人間賛歌・もっちゃん4649

心の葛藤

ピアノの得意なIちゃんと、病弱だったRちゃんが卒業して、56歳の時にMちゃんとKちゃんが入級してきました。

二人だけの学級では発達に個人差があり、まとまって何かを作り上げると言うことも話し合うことも葛藤も何も生まれません。

人数が多いと切磋琢磨しながら頑張るからいろんな心が育つのに~と言う思いがいつもありました。

57歳の時にFちゃん、Kくん・Mちゃん・Yちゃんが入学し賑やかになり、58歳の時には、またまたKちゃん・Mちゃん・Tちゃんの3人が入学してきました。

1年生3人・2年生4人・3年生2人と全部の学年が揃ったのです

総勢9人の迫力で、市内の合同学習会では幼稚園児や小学生の範となってリーダーの役割の勉強も出来たのです
初めの挨拶や終わりの言葉・出し物など話し合って練習し楽しんでもらえたし、活き活きと中学生の自覚ある態度も学習できたのです

一人っ子や二人っ子と兄弟の少ない中で育っている生徒が多かったのですが、心の葛藤の末に自分なりの解決法を見つけたなあ~と感心したある出来事が1年生のMちゃんに起こったのですよ~

たくさんの人の中にいてこそ学べる発達だと感じました
紹介したいと思います~

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー通信より抜粋

小雨の降る朝でした。

どんよりと重たい雲が立ち込めています。
私は単純なのでお天気によって気持ちが左右されることが多いのです。

晴天だとウキウキして、何か良いことがありそうな・・・
ラッキーな気分。

雨だとその反対。

ゆううつで学校に行く足取りも重い感じ・・・
まさに今日は後者でした。

職員朝の会が終わり廊下に出ると、みどり学級生が職員室前の廊下を一団となって通りかかりました。
自教室で朝の会をするためです。

先頭を歩いていた3年のMちゃんが「先生、きょうはI 先生の誕生日やで~」と教えてくれました。
「あら、そう!!
よく覚えていたねえ~
あとでおめでとうと言おうね」と言って別れました。

筆箱を買ってプレゼントした2年のFちゃん。
ポーチを買って渡した1年のTちゃん。

FとTちゃんは家が近くて3連休の時にプレゼントを一緒に探しに行って用意できたのです。

知らなかった1年のMちゃんは困ってしまいました。
渡すものがなかったのです。

昼休みにI 先生の所へMちゃんが近づいていきました。
「先生、おめでとう!
ハイ、これ!!」と言って、見ると、ピンクの折鶴が一羽両手の上にちょこんと載っていました。

友達がプレゼントをカッコよく渡しているのを見て、Mちゃんは困った筈です。

「どうしよう、何も用意できてない」って・・・・

午前中、ずっと考え、思いつき、そして休み時間に折って、折りあげて、昼休みに手渡すことが出来たのだと私は思いました。

つい1週間前の黒板に、誕生日一覧表が書かれていました。
何がきっかけだったのかわからないけど、授業に来て下さっている先生方の名前も全部書かれていました。

「自分と家族の誕生日はわかっても、先生方の誕生日まで覚えている生徒っていないわねえ。
みどり学級の生徒はすごいね」ってI 先生と話し合ったものです。

37回目の誕生日を、二人の娘さんの子育てに追われながら、家庭と仕事を両立させている日々の中で自分の誕生日すら忘れていたI 先生はとても感動なさっておられました。

一生忘れられない大きな贈り物をみどり学級の生徒から贈られたのです。
ボロボロになっても、ペンケースやポーチは捨てられないと思います。
Mちゃんの折鶴も、きっと箪笥の中に保存されるはずです。

物ではありません。
大きな心を贈られたのですから・・・

Mちゃんの午前中の心の葛藤は、大きくたくましくMちゃんの生きる力となったなあと評価しています。

今日は、夕方まで雨が残り小雨が降り続いていましたが、私の心の中はすでに昼休みからスッキリと快晴になっていたのですよ~

明日に続く~

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