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グラント・スチュアート カルテット サッポロシティージャズ

2010年08月06日 | ♪JAZZライブ

Sapporo City Jazz 2010/8/3 WHITE ROCK MUSIC TENT LIVE
グラント・スチュアート(ts)デビッド・ヘイゼルタイン(p)
デズロン・ダグラス(b)フィル・スチュワート(ds)



  今日、ニューヨークジャズシーンで次代を担う逸材として注目されてきたグラント・スチュアートは、1971年カナダ・トロントに生まれ、19歳でNYに移住し、ビレッジ・バンガードやバードランドといった名門クラブで演奏してきた注目のテナーマン。
 
 今回の来日メンバーは、バーズレコードより発売された「St. Thomas」のレコーディングメンバーから、ベースのピーター・ワシントンを除いて同一メンバー。その中で注目していたのが、知名度ではピアノのデビッド・ヘイゼルタイン(p)の方が上だし、小生の大好物なのである。(笑)
 デズロン・ダグラス(b)は最近話題を集めているスモールズのライブシリーズ「Neal Smith Quintet/Live at Smalls」にも参加している新鋭のベーシスト。フィル・スチュワート(ds)は、今回のライブの中で兄のグラントから紹介があって知ったのだが、実弟であった。また、サッポロシティージャズでの演奏は、今回の来日公演で最後のステージだとグラントから説明があった。 

 新譜の「St. Thomas」はロリンズ集で、ライブもロリンズの曲目が多く並ぶ中、グラント・スチュアートは、あまりロリンズを意識することなく、堂々と吹きまくったあたりは、さすがに独自の演奏スタイルを持ってる素晴らしい実力派のテナー奏者だ。

 ピアノのデビッド・ヘイゼルタインは、最近発売されるCDでもその好調ぶりは印象深いが、ライブでもグラント・スチュアート以上に存在感が増して、余裕あるハードバップを展開していた。最初は、デビッド・ヘイゼルタインへの拍手が一番大きかったけど、演奏が進むにつれて、完全に兄のグラントまで呑み込んでしまったのが、弟のフィル・スチュワート。変幻自在のスティクワークと三度のドラムソロは、どよめきと拍手が交差してかなり盛り上がりったね。
 一方、新鋭のデズロン・ダグラス(b)は、ベースラインがはっきりしていて、この音の悪い会場の中で苦労もあったと思うが無難にこなした感がありとても好感の持てるベーシストだった。

さて、今回のライブには、地元札幌から18才デビューした寺久保エレナ(as)がゲストとして加わり、アンコールでの演奏も含めて3曲共演。特に「Just Freind」での演奏は、リズムセッションも大興奮のアグレッシブな演奏に巻き込んでしまいとても楽しめた。こちらも堂々の演奏でした。

来年も、グラント・スチュアート(ts)やデビッド・ヘイゼルタイン(p)級のミュージシャンをぜひ呼んで欲しいものだ。それでなければ、サッポロシティージャズの存在価値が薄れてしまう。
さて、サッポロシティージャズは、8/7-8/8札幌芸術の森屋外ステージ(5000名収容)へコマを進める。


「Grant Stewart/St.Thomas~Plays Sonny Rollins」

Grant Stewart(ts)
David Hazeltine(p)
Peter Washington(b)
Phil Stewart(ds)
Rec. March 16, 2010, NY
(Birds Records)

 



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2 コメント

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こちらからもTBさせていただきます (nary)
2010-08-06 17:58:47
楽しいライブだったようでなによりでした。
CDでは軽すぎるように感じたフィル・スチュワートも、さすがにライブだと観客を沸かせるほどのプレイをするんですね。
できればCDでもそんな感じで叩いて欲しかったです。
グラントの新譜は、9月にもピーター・バーンスタイン、ピーター・ワシントン、フィル・スチュワートによる「Around The Corner」がリリースされるのですが、買おうかどうしようか迷ってます。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3883117
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Naryさんへ (トラヤマ)
2010-08-07 04:54:53
トラバいただきありがとうございます。
トラバはYahooのブログから試みたのですが、肌が合わなかったようで失敗しました。お手数おかけします。

フィル・スチュワートの演奏自体は、CDのイメージに近いものがありましたが、ソロでのドラミングはプロとして素晴らしいものがありました!

新譜の情報ありがとうございます。私は、こちらの新譜が恐らくライブでのイメージに近いものがありそうなので購入したいと思います。
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