goo blog サービス終了のお知らせ 

森の里ホームズのブログ

森の里ホームズの更新情報と調べた内容をメインに発信します。

抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)

2023-11-20 16:57:33 | 更新記録
抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体(抗TPO抗体)のページを更新
 自己免疫性甲状腺疾患であるバセドウ病や橋本病の患者血清中に多く存在する抗マイクロゾーム抗体は、甲状腺マイクロゾーム分画の甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO:thyroid peroxidase)に対する抗体であることがわかり、抗TPO抗体と称するようになった。 抗TPO抗体は甲状腺細胞に対する細胞障害作用を有し、自己免疫性甲状腺疾患が疑われる場合に行なわれる。

甲状腺組織の崩壊に伴う腫大(甲状腺腫)がみられ抗体陽性の場合は、バセドウ病や橋本病を考える必要がある。 また治療経過観察にも有用であると評価されている。

<出典:日本リウマチ学会>

 ■ 異常値
 バセドウ病, 橋本病, 甲状腺腫, 糖尿病, 特発性粘液水腫, 膠原病

 ⇒ 抗原と抗体


横紋筋融解症:COVID-19 mRNAワクチンによる障害報告のレビュー

2023-11-19 17:31:18 | 日記

横紋筋融解症:Dr Mark Trozzi(マーク・トロッツィ博士)がCOVID-19 mRNAワクチンによる障害報告に関する査読済み論文の約1,000件を掲載したサイトの紹介の続きです。

1000 peer reviewed articles on “Vaccine” injuries

その中で24番目に多くの件数が報告されている「横紋筋融解症(Rhabdomyolysis)」の論文リストを転載させていただきます。

横紋筋融解症:直接的または間接的な筋損傷による重篤な症候群。筋繊維が死滅し、その内容物が血流に放出される。腎不全などの重篤な合併症を引き起こす。これは、腎臓が老廃物や濃縮尿を除去できなくなることを意味する。まれに、横紋筋融解症は死に至ることさえある。

横紋筋とは、心臓を動かす「心筋」と体を動かす「骨格筋」を指します。横紋筋融解症は、特に骨格筋に見られ、骨格筋を構成する筋細胞が融解・壊死することで、筋肉痛や脱力を生じる病態です。そのまま放っておくと、起き上がることや歩行が困難になり、腎不全などを合併し、回復に長期間を要することがあります。また尿が血尿のような赤褐色の「ミオグロビン尿」になります。
また、クレアチンキナーゼ(CK)は骨格筋の融解程度によって増加し、5,000U/L以上(基準範囲:40~250U/L)の顕著な上昇が認められます。
2回目のコミナティ筋注接種を受けた後,5日目に心筋融解(横. 紋筋融解症)による急性心不全で死亡した例もあります。

Rhabdomyolysis and fasciitis induced by the COVID-19 mRNA vaccine: 
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34435250/

COVID-19 vaccine-induced rhabdomyolysis: case report with literature review: 
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34186348/

COVID-19 vaccine-induced rhabdomyolysis: case report with review of the literature: 
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1871402121001880

Rhabdomyolysis and fasciitis induced by COVID-19 mRNA vaccine: 
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34435250/

Case report: ANCA-associated vasculitis presenting with rhabdomyolysis and crescentic Pauci-Inmune glomerulonephritis after vaccination with Pfizer-BioNTech COVID-19 mRNA: 
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34659268/

-------------

その他にも多数の症例が報告されています。

Severe rhabdomyolysis secondary to COVID-19 mRNA vaccine in a teenager
Aidan Pucchio,
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9676900/
16歳の男性が、新型コロナウイルス感染症ワクチン(ファイザー・ビオンテック)の初回投与の2日後に、両側上肢の筋肉痛と暗色尿の2日間の病歴

A severe case of rhabdomyolysis after Moderna mRNA anti‐COVID‐19 vaccine with a literature review
Maria Sheka,
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10188898/
モデルナ製 mRNA 抗新型コロナウイルスワクチンの初回投与から 2 日後に筋力低下を報告した若い男性の症例

 

 


遺伝性ジストニア(指定難病120)

2023-11-19 08:00:00 | 更新記録
遺伝性ジストニア(指定難病120)
 ジストニアとは持続性の筋収縮により生じる症状で、一部の患者では筋収縮の持続が短く不規則であったり、間歇的・律動的に観察されることもある。持続性の異常な筋収縮により姿位の異常を来すことが多い。ジストニアを症候として示す疾患には多々あるが、遺伝性があり、他の神経変性疾患に属さない疾患群を遺伝性ジストニアと呼ぶ。この群の中には、遺伝子が未だ同定されていない疾患群も多々あるが、ここでは遺伝性ジストニアのうち原因遺伝子が同定されている疾患群を扱う。遺伝性ジストニアは、遺伝子の異常によりジストニア症状を含む様々な症状を来す疾患で、DYTシリーズに属する群と金属代謝に関連するNBIAシリーズに属する疾患が多くを占める。 遺伝性ジストニアの多くは幼児から成年期(遅くても30歳代)に発症し、四肢、体幹、頭頸部のいずれかにジストニアを認める。ジストニアは進行性に症状の増悪や姿位の異常を来し、歩行障害、起立障害、座位障害を来す。疾患によっては他の不随意運動-例えば振戦、舞踏運動、ミオクローヌスなどを同時に示すことがある。また、精神発達遅滞や知的機能減退を示すこともある。遺伝性ジストニアの多くは進行性の病態を示し、発症要因については未解明な部分が多い。一般に、予後は不良であるが、疾患によっては対症療法によって症状の一部が軽快又は緩解する場合もある。この場合にも継続治療と適切な対症療法が必要である。 厚生労働科学研究班及び国立精神・神経センター委託研究による研究班によれば、遺伝性ジストニアと診断された症例は全国で約500人である。また、NBIシリーズに関する調査ではNBIに罹患している症例数は100例未満である。

 【原因】
 遺伝性ジストニアの原因遺伝子については、DYTシリーズでは約半数で病因遺伝子が同定され、NBIAシリーズは全ての病因遺伝子が同定されている。遺伝様式はDYTシリーズでは常染色体優性、常染色体劣性、伴性劣性遺伝様式を示す疾患など多様である。NBIAシリーズの多くは常染色体劣性遺伝様式を示すが、NBIA5(BPAN)は伴性優性遺伝様式を示す。原因遺伝子は同定されているものの、発症機構については未解明の部分が多い。

 【症状】
 ジストニアは運動障害の一つで、持続性又は反復性の筋緊張のために、顔面・頭頚部、四肢・体幹筋の定型的な肢位・姿勢の異常や不随意運動を生じ、このため随意運動が障害される。症状の分布により、局所性・分節性・全身性に分けられる。また、発作性にジストニアが発現したり、ミオクローヌスを伴うものやパーキンソニズムを伴うものもある。特定の動作に随伴してジストニアは発現する傾向があり、特定の感覚的刺激によって症状が軽減する感覚トリックが認められることが多い。また、音楽家や理容師、タイピスト、スポーツ選手など、特定の職業動作に伴って出現することがある。 遺伝性ジストニアにはジストニアのみを呈する群とジストニア以外の症状も示す群、何らかの誘因などによって生じる発作性ジストニアの群とがある。遺伝性ジストニアの多くは同一遺伝子変異による病型であっても、家系間、家系内で病像が異なることがあり、留意すべきである。多くの場合は世代を経るごとに全身型となり、発症年齢も早くなる傾向を示す。ジストニア以外の症状を示す群でみられる随伴症候としては他の不随意運動(振戦、ミオクローヌス、舞踏運動が多い。)、パーキンソン症状があり、精神症状としては認知障害、精神発達遅滞、てんかん発作の頻度が高い。 検査所見としては、DYTシリーズではDYT3ジストニアでのみ画像検査での異常所見を示し、NBIAシリーズではすべての病型で、MRIで基底核への鉄沈着像を認める。その他、無セルロプラスミン血症(aceruloplasminemia)ではセルロプラスミン欠損、糖尿病などを、神経フェリチン症(neuroferritinopathy)ではフェリチン値低値を認める。NBIAシリーズに属する疾患の各病型の特徴的な画像所見の詳細については各論で付記する。

 【治療法】
 効果的な原因療法は確立されていない。対症療法としては、薬物治療(抗コリン剤、抗てんかん薬、L-dopa製剤など)やボツリヌス毒素の局部注射療法、定位脳手術(後腹側淡蒼球凝固術、視床凝固術、脳深部刺激療法)がある。DYT5ジストニアでは、レボドパを適切な時期に服用を開始し、投与を継続することにより、症状はほぼ消退する。遺伝性ジストニアで全身性や分節性ジストニアで症状が広範囲の場合、薬物療法は無効で、深部脳刺激法や髄腔内バクロフェン投与法が著効することがある。いずれの場合にも発症早期に介入した方が予後がよい。 発作性ジストニアの場合及びDYTシリーズの一部では以下の診断指針に示すような薬物が有効である。

<出典:難病情報センター>

 ⇒ 指定難病一覧

※ジストニアには「薬剤誘発性ジストニア」もあります。抗不安薬や制吐剤を使用する患者さんに認められることが多いです。これらの薬剤には、運動機能を調整するドパミン(ドーパミン)の受容体を阻害する副作用があるためです。 そのほかに、筋肉が強くこわばるなどの症状がすぐに現れる急性ジストニア、内服開始からかなりの期間をおいて発症する遅発性ジストニアもあり、その反応には多様性があります。
当然、コロナワクチンの副作用で、さまざまな部位または範囲で不随意運動が起こることもあります。


心臓合併症:COVID-19 mRNAワクチンによる障害報告のレビュー

2023-11-17 16:19:14 | 日記

心臓合併症:Dr Mark Trozzi(マーク・トロッツィ博士)がCOVID-19 mRNAワクチンによる障害報告に関する査読済み論文の約1,000件を掲載したサイトの紹介の続きです。

1000 peer reviewed articles on “Vaccine” injuries

その中で22番目に多くの件数が報告されている「心臓合併症(Cardiac complications )」の論文リストを転載させていただきます。

心臓合併症には、心筋損傷、心不全(HF)、心原性ショック、成人における多系統炎症症候群、突然の心停止を含む不整脈などがあります。
ACS:急性冠症候群。AMI:急性心筋損傷。MI:心筋梗塞。
ワクチンによって、何らかの理由で心臓の筋肉細胞が極端に肥大化し、かつ体内の免疫細胞がそれを異物と誤認して攻撃し続けたことで、激しい変化が起こり、収縮機能が失われてしまうこともあります。

Transient cardiac injury in adolescents receiving the BNT162b2 mRNA COVID-19 vaccine: 
https://journals.lww.com/pidj/Abstract/9000/Transient_Cardiac_Injury_in_Adolesce nts_Receiving.95800.aspx

Snapiri, O., Rosenberg Danziger, C., Shirman, N., Weissbach, A., Lowenthal, A., Ayalon, I., . . . Bilavsky, E. (2021). Transient Cardiac Injury in Adolescents Receiving the BNT162b2 mRNA COVID-19 Vaccine. Pediatr Infect Dis J, 40(10), e360-e363.doi:10.1097/INF.0000000000003235. 
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/34077949

Fazlollahi, A., Zahmatyar, M., Noori, M., Nejadghaderi, S. A., Sullman, M. J. M., Shekarriz-Foumani, R., . . . Safari, S. (2021). Cardiac complications following mRNA COVID-19 vaccines: A systematic review of case reports and case series. Rev Med Virol, e2318.doi:10.1002/rmv.2318. 
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/34921468

Ho, J. S., Sia, C. H., Ngiam, J. N., Loh, P. H., Chew, N. W., Kong, W. K., & Poh, K. K. (2021). A review of COVID-19 vaccination and the reported cardiac manifestations. Singapore Med J. doi:10.11622/smedj.2021210. 
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/34808708

Temporal relationship between the second dose of BNT162b2 mRNA Covid-19 vaccine and cardiac involvement in a patient with previous SARS-COV-2 infection: 
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2352906721000622

Sessa, F., Salerno, M., Esposito, M., Di Nunno, N., Zamboni, P., & Pomara, C. (2021). Autopsy Findings and Causality Relationship between Death and COVID-19 Vaccination: A Systematic Review. J Clin Med, 10(24). doi:10.3390/jcm10245876. 
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/34945172

Post-mortem investigation of deaths after vaccination with COVID-19 vaccines: 
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34591186/

A look at the role of postmortem immunohistochemistry in understanding the in? ammatory pathophysiology of COVID-19 disease and vaccine-related thrombotic adverse events: a narrative review: 
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34769454/

COVID-19 vaccine and death: causality algorithm according to the WHO eligibility diagnosis: https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34073536/

Post-mortem investigation of deaths after vaccination with COVID-19 vaccines: 
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34591186/

-------------
(参考資料)

COVID-19 Vaccination Linked to Fewer Heart Attacks, Strokes, and Other Cardiovascular Issues
https://scitechdaily.com/covid-19-vaccination-linked-to-fewer-heart-attacks-strokes-and-other-cardiovascular-issues/

A review of COVID-19 vaccination and the reported cardiac manifestations
JSY Ho,
https://journals.lww.com/smj/fulltext/2023/09000/a_review_of_covid_19_vaccination_and_the_reported.1.aspx
新型コロナウイルス感染症ワクチンに関連して報告された主な心臓副作用は心筋炎と心膜炎で、AMI、不整脈、ストレス性心筋症の報告も少数あった。

Patients with acute myocarditis following mRNA COVID-19 vaccination
HW Kim,
https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/article-abstract/2781602
急性心筋炎の4例は、mRNA COVID-19ワクチン接種に関連したまれな潜在的な有害事象を示している


抗アセチルコリン受容体抗体(抗AChR抗体)

2023-11-17 13:27:03 | 更新記録
抗アセチルコリン受容体抗体(抗AChR抗体)のページを更新
 神経筋接合部の後シナプス膜上に局在しており,神経伝達物質であるアセチルコリンに応答する受容体で,筋収縮を作動させる役割を持つ。 抗アセチルコリンレセプター抗体(抗AChR抗体)については,Lindstromらが1976年,重症筋無力症(MG)患者血清中に高率かつ特異的に出現することを明らかにした。 抗アセチルコリンレセプター抗体(抗AChR抗体)は,アセチルコリンレセプター(AChR)に対して産生される自己抗体で,後シナプス膜上のAChRに質的,量的変化を惹起させ外眼筋,眼球筋,四肢筋等の易疲労性や筋力の低下を主訴とする重症筋無力症(myasthenia gravis:MG)の発症に重要な原因物質であり,MGの診断および治療経過の指標として広く利用されている。

<出典:日本リウマチ学会>

 ■ 異常値
 重症筋無力症

 ⇒ 抗原と抗体