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ニュースや時事など対して思ったことを徒然なるままに( ´ ▽ ` )ノ

国内海外問わず、事件や経済など幅広く個人の意見を書き記す記録簿として

都知事選、本日告示(その9)

2016-07-14 17:37:57 | 日記
ここからは、候補者同士の質疑応答に移る
「さて、さまざまな論点で伺ってきましたが、ここで、より候補者の方々の違いを知るために、候補者同士で質問し合っていただきたいと思います。各候補の方がお1人を指名して1分で質問し、それに対して1分でお答えください。では、まず増田さんから。」

 増田寛也氏「それでは、私からは小池先生にお伺いしたいと思います。私がどうしても気になっているのが、小池先生がおっしゃっている都議会の冒頭解散です。都議会とかそのボスがそこを支配するというような形で意思決定が変わらないというのは、都連の組織の中のことのように思う。冒頭解散というのは、いわゆる二元代表制という中でいきなり解散を提起するということで、ただでさえ遅れている都政の課題の解決が遅れてしまうのではないでしょうか。私は『混迷に終止符』と言っているのですが、それでは停滞と混乱がさらに継続してしまうのではないかと思います。さらに40、50億円を使って選挙をしなくてはならない。私はまずは議会との対話、緊張感のある議論を、議場をつかってやっていくべきではないかと思いますが、いかがでしょう。」
 小池百合子氏「ありがとうございます。今回のことがあって、私はこれほど知事と議会の関係がクローズアップされたことはないと思っています。冒頭解散をするというのは大変ショックが大きいことですが、大前提として、不信任を頂いたうえで、ということであって、ルールを知らないわけではありません。私は都連に入ってから、連絡が後になってきたり、重要な会議にも呼ばれないことがしばしばありました。デュープロセス(手続き)が明確でないということを、何度も申し上げているのですが。そのことでけんかしてどうするのといわれると、確かにそうなのですが。私は猪瀬知事、舛添知事で起きたことが、また起こるのではないかと思っています。他の方は声も上げないけれども、同様の考えを持っている議員もたくさんいらっしゃいますので…」
「1分を超えています」

 鳥越氏「私は1つだけ気になっていることがあるのですが。増田さんが総務大臣のときの措置だと思いますが、東京都の財源を4000億円、国に吸い上げて地方に交付するということをおやりになったと、私はそう理解しています。もしそうであるとするならば、東京の一極集中に対する措置だということでそれは分かりますが、都民の立場からすると、果たしてそれでいいのかという問題もあると思います。増田さんが都知事になったら、東京都の財源を地方に移すということを是認されるのでしょうか。」
 増田氏「ありがとうございます。私が総務大臣の時に、地方との格差が広がっていたということで、法人事業税を国税化するという緊急措置として行いました。それは東京都とお話をして、苦渋の選択として行ったものです。また、臨時措置であって、元に戻すということになっています。大事なのは、東京オリンピックなど、東京都の今後の膨大な財政需要のために、都民のための財源を確保していくということです。税金をしっかり守って、こうした財政需要にあてていきたいと思います。」

 小池氏「増田さんから質問を頂きましたので、今度は私から増田さんに質問したいと思います。舛添さんが知事になったとき、都連で、世論調査で高い支持率があるということでお名前が挙がりました。除名された方を連れてきてどうするんだという議論もあったかと思いますが、人気が高いということで舛添さんになったと思います。また、現役議員は補欠選挙があるのでだめだと。今回、私は除名されていない現役の議員として手を挙げましたが、最終的にいろいろとあって増田さんになりました。増田さんはどうして私ではなくて、増田さんだったとお思いになりますか。」
 増田氏「私は小池さんを大変尊敬申し上げていまして。党側の事情は十分に承知していませんが、私が都知事選に出ることを申し上げたのは、区市町村長との対話を積み上げて、その上で、山積している課題を円滑にやっていこうと。そういうことで各党、組織にも協力を呼びかけていきたいと思っています。自民党の中の問題は承知していませんが、冒頭解散というのは、生活の党や共産党などの議員の職も奪ってしまうということになります。繰り返しになりますが、これはお叱りを頂くかもしれませんが、小池さんがおやりになろうとしていることは劇場型のように、少し感じております。すみません、大変失礼を申し上げて。」

 宇都宮氏「2代続けて辞職した2人は、自民党、公明党が推薦した知事でした。この問題について、自民、公明の責任は極めて重要だったと思います。両党は都議会でも多数(の議席)を持っていましたが、チェック機能を果たせませんでした。小池さんは、都連で決まったことを聞いていなかったということではありますが、その責任をどうとらえていますか。」
 小池氏「猪瀬さんは個人的なこともあったと思いますが、舛添さんは最終的に都連の上のほうで決められてしまったと思います。そのことに、多くの議員が疑問を持っています。そのような選出の過程についても、問題が山積していると思います。」

全員の質問が終わり、次は報道陣からの質問へと移る。

その10に続く。

都知事選、本日告示(その8)

2016-07-14 17:28:15 | 日記
続いての質問は、東京の防災対策に移る。
「首都の防災対策について、それぞれ簡潔にお答えください。」

 増田氏「まだまだ木造密集住宅ですとか、そういった危険な地域がございます。従ってインフラをきちんと整備するということも大事なのですが、一方で、そういうところで火が出て亡くなることが大変心配されます。ですから、耐震ブレーカーというような揺れがあったときにスパッと電源が落ちるようなものがもっと普及して対策を講じていく。そうしたきめ細かな対策も必要ですし、一時的な帰宅困難者をどこかで収容するような取り組みをもっと進めていくことが必要だと思います。自分の身は自分で守るという意識に皆さん方がどこまでなっていただけるのか。危機意識を持って頂ける都としての取り組みを、丁寧に行っていく必要があると思います。」

 宇都宮氏「今の東京都の防災対策は極めて遅れていると思っています。都は大きな道路を整備することによって、延焼を防ぐようなことはやっていますけれど、個人の家に対する耐震化とか不燃化といった補助金、助成金をやめているんです。やはり、都民の財産や命を守るために助成金を出すということを徹底してやるべきだろうと思います。帰宅困難者の問題については、民間の施設とも連携して、情報を都民に提供すべきだと思います。」

 小池氏「舛添さんが残されたいい仕事の一つは、東京防災という本を残されたことは良かったと思います。地震国だから、日本は電柱が多いと思われているかもしれませんが逆です。むしろ倒れることによって、消防車や自衛隊の車が一番ひどいところには行けなくなってしまうことから、私は無電柱化をずっと訴えているところです。それから元防衛大臣として申し上げるが、街が壊滅状態になったようなときは、ヘリコプターはとても有効なんです。だったら確実にヘリコプターが降りられるところ、街の中にも降りられるような機種を選ぶ。ここは自衛隊、防衛省と連携すべきだと思っています。」

 鳥越氏「直下型地震に対する防災対策としては、大きく分けて2つあると思います。一つは東京都ができること。都市としての構造を、防災という点から改善していくということ。これは大変な投資が必要です。だから、なかなかそう簡単にできることではありませんが、都として、一つずつ家屋の構造から、道路から、湾岸の問題から全部やっていかないといけません。もう一つは個人の防災です。一人ひとりが防災意識をどれだけ持てるか。東京都が呼びかけてやるべきです。私は枕元には防災グッズを入れたかばんを置いてあります。そして、家族ばらばらに住んでいますので、どうやってお互いに連絡を取るのかも心がけています。日頃から個人の防災意識の心がけを、都民の皆さんにぜひ呼び掛けていきたい。」

以上で代表質問は終わる。
この後は、候補予定同士による質疑応答になる。

その9に続く

都知事選、本日告示(その7)

2016-07-14 17:23:44 | 日記
次の質問は、原発を含むエネルギー政策についてである。
「東京都のエネルギー政策について、原発の再稼働の是非も含めてお考えをお聞かせください。」

 鳥越氏「基本的には、私は2011年の「3・11」を経験した人間として、原発はやはり、人間の手に負えないものだという認識を持っています。できる限り早く、原発依存をやめてという時代に入りたいと思います。先日私は北欧に旅行して視察をしました。デンマーク・コペンハーゲンの港に風力発電の風車が林立していました。これをみて北欧は原発に頼らない、こういうふうにエネルギーの源を変えたと思いました。日本もそういう時代に切り替えていくべきだと、思いを新たにして北欧から帰ってきました。」

 増田氏「原発依存度を低減していくというのは、これは国として全力をあげてやっていく必要がある。国の大きなエネルギー政策を進めていくと同時に、もし都知事にならせていただければ、都民のエネルギーをどう守っていくのか、都民の生活を守る上でこの点も非常に重要です。今すぐに自然エネルギーに切り替えてエネルギー供給を確保するというわけにはいかない。安全性が確認された原発を動かすという政策は今認めていくべきだと思いますが、将来的にこの原発依存度をもっとより低減していく。これは当然進めていくべきですし、知事としても、都民のエネルギーを確保していくなかで、どうやって自然エネルギーに進めていくのか。この観点も非常に大事だと思います。」

 宇都宮氏「地震大国に54基もの原発を作ったのは、大変な誤りだったと思います。私は原発の再稼働、あるいは輸出に反対をします。それから、東京は福島原発の発電した電力の最大消費地だったので、原発の、福島からの避難者を最大限支援する必要があると思っています。原発に変えて自然再生エネルギーによる発電を促進すべきだと思っています。」

 小池氏「私はむしろ、これを機に、環境先進都市・東京を強力に進めていきたいと思っています。自然再生エネルギー、これは大きなメガソーラーみたいな形だけでなく、個々の家庭でやっていくだけでも随分違います。わが家は完全なエコハウスです。意外と気がつかないところは、発電するということだけでなく、省エネをする。これがとても大きいところです。身近なところで、都民一人ひとりに協力をいただくというメッセージを発するのも一つ。それからエネルギーの問題点は蓄電です。蓄電をどのようにして可能なものにしていくのか。これは技術革新も含めてやっていきます。そういったところから、細かく、そして大胆にエネルギーの確保、それもクリーンエネルギーの確保を進めると思います。原発については安全の確保が第一と申し上げたい。」

その8に続く

都知事選、本日告示(その6)

2016-07-14 17:17:58 | 日記
次は、憲法改正を含む安倍政権ついての質問に移った。
「安倍政権に対する評価を憲法改正に対する考え含め、お聞かせいただきたい。」

 小池氏「憲法問題については今、自民党で議論されているような形でよろしいかと思います。アベノミクスですが、よくいわれるのは成長戦略の第3の矢が弱い。私は成長戦略をより早く、より意味のある形で実現できるのは東京だと思っています。第3の矢の中の一丁目一番地が女性の輝く社会づくりというのであるならば、私はそれを東京の場で実現していきたいと思っています。」

 鳥越氏「私は、安倍政権は戦後最悪の内閣だと思っています。なぜならば、選挙のときにまったく公約になかった特定秘密保護法を突然、国民の反対を押し切って強行し、集団的自衛権も国民に問うこともなく閣議で決定し、安保法制も国民の過半数が反対している中で強行採決しました。そして今度は憲法に手をつける。その中で特に私が憂えているのは、緊急事態条項です。自民党憲法改正草案に載っています。事態が発生したときは、総理大臣は憲法を停止して政令を別に作ることができると書いてあります。これはかつてヒトラーがやったことです。それを日本でやっていいことでしょうか。」

 増田氏「私は、アベノミクスは道半ば、これから進めていく上で、あの中で私は、地方創生ですとか一億総活躍とか、いずれも国民会議で出てきたときに、働きかたの改革を進めていくことがさらに重要だと(思っていた)。そして憲法の問題。今問われているのは都知事選ですね。一つは都知事選と憲法の問題をそこに持ち込んでくることはどうなのかと。国政の問題と地方の問題は峻別して考えていくことが必要だと思います。しかし政治家として憲法認識はどうなのかということですから、憲法については、今の憲法の精神を十分生かす、もしそれを変えていくということであれば、改憲規定もあることですから、そういう中で十分に議論していく必要があると思います。」

 宇都宮氏「安倍政権がやってきた特定秘密保護は、国民の知る権利、報道の自由を侵害している憲法違反の法律だと思っています。安保法制については明確に憲法9条に違反していると、多くの憲法学者も指摘しております。海外で戦争できる国づくりをやる第一歩だと思っています。今度、憲法改悪の可能性がありますが、自民党の憲法改正草案は極めて危険な9条改正をして緊急事態条項をつくる、基本的人権を大幅に制限する内容になっています。アベノミクスは明確に失敗していると思っています。安倍政権の4年間で労働者の実質賃金は下がっています。一方で企業の内部留保は90兆円ぐらい増えています。国民の生活は苦しくなって、貧困と格差がさらに広がっていると思っております。東京都政は、国民生活を破壊するような政策から都民の生活を守る防波堤にしないといけないと思っています。」

その7に続く

都知事選、本日告示(その5)

2016-07-14 17:08:26 | 日記
次の質問は4氏がそれぞれの分野を志した理由に移った。

 宇都宮氏「私が(大学に)入ったときは日韓条約反対の運動をやっていて、社会問題に関心を持ちました。で差別された女性の手記を見て、(女性が)同和教育であいうえおを覚えて本を出したことを知りました。私の家も貧しかったが、私よりも貧しい人がいる。それで、自由な仕事ができると聞き、寮の先輩に弁護士を目指すんだと言いました。」

 小池氏「私はいつも鳥の目を持ち、虫の目でよくみて、全体の流れを魚の目でと常に考えています。キャスターもやってきて、10代から中東に出かけ、異文化に触れてきました。全体を俯瞰(ふかん)することで、自分が何をしなければならないのか、と。東京はどうあるべきなのか。キャスターをしていた時代もPKOの問題が出てきました。ニュースを伝えるということで、私一人に何ができるのか。それで、清水の舞台から飛び降りる気持ちで参議院に出馬しました。」

鳥越氏「1965年から今日にいたるまで報道の現場を歩いてきました。しかし、大学卒業のときに、大学に7年もいたわけで他にはいるところがなく毎日新聞を受けたら取ってくれました。しかし、30半ば過ぎてから新聞記者は社会に意義のあることと気づき、半世紀現場を歩いてきました。誇れることは、現場を歩いてきたということ。現場感覚というのを都政にぜひ生かしていきたいと思います。」

 増田氏「私の父(盛氏)は、寡黙な父親だったけど参院議員になりました。選挙に出るということは半分は敵を作るということ。覚悟を持ってその場に飛び込むということを学びました。」

その6に続く

都知事選、本日告示(その4)

2016-07-14 16:57:02 | 日記
これより個別の立候補予定者に対しての質問となった。

宇都宮さん。前回、前々回(の都知事選で)、共産と社民の支持を得た。今回は鳥越さんが野党の統一候補です。昨日、鳥越さんと会って政策を見て判断すると言っていたが、その評価は?
 宇都宮氏「これから作成するということで、政策については明確なものはありませんでした。出馬の意志は変わりません。野党4党の政策協定があるのかも不透明ですね。政策がやはり都知事選では中心になるべきだと思っています。そういうものが明確ではないので、現段階では出馬の意志は変わりません。」

小池さん。都議会の冒頭解散をおっしゃった。都議会との対立を強調されていますが、対立が進むと、かえって都政に混乱を招く恐れはないのか。知事になった場合国政との関係は?
 小池氏「解散は議会の側から不信任をくらうというのが前提です。今、都議会、中でも自民党の都連、ブラックボックスと言いましたが、伝わりにくいことですが、多くの都議会議員も不満を抱いています。今回の舛添さんの問題の混乱も、ひいてはベースに意思決定に問題があると思っています。まずは問題提起と思い、このように申し上げました。言うことを聞かない知事に対してのしっぺ返しも混乱につながっています。そこの問題ももって提起をさせていただきました。」

鳥越さん。参院選の結果をみて、憲法改正が射程に入ってきたと言っていた。それならば国政を目指したり、アウトサイダーとして活動したりするのが筋では?
 鳥越氏「昨日は前提のところを飛ばして誤解を招きましたが、都政の関心は舛添さんや猪瀬(直樹)さんの問題がなぜ起きるのか。都民が納めている税金をこんなに軽々しく使うのかという感覚があります。その後に、参院選の開票を見ていたら、戦後初めて衆参で与党が3分の2の議席を取った。『このままほっとけないな、男なら何とかしろ』と自分に問いかけました。」

増田さん。これまで地方消滅、東京消滅という本を出してきた。東京と地方が切磋琢磨(せっさたくま)すると言っていたが、地方にその力がないのが原因では。東京一極集中、都政のトップとしてどう取り組むのか?
 増田氏「アウトサイダーとしてやってきたが、いよいよこういう立場に立ったので、中に入って本気で問題を解決します。問題提起したものの、けじめとしてやらなければなりません。東京と地方が共存共栄、連立できるのか、さまざまなアイデアを実行していきます。東京の出生率の低下、子育ての問題を本気で解決していかなければならないという使命感で立候補しました」

その5に続く

都知事選、本日告示(その3)

2016-07-14 14:50:05 | 日記
次の質問は、「2020年に開かれる東京五輪・パラリンピック」の考え方について。
「ボードでも触れた人がいますが、東京オリンピック・パラリンピックに対しての対応。不透明な経緯なども指摘されているが、基本的な考え方を。」

 増田氏「東京オリンピックについては総額どのくらい費用がかかるか、はっきりしていません。この問題を早急に明らかにします。組織委員会と国、東京都とどのように負担するか決めていかなければなりません。都民目線で全体を精査し、負担を軽減するという風に話を進めていかなければなりません。やらなければならないことが山積しています。感動あるものにしていくために、多くの人に喜びを伝えられるということを大事にしていかなければなりません。スケジュールをいろいろ聞いて、早急に中身を明らかにし、強力に実行の態勢を作っていきたいと思います。」

 宇都宮氏「オリンピックに対しては、コンパクトでシンプルなオリンピック・パラリンピックを掲げています。東京都は設備、2400億円のお金を出しています。これは2万戸近くの都営住宅が作れます。また、2億円の裏金疑惑を解明していかなければなりません。私は、開催時期については、7月下旬や8月上旬と聞いていますが、10月にずらすべきだと思っています。できればオリンピックとパラリンピックを同時開催できないかなと。パラリンピックをもっと重視すべきです。」

 小池氏「話によると、予算が当初予算の6倍に膨らんでいます。詳細を知らなければなりません。私は日本ウェイトリフティング協会の会長も務めています。コンパクトと言っていたのが土台にあり、アスリートファーストと言っていながら、新国立競技場もジムがなかったり、色々な問題があります。意思決定までのプロセスを明確にしないと、都民の心が離れてしまいます。あと、五輪ではタバコですね。タバコフリーということを世界的にやっています。都庁はかなり遅れていると思っているので、具体的な話だが今後進めていきたいと思います。」

 鳥越氏「リオオリンピックは治安の問題、ジカ熱の問題など不安がささやかれています。リオの評価は下がっています。それに比べて東京オリンピックは、国際的に東京は輝かしい、美しい都というのをアピールしていく絶好の機会。問題は、何でも金をかければいいかという話。都民の税金を使うのだから、一定の祝宴はしなければなりません。コンパクトでスモールな大会を目指すべきだと思っています。」

その4に続く。



都知事選、本日告示(その2)

2016-07-14 14:35:10 | 日記
4氏の話しが終わり、代表質問に移る。

最初の質問は、「政治とカネ」の問題。
「今4人からあったが、都政の信頼回復という点からお聞きしたい。今回50億円を使って都知事選をやるというのは、前任の舛添知事、そして猪瀬知事が辞任したからです。この辞任について、個人的な問題だと思いますか。また、都政の信頼回復のためにどう取り組むか。お一人ずつお聞きしたい。」

小池氏「4年間で3人、うち2人がお金の問題で辞任したというのは、とても異常なことだと思います。それは、個人の問題であったということも否定できませんが、そこに構造上の問題がないのかどうかということを、私はかねてより申し上げています。二元(代表)制の民主主義で、議会との(足の)引っ張り合いがある中、そこが陰湿に決められているのではないかと思ってしまいます。情報公開し、透明化して、このようなバタバタ劇は2度と繰り返さないように、独立した委員会をつくる必要があると思います。」

 鳥越氏「個人的な問題もあると思うが、構造の問題があるとすれば、権力は腐敗するという言葉がある。税金を使って仕事をする権力のあるのは、東京都では知事だが、それをチェックしていくのは1つは議会、1つはここにいるみなさんのようなマスメディアだと思います。残念ながら、舛添さんの問題では、そのいずれもチェックできなかった。今後は議会とメディアがきちんと権力者の問題をチェックしていく機能を発揮していかなくてはならないと思います。」

 増田氏「2人の知事が、それも政治とカネの問題で辞任するというのはショッキングなことだと思います。知事が指示をすれば、職員は従わざるを得ない。ただ、こうしたことが2度も繰りかえされたのは、あらたな仕組みを作る必要があるということだと思います。そのためには、知事サイドから日程などの情報を公開し、本人が緊張感を持つことが重要だと思います。一方で、議会は知事と対等という二元代表制でチェックしなければならないが、今までそのような仕組みができあがっていなかったように思います。」

 宇都宮氏「舛添さんの公用車の利用の問題などは、都民の税金を使っているというのが問題です。本来ならば議会、職員がチェックしなければいけないが、それができなかった。私はこれは、石原(慎太郎)都政の時代から続いていると思っています。議会、そして職員のチェックとともに、情報公開を徹底することが重要だと思います。また、都民の目でチェックする都民評議会の設置という方法もあると思います。行政から独立したオンブズマンのようなものをその中につくるといったようなシステム作りも必要だと思います。」

次の質問は「都知事としての資質」について。
「今回の選挙は、「究極の後出しジャンケン」とも言われるように、都民はあと18日間で誰か選ばなくてはいけない。その前提として、自らが都知事になる素質がどこにあるか、それはなぜかということを聞かせてほしい。また、決断の理由をお聞かせください。鳥越さんから。」

 鳥越氏「私は知事にふさわしいかどうかは、有権者に見てもらうことだと思うので申し上げにくいですが、私は幸い、戦後の昭和21年に小学校に入って、戦後を生きてきました。戦後の日本、東京をよく知っている。歴史的にものをみることができると思います。また、物事を熟慮して、一回判断をしたら、それを実行していく力は経験からいってあると思います。実行力という点で評価していただければ幸いです」

 増田氏「はい。私はこれまで、総務大臣や岩手県知事として行政の現場を生きてきました。今、都政に求められているのは課題解決の実行力です。また、4年間やりとげるという責任感も必要です。これまでできなかったのは、これは政治資金の問題、クリーンさに問題があったと思います。実行力、クリーンさ、責任感というところで、われながら申し上げるのも恐縮ですが、行政の人間として培ってきたという思いがあります。また、都政では現場目線というものが重要ですが、私は市区町村長との対話の中で、意志を固めてきました。これまでの連携で欠けていた部分を補いたい。そう思って決意しました」

 宇都宮氏「政治とカネの問題は、都政が都民の生活を充実するためにあるという視点が不足していたと思います。都民の困りごとや悩み事を受け止める能力も要です。私は弁護士として長年、貧困に苦しんでいる人の相談にあたってきました。都民の悩み、困りごとに寄り添う能力が一番重要だと思います」

 小池氏「一言で申し上げるなら、たまには女性にしたらいいんじゃないのと思っています。いま山積している課題は男目線のものが多いと思います。こうした問題は、そういう意味で目線を変えることで、大きく変わることもある。ただ、スカートをはいていればいいというものではありません。私は環境大臣、防衛大臣とやってきましたが、たとえば環境省のクールビズは、発想を変えるだけで大きな変化がありました。都民を引き寄せて、『一緒にやろう』というムーブメントを起こせるかどうかが課題だと思います。私は課題の現場に、耳を傾けながら、都民と一緒にやっていきたいと思っています。」

その3に続く。

都知事選、本日告示(その1)

2016-07-14 12:00:53 | 日記
1170万人の有権者による都知事選が始まります。

13日に公開討論会が開催され、有力候補の主張・考えが示された。まず冒頭に、各候補がボードに一言で表したのが次の通りです。
①宇都宮健児氏「困ったを希望に変える東京へ」
②小池百合子氏「東京大改革」
③鳥越俊太郎氏「がん検診100%」
④増田寛也氏「混迷に終止符」

具体的にそれぞれの主張を記載します。

宇都宮氏「東京にはさまざまな困りごとがあります。私は安心して働き、安心して子育てができ、安心して老後が過ごせる東京にしないといけない。都民の福祉の増進というのは、都政の一番大きな役割だと思っています。やはり、都政の一番中心は、都民の暮らし、生活を豊かにする、社会保障を充実させることだと思っています。ところで東京は今、貧困と格差が広がっていて困った問題が起きています。例えば待機児童の問題。東京は全国一の待機児童を抱えています。また、特別養護老人ホームに入れない高齢者も4万人を超えている。あるいは貧困家庭に育った子供がなかなか高等教育を受けられない。こういう問題があります。こういう状況を変えるために、私は待機児童のゼロを実現する、特養ホームに入れない高齢者をなくしていく。こういうところに力を入れていきたい。東京都も直下型地震が予想されています。対策として、徹底的な震災対策をやっていきたいと考えています」

小池氏「今回も自ら手を挙げて、ちょうど岐路に立っている東京、そして2020年の東京オリンピック、パラリンピックを目前にして、よりそれを契機としてビヨンド2020も踏まえた新しい東京を作っていきたいという思いで手を挙げさせていただいた。まず、これを訴えたいと思います。さまざまな政策がございます。都政としてやらなければいけないことも山積しております。そこに至るまでに、まず東京の財政を透明化する。そしてオリンピック、パラリンピック予算の運営が本当に適切に行われているかどうかも改めてチェックをしないといけない。そういう意味で、まずこういったところから始めないといけない。身を切る改革という観点からは、知事報酬の削減ということも訴えています。こういうことを進めたうえで東京をどのようにしたいのか。私は3つのシティを挙げさせていただいている。まずはダイバーシティです。女性政策にかかわってきましたが、女性政策はいつも片隅には書いてあるが、本当にはやられていなかった。待機児童ゼロ、改善されれば、さらに働く意欲がある方々が出てくる。そして、防災に備えるといった点でセーフシティを訴えたい。さらにこれからもっと成長していかなければならない東京という意味でスマートシティ。3つのシティを中心に、今日はご紹介したいと思っています」

 鳥越氏「これまではそちら側に座っていた。若干落ち着かない気持ちです。日本、なかんずく東京は何が今一番問題なのか。やっぱり高度成長のころ、今日より、明日はよくなると思っていた。そういう時代はなくなりました。将来から押し寄せてくる不安でみんながつぶされそう。象徴的に数字で現れているのが、1・17という全国最悪の出生率に表れています。私はがんサバイバーとして、がんの経験者であることから知ってもらいたい。いつがんに襲われるかという不安を都民も一人ひとりお抱えになっている。この問題を解決するには、がんの検診率をちょっとでも、高くしないといけません。残念ながら日本、そして東京は国際的に比較しても、欧米は60~70%あるが、日本は30%ぐらいしかありません。これを最終的に100%まで上げていく。こういうことを東京都として率先して、取り組んでいきたい。明日は必ずしもそんなに不安ではないよ、というようながんを取り巻く状況を、全国に先駆けて率先して取り組みたい。

増田氏「4年間で3人の知事が突然辞任する。政治とカネの問題がまた起きてしまいました。一方で東京には課題が山積しております。一刻も早く、こうした課題の解決に努めていくことが必要だと思っています。私のもとに東京都政何をやっているのかという声がいっぱい届いているが、区市町村長たちが「お前が立たなくては駄目ではないか」といわれました。それによって、私は気持ちのスイッチが入りました。まずやらなければいけないこと。一つは子育ての問題。待機児童、これを解決すること。そして10年以内に75歳以上の高齢の方の数が50万人増えます。介護の問題をはじめ高齢者の問題を解決しなければなりません。そして3つ目は首都直下地震、きたるべき30年以内に70%の確率で発生します。ハードとインフラの整備をしてこれを防ぐことはできないわけで、ソフト対策で問題に対応していくことも重要です。こうした3つの不安の解消を行うと同時に、同時並行的に3つの成長戦略を進めていきたいと思います。一つは2020年の東京オリンピック・パラリンピックのの準備を急がないと行けません。2つ目は産業の強化の必要で、そこで働く人たちの環境をよくしていきます。そして最後には、2020年のエネルギーをそれ以降にどのようにつなげていくか。この後続きを申し上げたいというように思いますが、私は混迷に終止符、まずこの推進に努めていきたいと思います。

その2に続く






英国のEU離脱

2016-06-25 23:04:49 | 日記
6月24日の国民投票の結果、英国はEUから離脱することを選択した。全体では離脱52%、残留48%であるが、地域別にみるとスコットランドやロンドンでは残留支持も、イングランド住民はEU離脱である。

さて、次の注目は、キャメロン首相がいつEU理事会に対して脱退の通告を行うかだ。EU条約第50条によれば、脱退通告がトリガーとなって脱退プロセスが動き出す。そして脱退通告の2年後にEU法は英国での効力を失う。なお、離脱派は即時の通告は不要との立場で、2020年5月の次回選挙までに脱退・新協定の非公式の交渉をして目処がたってから通告することを主張しているが、思い通りになるとは限らない。6月25日、ドミノ式離脱へと発展への懸念が高まる中、EUは英国に対して「なるべく速やかに」離脱するように促した。2017年、大統領選の仏、議会選の独蘭は、自国内のEU懐疑政党を勢いづかせないためにも英国に安易な妥協はしないであろう。

では、英国はEUとの間でどのような協定が結ばれるか?自由な市場へのアクセスとEU法の影響を受ける丸呑みのノルウェー・オプションや、120以上の個別合意を結ぶ(人と財の自由アクセスとEU法の影響を受ける)スイス・オプションは、取りづらい選択となるだろう。離脱派は、オーダーメイドな包括的経済協定(カナダ・オプション)の志向を表明しているが、EU市場への自由なアクセスを確保しつつ、EU法の影響を受けず、またEU予算への拠出もしないという良いとこ取りは、EU各国の反発を招くため、EUとの経済協定無し(WTOオプション)という状態で、まずは脱退先行となる可能性も捨てきれない。

上記に記載した通り、①EUへの脱退通告の時期、②EUとの交渉期間と内容、だけでなく、③英国内の意思決定も大きく影響する。キャメロン首相は、混乱させないために即時の辞任はしないとしているが、脱退交渉を含めた対応は、次の代表がすべきことと言い切った。EU関連法案の廃止や英国法への変更、EUとどのような新協定締結をしていくかの協議と意思決定は、下院で行われるとみられるが、現在の下院は残留派が多数を占める。

EU離脱による経済と金融市場への影響
6月24日、東京市場はポンド安、円高、株安が進んだ。1992年、英国が為替相場メカニズム(ERM)から離脱した際に、ポンドの実効レートは1ヶ月で15%程度下落した。注目されるのがシティへの影響である。金融サービスとして、欧州金融単一パスポートを英銀や第三国金融機関が喪失した場合、大陸側での現地法人設立やパスポートの取り直しが必要となるのか?また金融インフラとして、英国内でのユーロ決済業務を行えるのか、大陸に機能が移る可能性が否定できない。それでは英国内にある製造業はどのような影響を受けるか?EU離脱後の交渉次第だが、WTOの枠組みとなれば、年間90億ポンドのコスト増になるとみられる。輸出額の観点から、自動車、航空機部品、電気機器などで影響が大きくなるだろう。

今回の離脱で、英国の欧州におけるポジションが変わることになり、日本企業は欧州における英国子会社の位置付けを再考することが必要となるのか。細かい数値はここで出せないが、日系メーカーは英国より欧州域内へ輸出が多く、英国に取引先が留まるのかどうかも含めて、あらゆる可能性を考えておくべき状態である。

振り返りと考えたこと
今回の離脱の要因としてあげられているのが、移民問題であり、主権問題である。移民については、30万人の受け入れによって中産階級も職を奪われたりし、その矛先が主権を取り戻すという青い鳥と混ざり合ったポピュリズムで流れになってしまったものと思う。キャメロン首相は、スコットランド独立問題の時と同様に、まったく負けることはありえないとの認識で、安易に国民総選挙という劇薬に頼りすぎた感がある。必ずしも大衆が正しい選択をするとは限らず、問題をなんでも国民の判断に委ねるなら、プロの政治家としての職務放棄でなかったのかと問いたい。国民は、政治家を選ぶことができる、つまり民度の高さによって選ばれる政治家の質が決まる。そして政治を託された政治家が、国の方向性を推進しなくてはならない。企業も株主にプロの経営者として委任され企業経営を行う。企業買収などを含め専決事項であり、結果責任を問われる。安易に株主に決めてもらおうとするような経営者はいらないのと同じだろう。
移民問題は、何も英国だけのことでなく、いまや世界中の課題である。フランスを含め移民によって安易な経済発展を志向した結果、治安の悪化と失業という課題に直面している。移民については、受け入れ議論よりも、根本原因の解決に各国協調で取り組まないと、いつまでたっても解決することはない。放置や対処療法の先にあるのは、共倒れと詐欺師の暗躍であるから。