森と大地からのメッセージ ・・favorit colors・・

自然のおりなす物語、
きらめ樹・・・杉や檜の森のお手入れについて
をしたためてまいります

本栖湖と精進湖の溶岩観察

2014年12月22日 | 自然のものがたり
12月14日(日)富士山科学研究所主催のネイチャーガイドスキルアップセミナーに参加いたしました。(前編)

青木ヶ原溶岩流をテーマに
本栖湖→精進湖→鳴沢道の駅裏手,ジラゴンノを観察いたしました。
講師は千葉達朗さんです。

本栖湖

青木ヶ原溶岩流(西暦864年)が流れ込んでいます。

西暦864年の時に青木ヶ原溶岩流でおおわれなかった所(キプカ)にも、
3,000年前より古い溶岩流があって、
本栖湖と精進湖の間は陸地になっていた、
ということが分かっています。


湖に青木ヶ原溶岩が流れ込んだ末端部の様子


手前に、浮かんでいる水鳥は
ハジロカイツブリ


指のように湖につき出ている溶岩・・・両端


溶岩が押し寄せてきて、
弱いところが割れて、ムニュっとでてきたもの


プレッシャーリッジ puressure ridge


あとからあとから中に注入される溶岩で
内側から膨張し、
お餅が割れるようにして
できた割れ目。
ゴジラの背中のような形。


青木ヶ原溶岩流のひとつの末端部

平らな大地に、
大蛇のようにうねうねと横たわっています。


大蛇の背中も割れている

大蛇の中に、あとからあとから溶岩が注入されて
内側からの膨張でできた割れ目
プレッシャーリッジ

・・・・・
精進湖畔で見つかる、穴のあいた石



枕状溶岩 pillow lava
穴は、
中の溶岩がぬけ出るときにできたもの


白っぽい土は、珪藻土



珪藻土を掘って、観察

珪藻土は
精進湖の湖の底でたまったもの

湖底の珪藻土が、なぜ地上にあるのだろう?

数千年前から湖底にたまっていた珪藻土は軽くて、
青木ヶ原溶岩の玄武岩は重いので、
流れて来た溶岩流が
珪藻土の下にもぐり込んで、表面を持ち上げました。

水面の上下もあり、現在地上になっているそうです。
*珪藻土の密度は1.1g/㎤
 玄武岩の密度は3g/㎤

何人かで同じ物を観察していても、
気になる点が人それぞれ全く違っていますよね。

私的には、
溶岩の末端部が、妙に気になります。
西暦864年の大地が、ここまで流れて来て目の前の地点でとまった、と考えると
とてもわくわくするのです。

教えてもらうと、景色の見方が違ってきます。
何度教えてもらっても、自然の仕組みは無限だなあ、と感じます。

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