はじめに、先日亡くなられた朝日健二さん含めこの闘いに参加し亡くなった方への黙祷を参加者でおこないました。
次に「社会保障裁判の系譜と現代的意義」というテーマで、藤原精吾弁護士の基調講がありました。
藤原弁護士は、この集会の意義を社会保障裁判の歩み振り返りながら、現在の生存権をめぐる闘いを交流し、これから共に進むべき道を進路を明らかにするためと強調。「朝日訴訟がすべての生存権闘争の源流であり、堀木訴訟はその理念と運動を受け継ぎ障害のある人権利を確認して、差別に反対するたたかいの原点であった。父なる朝日訴訟、母なる堀木訴訟である」とし、社会保障にかかわる研究者・弁護士などの層が増えたこと・政策形成に大きな影響を与えたことなどを総括的に話されました。
その後は、金沢大名誉教授・井上英夫さんがコーディネーター役でのシンャWウム。①朝日訴訟②堀木訴訟③老齢加算・保護基準引き下げ違憲訴訟④障害領域の裁判運動(和歌山介護訴訟・65歳問題浅田訴訟)という4つのテーマを設定、それぞれの報告は当初から運動に深く関わっていた人+若手研究者、障害関係では支援者・弁護士+裁判当事者という組み合わせで報告がありました。
社会保障闘争に労働組合が参加したのは「人間らしく生きたい」という共通した願いがありその根源には憲法9条を受けた平和的生存権の考えがあったこと、障害母子世帯の暮らしの現実から制度矛盾を指摘し共感を広げたこと、「いのちの尊厳は人間的な共感の世界の中で初めて姿を表す」こと、「ケアの人権」という視点から現代的視点で堀木訴訟を捉えなおすこと、社会保障裁判の3つの波(小川政亮)を押さえながら第4の波へとつながっていく現在の生活保護裁判の現状と課題、障害関係裁判における当事者からの訴え等、どれも示唆的でした。
(シンャWウムの途中では、小川政亮先生と新井章弁護士からのビデオメッセージがありました)先日の25条大集会の取り組みの意義が、各報告者から強調されたのも印象的でした。
集会最後は、この集会実行委員会で検討された「小川政亮賞」授賞式、研究と実践(運動)を結びながら地域で頑張っておられる2人の若手研究者が表彰され会場の大きな拍手を受けました。
とても刺激をうけた集会でした。憲法をほんとうに自分たちのものにするためには、運動が必要であるということを改めて考えさせられました。どれだけ広げることができるか、その中身を多くの人に伝えつなげる工夫ももっともっと必要だなとも思います。もっと力をみにつけていきたいです。
追伸…学生時代に知った堀木訴訟の運動の中で作られた「ひとりのお母さん」という歌、それを作った丹羽さんが参加されていて、懇親会で唄われると聞いたのですが参加できずでした。聴きたかったな、それだけが心残りです(^^ゞ。
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