昨日は、京都パルスプラザで開催されている、京都府農林水産フェスティバルにいってきました。
http://www.pref.kyoto.jp/kenkyubrand/news/press/2014/11/nousuifes.html
特に、京都府商工会連合会主催の「秋の産業フェスタ 丹後丹波山城の特産市」は、お店の店主が販売されているので、いろいろなお話しが聞けて、とても楽しかったです。
今日まで開催されているので、オススメです!
和菓子屋さんのご主人には「朝生菓子」のお話しを聞きました。
最近は、おせんべいやお饅頭はあまり売れず、大福が売れるそうです。
和菓子には「朝生菓子」と言われる製品ジャンルがあります。文字通り「その日の朝に製造した製品」のことで、かつ「その日限りの命で日持ちしない新鮮さが売り物の製品」を指しています。
インターネットで掲載されていた、ある和菓子屋さんのおはなしを以下に紹介します。
『昔からとうふ屋と菓子屋は朝が早いと言われています。それはどこの菓子屋も毎日のように開店までに朝生菓子を店頭に並べなければならないからです。「朝寝坊などしている根性無しは菓子屋にはなれぬ」と若い者は厳しく言われていたもので、私も母にたたきおこされ、真っ先にボイラー室に駆け込み火を焚きました。当時の燃料は石炭なのでこれは大変な仕事です。毎朝が戦い。店で売る朝生菓子は、絶対八時までに作らなければならない。そのためには朝四時から仕事を始めないと開店には間に合いません。八~九時に出勤している今の若い者には想像できないことでしょう。この朝の仕事が一段落して、ようやく朝食を食べることができるのです。これが私の朝の日課ですが、これほどまで大変な思いをしなければならない理由はどこにあると思いますか、それは朝生菓子こそ、その店の顔であり目玉商品でもあり看板商品となるからです。なぜならばその店の技術力そして客に対する誠意などが全て、そのひとつの菓子に凝縮されているからです。父も「その店の味は朝生菓子で決まる」と口癖のように言っておりました。私も全神経を集中させ細心の注意を払って作ったものです。』
このビジネススタイルは、売れないかもしれないし、儲からないかもしれません。
消費者である私たちが、朝生菓子に価値を見出し、購入して味わうようになることで、菓子職人さんを育て、朝生菓子をきちんと作れる和菓子屋さんを存続させることができるのかもしれません。