森と大地からのメッセージ ・・favorit colors・・

自然のおりなす物語、
きらめ樹・・・杉や檜の森のお手入れについて
をしたためてまいります

母と、たぶんはじめての、森のお話。

2017年01月05日 | きらめ樹


2017新年おめでとうございます。

母を車に乗せて、
愛知県鳳来寺山へのドライブ。


母との会話。

母 「この辺りのヒノキや杉はもともとの山の木じゃないよねえ。」
私「そうだね。植えたものだよね。植林。
でも今はここに植えてあっても使われなくて、ほとんど海外からの輸入なんだよね。原生林の。」

母「日本は資源がないからねえ。」

……文脈つながってないけど…日本は資源がないからなんでも輸入する、という意味らしい。………

私「熱帯雨林、原生林の輸入なんだよ。」

母「安くできるってことだら?」
私「安くできるの当たり前じゃん!
メチャメチャ安い人件費でそこにある原生林切ってくるんだよ。
日本のヒノキや杉は手かかってる。」

母「現地の人は仕事になって助かってるのじゃないの?」
私「かなり苦しい賃金だと思う。
それに、安いっていうのは宣伝も大きいんだよ。」

今の日本の家が、海外の原生林でできていることや、
宣伝と実際の坪単価のこと、を母に話した。

話しながら、
まるで、森のお話会じゃないか〜!

84才の母についついテンションあげて話してる。

それくらい、
私は、母の時代の価値観に
じつは、おどろいていた。

一言目に、日本は資源がない。
だから海外の原生林を輸入することも当たり前のように受け止めていること。
現地に仕事を作ったんじゃないか?ということは想像できる。
しかし、原生林を日本に輸入してしまった後に、何が現地に残ったのか?という想像は、無い。

それが、たぶん
高度成長期バリバリの日本を覆う価値観だったのだと思う。

今日のドライブの目的は、
鳳来寺山自然科学博物館で、石のお話しを聞くことだったけれど、

森の会話ができて、よかった。

母のような価値観の人は多い。
それを改めて知ることができたこと、

そして、もう一つ、
私は、母と会話できるうちに、
自分の価値観をわかちあえたことが嬉しかった。

本年も、どうぞよろしくお願いいたします。