※JDFいわてセンター(陸前高田市)
センターの活動内容は、主に次の3点となっています。
①ニーズ把握(調査活動)と、その中で明らかになった支援の橋渡し
②地域資源づくり
③生活支援
ニーズ把握は、陸前高田市と連携して、市が把握している障害者やサービスに結びついていない方を対象に、震災前、震災後、避難時の状況と今後について等、できるだけ対象者の方の生活に踏み込んで、今後の街づくりに活かしていくことを目的に、現在、実施に向けた調整が進められています。陸前高田市は沿岸部でも大きな被害を受けたところですが、市長を先頭に担当者も本気で、誰もが安心して暮らせる街を興そうと考えているそうです。②にも関わりますが、JDFとしての活動は2年間を想定、活動終了後も地元の支援機関や団体が連携を取っていくことや、明らかになったニーズを支える新たな資源づくりについても検討していくとのことです。③は、現状から現在のサービスでは支えることのできないことを、対象者を障害者に限らず、高齢者にも広げて、通院や通学、買い物等、主に移動に関する支援を行っています。障害時の母親のレスパイトや、孤独死を防止する見守りともなっています。仮設住宅の多くが高台に設置されており、外に出ることをためらう方にとっても必要な支援となっています。JDFに参加する団体や他団体、県外からの支援員も含めて活動を行っています。
※宮古市 はあとふるセンターみやこ
1年ぶりの訪問で、地域で暮らす方の話を聞きました。日中活動、暮らしの場、医療、消費生活等、新規の相談が増え、一人の方が複数の内容をもっているそうです。震災後の生活の中で、これまで身につけてきた生活習慣等が崩れてしまったケース、夫を津波で亡くし、諸手続きが分からなくなって同行支援を継続しているケース、仮設住宅でひきこもり状態となり、本人の居場所づくりのために関係機関との調整、外出支援を継続しているケース等、様々な内容です。個別ケースは、既存の機関だけでなく、支援団体も対応している場合もあり、合同での検討・調整の仕組みづくりも求められているとのこと。地元に雇用をつくる点で、例えば移動に関わっては、タクシーで働く人たちとの連携を公的機関も入って連携することが必要ではないかとの話を聞きました。
※山田町 やまだ共生作業所
震災以降、新たに受け入れた人も含め人数が増えているとのこと。仕事は、もともとリサイクルの仕事に取り組んでいて、震災後、町にあったリサイクル業者が撤退せざるを得なくなり逆に増えているが、水産加工等に取り組んでいた他の作業所は、仕事がなくなり困っているとのことでした。震災支援の基金を活用して、移動の支援事業を行い、地元の雇用を作り出すこともしているが、基金がなくなったあとの不安が大きい。もともと、交通手段が少ない地域で、特に要援護者には切実な問題なので、公的な仕組みとするように、行政に働きかけているとのことでした。
訪問期間中、1年前に訪れた場所も行きましたが、流された船や家屋が取り除かれていたところが多く、普段通りの生活が営まれているようにも見えました。しかし、奥深くには未解決な問題も多くあることがわかりました。
今後の支援については、被災地の関係機関と支援団体が連携を図り、要援護者が暮らし続けるための対応を、個別のケースや仕組みづくりにおいて盛り込んでいくことが必要だなと感じました。
いろいろと考えさせられた訪問でした。今回の訪問を、大阪の関係者にも伝え、被災地に必要な支援を継続していけるようにしていきたいと思います。
追伸…
どこに行ってもそうですが、美味しいものをたくさん食べようと、今回の訪問でお世話になった人たちに聞いたり、調べたりしながら、3日間過ごしました。また、改めて岩手県の広さを実感してきました。海岸線から眺める海はとても穏やかで、「あの日、この海が~」とも…。また行こうと思います。
JDFいわてセンター
陸前高田市、一本だけ残った松の木
気仙沼、残された大型船
宮古名物、海鮮塩ラーメン
宮古で頑張っている作業所のパン屋さん
一関名物のもち膳、ひまわり会の喫茶でいただきました。美味しかったです(^o^)
その他、気仙沼ホルモン、まぐろ丼、一関ラーメン、みんな良かったです\(^o^)/。
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