特定非営利活動法人精神医療サポートセンター

発達障害、統合失調症、アルコール依存症、ベンゾジアゼピン系薬剤の依存等々、精神科医療についての困りごとに対応いたします。

精神科において電気ショックは最先端か

2010年06月13日 | 看護論的経営論


応援クリックにご協力お願いします!→
また、当法人精神医療サポートセンターのHPはこちら(医療相談等々)
携帯サイト(精神医療ホットライン)はこちらから→http://www.seishinkango.jp/m















前回の記事で行動制限について書いた。
隔離・拘束は治療に必要な場合があったとしても、人権・倫理面を考慮して最小限のものでなければならない―


精神科における行動制限については、色々議論されている。悪いことではない。
かたや、精神科における電気ショックの是非はさほど議論されていないように思う。


電気ショックについては、昨年blogに書いた。一度目を通してほしい。




電気ショックは議論されるどころか、年々日に日に最先端のものとして各施設導入されてきている感がある。


当法人の精神医療ホットラインにも治療を開始して早々に電気ショックされたという家族さんからの相談事例もあった。

ここまでくれば人権もくそもない。ただ、症状を標的としてそれを治療と称する無法地帯となりつつある。



最近特に思う。

薬の多剤併用にしろ電気ショックにしろ、患者を見ず症状のみを見た結果起こっているのではないかと。
こんな話をすると、
「なにを基本的なことを」
と思うかもしれないが、医師の一部に散見されるのは事実だろう。


人間そのもの(あるいは背景を含んだ全体)を見ないがために、ベロが出ようが手が震えようが、激しい便秘になろうが、首が直角に曲がろうが気にしない。少々妄想があるのと、それより妄想はましになるが副作用が強いほうがあれば、後者を治療方針として選ぶ。


自覚していないかもしれないが、こういう治療はまだまだ多いはずだ。



人間像を見ない治療はど素人でもできる。ECTは最先端どころか

※「私は治療できませんでした」

と、白旗を上げているに等しい。



また、最後に言うが
確かに困難事例はある。それこそ、長年多剤併用で認知機能どころか、理性もコントロールできなくなった人の場合は、適応があるかもしれない。

しかし、その際でも看護を含む医療スタッフ全員で議論して決定すべきだろう。















-------------------------------------------
※NPO法人 精神医療サポートセンターへの寄付金・募金をお願いしております。以下の振込先ですが、お振込みの際は必ずmail@seishinkango.jp宛てにご連絡ください。募金に関しては、使途を明確にし医療の発展に役立てたいと思います。
---------------------------------------------
銀行名   住信SBIネット銀行
支店名   法人第一支店
支店番号 106
口座番号 普通 1003812
口座名義 トクヒ)センシュウセイシンカンゴケンキュウカイ
       特定非営利活動法人泉州精神看護研究会 
---------------------------------------------

※NPO法人 精神医療サポートセンターの会員を募集中です。ご興味のある方は、NPO法人精神医療サポートセンターホームページの入会フォームから申し込みください。入会にあたり、特に地域を限定されるものはありませんので、遠方の方でも遠慮なくご連絡ください。
---------------------------------------------

※拙著「精神科看護師、謀反」をご入用の方は、mail@seishinkango.jpまでメールをお送りください。送料は、当方負担で無料送付(本代別途)させていただきます。








ランキングのクリックが5つもあり、不評ですが地道にお願いいたします↑↑

最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (マロン)
2010-06-14 01:30:44
確かに 電気ショック療法、難治例において
成功した症例があるそうだが 世に堂々と
公表されてないじゃないですか。
どうして?
成功したなら 場合によってはと 発表されても いいでしょう。
私は 当事者の母親、医療に関しては
ど素人、でも 娘の病を通しての経験から
メンタル医療疾患、その治療において 
何が 大切か・・生育歴の十分な聞き取り調査
それを土台に 見えてくる何かを 手がかりに
主治医だけでは 駄目、看護師 他、医療チームを作る事、 必須です。
目に見えない疾患、主治医のわずかな診察から
一体 何が わかるんですか・・?
それだけ このメンタル世界、データが
手さぐりなだけに 人間の感覚が 大切、
今の精神科医に そこまで 分析できる力が
あるでしょうか・・症状からの 診察でしたら
素人が 学べば 出来る事かもしれません。
そして 誤診であり 誤処方であっても
その責任は 殆ど スルーされる・・
こんな事、いつまで 続くのでしょうか。
電気ショック療法、試されるなら それに
よって 不具合が生じたらなら 患者のその後の人生の責任を 取るくらいの覚悟でなければ
・・患者は 物ではありません、人間です。
医師のプライド 敷居の高さ、患者を思う
正しい姿勢があってこそ、尊敬の念を抱く事が
出来るのでは。

返信する
Unknown (まい)
2010-06-16 14:48:12
精神科って平気で患者殴ったりするから怖いね。
返信する
Unknown (ピアル)
2010-06-19 14:45:55
拝見させてもらいました。
応援ポチポチ。
返信する
Unknown (もっさん)
2010-07-24 09:20:26
>マロンさん

電気ショックが流行ったりするのは、人間を見ず症状を見た治療をするからですよ。

薬物療法とて同じです。
未だに統合失調症と診断されている患者の症状を抗精神病薬で完全に消しさろうと躍起になっているんですから。

返信する
Unknown (もっさん)
2010-07-24 09:21:25
>まいさん

患者を殴ったりするのはほんの一握りだと思いますが、スポットが当たっていないところでそういうことはまだまだあると思います。

きれいごとではなく、こういうことは真剣に取り上げていかねばならないと思っています。
返信する
Unknown (もっさん)
2010-07-24 09:21:46
>ピアルさん
応援ありがとうございます^^
返信する
はじめまして (ガアラ)
2010-09-04 12:58:06
少し前から、うつ病のブログなどで電気ショック療法の記事をちょくちょく見ることがあり気になっていました。
「数回通ってうまくいけば寛快する」と書いている人が多いです。
でもこちらの記事を読んで、やはりそれは違うのだなと改めて確認できました。

もしよろしければ、私のブログでこのブログを紹介させていただきたいと思うのですが、よろしいでしょうか?
精神的な病を抱えて苦しんでいる人たちに、
少しでも多くの正確な情報をお知らせできればと思っています。
ご検討よろしくお願いいたします。
返信する
Unknown (もっさん)
2010-09-04 16:59:01
>ガアラさん

どうぞ。

賛否両論あるでしょうが

私の考えはblogに書いたとおりです。


少々立て込んでおりまして、これ位のお返事しかできませんが、紹介していただいて結構ですよ^
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。