【対局情報】
開始日時 2019-02-06 10:00:00
棋戦 順位戦
棋戦詳細 第77期順位戦B級2組9回戦
先手 先崎 学 九段
後手 永瀬拓矢 七段
場所 東京・将棋会館
持ち時間 6時間
戦型 横歩取り
【リンク】
https://shogidb2.com/games/721e47e85ab8110caeb4d253ece363b5e1dee4c4
【本譜】
先手の趣向で後手横歩取りとなりました。
角道を閉じました。定跡型からは外れています。
狙いは向かい飛車でした。△3二金が壁になっているので、現状は後手玉が囲いづらいです。
先手の歩がズンズンと伸びてきました。ただこれ以上は攻めがありません。
後手は2筋を伸ばします。
代えて▲8六飛は△8五飛とぶつけてくるのでしょう。力強く金を上がりました。
狙いが見えてきました。下段飛車からの2筋へ飛車を振る構想です。
桂を跳ねて駒得を狙います。
棒銀の要領で角と守りの金を剥がします。
金取りに飛車を回りましたが、
飛車を止める歩打ちです。取れば△3三金と先手を取って受ける事が出来ます。
ゴツい金打ちで、玉頭を狙いました。
飛車が攻めに使えるようになりました。
後はと金を作って玉を追うのみです。
△4九龍の局面で先手が投了となりました。
【振り返り】
《序盤》
ジャンルは横歩取りになっていますが、陽動振り飛車のような将棋でした。後手としては△7二銀、△8一飛の構えが自陣の隙をなくして好形でした。角も飛車もいつでも交換出来る状態でしたので、このような力戦模様には低く構えたいところです。
《中盤》
54手目△2八歩の意味を考えてみたいと思います。
以下▲同玉に△2五歩▲3七銀△4五桂(上図)と進みます。
ここで自然に▲4六銀と逃げたいのですが、そこで△2六歩▲同歩△同飛(上図)が王手となりました。ここが△2八歩の意味となります。
▲2七歩の一手です。そこで△3六飛(上図)があり次に△4六角と切る手があるため▲3七歩と打つのですが、
△4六角(上図)が成立し、以下▲同歩△同飛で金の両取りが決まります。
よって本譜では銀・桂交換を受け入れ、駒損となってしまいました。
《終盤》
76手目△3五銀〜△3六金と、玉の上部に2枚の金駒を打ち、玉飛接近を咎めるような指し回しが見られました。飛車を攻めに使うのを封じつつ、自陣の飛車を突破するという2つの狙いを持った手であったと言えるでしょう。
以下は後手に怖いところがなく、ゆっくりとした攻めが間に合う将棋となっていきました。
開始日時 2019-02-06 10:00:00
棋戦 順位戦
棋戦詳細 第77期順位戦B級2組9回戦
先手 先崎 学 九段
後手 永瀬拓矢 七段
場所 東京・将棋会館
持ち時間 6時間
戦型 横歩取り
【リンク】
https://shogidb2.com/games/721e47e85ab8110caeb4d253ece363b5e1dee4c4
【本譜】
先手の趣向で後手横歩取りとなりました。
角道を閉じました。定跡型からは外れています。
狙いは向かい飛車でした。△3二金が壁になっているので、現状は後手玉が囲いづらいです。
先手の歩がズンズンと伸びてきました。ただこれ以上は攻めがありません。
後手は2筋を伸ばします。
代えて▲8六飛は△8五飛とぶつけてくるのでしょう。力強く金を上がりました。
狙いが見えてきました。下段飛車からの2筋へ飛車を振る構想です。
桂を跳ねて駒得を狙います。
棒銀の要領で角と守りの金を剥がします。
金取りに飛車を回りましたが、
飛車を止める歩打ちです。取れば△3三金と先手を取って受ける事が出来ます。
ゴツい金打ちで、玉頭を狙いました。
飛車が攻めに使えるようになりました。
後はと金を作って玉を追うのみです。
△4九龍の局面で先手が投了となりました。
【振り返り】
《序盤》
ジャンルは横歩取りになっていますが、陽動振り飛車のような将棋でした。後手としては△7二銀、△8一飛の構えが自陣の隙をなくして好形でした。角も飛車もいつでも交換出来る状態でしたので、このような力戦模様には低く構えたいところです。
《中盤》
54手目△2八歩の意味を考えてみたいと思います。
以下▲同玉に△2五歩▲3七銀△4五桂(上図)と進みます。
ここで自然に▲4六銀と逃げたいのですが、そこで△2六歩▲同歩△同飛(上図)が王手となりました。ここが△2八歩の意味となります。
▲2七歩の一手です。そこで△3六飛(上図)があり次に△4六角と切る手があるため▲3七歩と打つのですが、
△4六角(上図)が成立し、以下▲同歩△同飛で金の両取りが決まります。
よって本譜では銀・桂交換を受け入れ、駒損となってしまいました。
《終盤》
76手目△3五銀〜△3六金と、玉の上部に2枚の金駒を打ち、玉飛接近を咎めるような指し回しが見られました。飛車を攻めに使うのを封じつつ、自陣の飛車を突破するという2つの狙いを持った手であったと言えるでしょう。
以下は後手に怖いところがなく、ゆっくりとした攻めが間に合う将棋となっていきました。
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