「職人」(永六輔著:岩波新書)
『大往生』『二度目の大往生』に続く永六輔ワールド第3弾。著者曰く、「僕はこれを一番書きたかった」とのこと。友だちのKさんに、紹介してもらいました。
前半は職人語録、「語る」「怒る・叱る」「つきあう」に分けてたくさんの言葉が並んでいます。
・「職業には貴賎はないと思うけど、生き方には貴賎がありますね」
・「もらった金と稼いだ金ははっきりと分けとかないといけないよ。何だかわからない金はもらっちゃいけねえんだ」
・「褒められたい、認められたい、そう思い始めたら、仕事がどこか嘘になります」
・「自分の作品を自分で売るようになると、品がなくなります。自分の子どもを自分では売らないでしょう」
等々
後半は対談や講演録をまとめたもの、著者の話術にはまりながら楽しく読みました。
モノづくりだけでなく、教育・福祉分野などの対人援助の仕事にも通じるなと思いました。対象者と向き合い受けとめ働きかけ(対個人だけでなくその人の暮らす地域や社会含めて)、そのことによってその人だけでなく自分自身も変化していく。積み重ねの歴史を歴史があり、確立された理論も多く存在しています。何を身につけどう歩むか、よく考えていく必要があるなと思いました。
短時間で気軽に読めていろいろと考えられるお勧めの一冊です。
http://booklog.jp/users/na1129jr/archives/1/4004304644
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