【将棋】棋譜並べをしてみよう!

自分が並べた棋譜の記録として書いています。タイトル戦、A級順位戦など取り上げます。

【棋譜並べNo.5】第77期順位戦B級2組9回戦 先崎九段vs永瀬七段

2019-02-10 06:00:00 | 棋譜並べ
【対局情報】

開始日時 2019-02-06 10:00:00
棋戦 順位戦
棋戦詳細 第77期順位戦B級2組9回戦
先手 先崎 学 九段
後手 永瀬拓矢 七段
場所 東京・将棋会館
持ち時間 6時間
戦型 横歩取り


【リンク】
https://shogidb2.com/games/721e47e85ab8110caeb4d253ece363b5e1dee4c4


【本譜】


先手の趣向で後手横歩取りとなりました。


角道を閉じました。定跡型からは外れています。


狙いは向かい飛車でした。△3二金が壁になっているので、現状は後手玉が囲いづらいです。


先手の歩がズンズンと伸びてきました。ただこれ以上は攻めがありません。


後手は2筋を伸ばします。


代えて▲8六飛は△8五飛とぶつけてくるのでしょう。力強く金を上がりました。


狙いが見えてきました。下段飛車からの2筋へ飛車を振る構想です。


桂を跳ねて駒得を狙います。


棒銀の要領で角と守りの金を剥がします。


金取りに飛車を回りましたが、


飛車を止める歩打ちです。取れば△3三金と先手を取って受ける事が出来ます。


ゴツい金打ちで、玉頭を狙いました。


飛車が攻めに使えるようになりました。
後はと金を作って玉を追うのみです。


△4九龍の局面で先手が投了となりました。


【振り返り】
《序盤》
ジャンルは横歩取りになっていますが、陽動振り飛車のような将棋でした。後手としては△7二銀、△8一飛の構えが自陣の隙をなくして好形でした。角も飛車もいつでも交換出来る状態でしたので、このような力戦模様には低く構えたいところです。


《中盤》

54手目△2八歩の意味を考えてみたいと思います。


以下▲同玉に△2五歩▲3七銀△4五桂(上図)と進みます。


ここで自然に▲4六銀と逃げたいのですが、そこで△2六歩▲同歩△同飛(上図)が王手となりました。ここが△2八歩の意味となります。


▲2七歩の一手です。そこで△3六飛(上図)があり次に△4六角と切る手があるため▲3七歩と打つのですが、


△4六角(上図)が成立し、以下▲同歩△同飛で金の両取りが決まります。
よって本譜では銀・桂交換を受け入れ、駒損となってしまいました。

《終盤》
76手目△3五銀〜△3六金と、玉の上部に2枚の金駒を打ち、玉飛接近を咎めるような指し回しが見られました。飛車を攻めに使うのを封じつつ、自陣の飛車を突破するという2つの狙いを持った手であったと言えるでしょう。
以下は後手に怖いところがなく、ゆっくりとした攻めが間に合う将棋となっていきました。

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