

2007-10-27 17:30:57 | 父の病状
今日は実家でお祭りのため、3週間ぶりに帰る。
ここのところ父の病状が芳しくないと感じていたため、
帰る前に主治医に面談の約束もしておいた。

実家について父を見て正直絶句。
黄疸が3週間前と比較するとかなり悪化しており、
黄色というより黄土色になっていると言ったほうがいい顔色。
しかも、起き上がっているのが辛いらしく寝たきり状態になっていた。
予想よりも病状が進んでいたのでかなりのショック・・・
しかし、食欲があることと痛みが出ていない事が救いである。

午後から主治医の話を聞くために嫁と病院へ。
およそ30分ほどの説明であったが、まったく良い事を聞く事がなかった。

現在の病状は、
①体力低下に伴いTS-1が投薬できない事もあり、原発の膵臓癌が大きくなっている。
②肝臓の数値が悪化しており、ほとんど機能していない。
③肝硬変によるものか腹膜播腫の影響か分からないが腹水が溜まっている。
④余命は11月末、もって年末まで。

絶望である・・・

その後、今後の治療に関して話したわけだが、

肝臓が悪化しているために今後GEMなど抗がん剤投与は出来なくなるので、
まずは点滴の投薬により肝臓の状態を優先していくらしい。
というより主治医は、抗がん剤の投与は今更何の意味も無いと言いたいのだ。
しかも腹水の影響で、胆汁を抜くといった減黄処置もできないとの事。

また、これだけ急激に肝臓が悪化したのはTS-1という薬剤の副作用らしく、
原発の膵臓をやっつけてもらうために投与し続けたわけだが、
肝臓のほうが先に悲鳴を上げてしまったのだ。

膵臓に力を入れると肝臓が、肝臓に力を入れると膵臓が悪くなる。
やはり癌とはつくづく恐ろしい病だと痛感した。

その日の夜、床に入った父は悪化する自分の体のことを不安に感じているためか、
3週間前が嘘のように弱気な事を口にするようになっていた。
睡眠誘発剤を飲んでも眠れないらしい。

「もう、あかんかもしれんなあ」
「疲れたわ・・・」
「周りに迷惑を掛けて情けない」

父の寝床に横になっていた自分は、そんな父の言葉に耳を傾けながら
なるべく父の不安を取り除く事ができるよう時には同調し、時には励ましながら会話をしていたのだが、
涙を流しながら弱々しく話す父の言葉を聞いていると涙が出そうになった。

「病気は根治しなくても、せめて旅行に出かけた時のような状態に戻って欲しい」

と願わずにはいられなかった。

発病から3ヶ月

2007-10-22 19:35:07 | 父の病状
10/10のブログから10日余。
長いよう短いような・・・

父が病気になってからは時の流れが早いように感じる。
病状が少しでも良化している明るいブログをあげようと思うのだが、
それをあざ笑うかのように父の癌は休む事を知らない。

N医大で余命3ヶ月と告知を受けてから先週で3ヶ月。
いわゆる中央値を超える事が出来たというべきなのであるが、
ここ数週間の父の病状はそれを素直に喜ぶ事が出来ないものであった。

どうも腹水が溜まっている状態で、父の食欲が減退気味であるらしい。
元々、食欲が回復のバロメーターであったため、
それが無くなってきている事が非常に心配。
同時に体力も落ちてきているらしく、抗がん剤の副作用がキツくなっている。

昨日の電話の声も、体調を崩し入院していた頃のように元気が無い。

『調子が悪くなったら入院するわ』と嫌がっていた再入院についても
口にし始めている父。
一向に良化しないどころか悪くなる病状に気分が落ち込んでいるのだろう。

今週末に実家に帰る予定だが、いったい父はどうなっているのかと思うと
いつもの事であるが何も出来ない自分が腹立たしく思う。

今日はGEM点滴治療の日なので、後で父にメールをしてみよう。

まわれ右

2007-10-10 19:39:34 | 今日の父
今日の父は休薬週という事でGEM投与は無かったが、
現在の病状説明を主治医から聞くために母と病院に行ったらしい。

父からの携帯メールでは、

『黄疸により肝臓の数値が退院前の状態に戻った』

『食事制限の指示を受けた』

といった内容がつづられており、正に回れ右状態。
しかし、7月の入院から抗がん剤治療などで突っ走ってきたので、
父本人にもかなり負担がかかっていると思う。
ここいらで少し小休止をした方がいいのかも。

ただ、メールの最後に『あかんだら、また入院するわ!』
という内容を読んでいると、先日母が主治医から言われた
『今度入院したら再び外来治療することは無理でしょう』
と文言が気になり少し不雑な気分。

とはいうものの、主治医の言う事はあくまで経験値からの判断であり、
全てが父に当てはまるわけではないと思う。

奇跡を信じよう。

父について

2007-10-09 18:52:27 | 父について
生まれ年   1945年生まれの62歳 酉年

血液型    O型

星座     魚座

性格     短気だけど情に厚い。どちらかというと会社人間。

飲酒     休肝日はなし

喫煙     1日1箱程度

好きな食べ物 米 生もの 珈琲

嫌いな食べ物 特になし

主な病歴   平成18年1月 肺気胸手術
       
       平成19年1月 前立腺癌により前立腺全摘手術


と記述したように、60歳を超えるまでこれといった大病をしなかった父でした。

ただ今回の膵臓癌は前立腺癌の手術により抵抗力や免疫力が低下していたため、
病状が進行したのではないかと主治医からも言われました。

特に仕事人間で酒タバコを常習しているお父様をお持ちの方は、
極力まめな検査をする事をお勧めください。

膵臓癌は自覚症状が無いため、発見時はほとんどの患者が末期症状のケースが多いようです。
数週であっという間に病状が進むのが『膵臓癌』です。

『煩い!!』と煙たがられても、検査は勧めることにしましょう。


検査をして何も無い事が一番幸せなのですから。  

何もできない辛さ

2007-10-09 18:19:35 | 父の病状
10/6と/7の両日、実家に戻る。

気になっていた黄疸もあまり症状が良化しておらず、
黄疸治療のための肝臓への点滴をここ数日続けているみたいだが、
父も日々良くならない病状に落胆の色が濃いようだった。

母と2人きりになった時、CT検査の結果を色々教えてもらったが、
肝臓の腫瘍が大きくなり胃にも数個の転移が見つかり、
主治医からも痛みが全く出ていない事が信じられないと言われたらしい。

先月末の旅行までは食欲もあり、滝までの山道を歩いていたのに、
ここ数日でアッと言う間に病状が悪くなってしまった。

さすがに母だけではなく自分や嫁もショックで、落胆の色は隠せない。

セカンドオピニオンも考えたが、両親は今の病院の環境も含めて全てを委ねており、
現状では難しそう。

父の病状を少しでも良くできないかと色々と考えているもの、
今は正直八方塞の感が否めない。

ただ、実家に帰った父の晩御飯があまり食も進んでないようで心配したが、
翌日の夕食時は笑顔もあり食も進んでいたので一安心。
少しでも父が元気になるよう時間を作って実家に帰ろうと改めて思った。


『息子として何が出来るのか、何をすれば良いのか?』


こればかりが頭の中をグルグル廻る。

他人事とは思えません

2007-10-04 19:57:33 | 父の病状
昨日のメールでは元気そうに思えた。
壊れてしまったPCを買い換えるんだと「(^▽^)」←こんな顔文字つきでメールをくれた(笑)
何はともあれ、楽しそうな文面のメールを見ることは良いことだ♪

ただ、抗がん剤を服用しているのに膵臓の状態が改善していないことも不安らしい。

TS-1を朝晩2錠ずつ飲んでいる時は、辛い副作用に悩まされために1錠に減らしたわ
けだが、
副作用が無いと薬の効果が気になるとの事。

無理に抗がん剤を服用すればかえって体力を失いかねないし・・・

今後も難しい選択を迫られそうだ。


そういえば、新聞紙面で抗がん剤の投与量のミスにより患者が亡くなったという記事を目にした。
以前なら何気なく読んだ記事も、今はとても他人事とは思えない。

この記事を読んだであろう父はどういう気持ちだったのだろう・・・