海洋プレートの年代
大西洋の海底プレートは新しい
海洋プレートは中央海嶺で生まれ、海溝で沈み込む。海溝付近の海底年代は古いが、それでも2億年を越えることはない。
古生代までの大陸はパンゲアだけであり、周囲はパンサラサ海(古太平洋)であった。
大西洋のプレートは、中生代にパンゲアを割った中央海嶺からの溶岩である。大西洋のプレートは新しく、十分に冷却しないために海溝をつくらず、大陸を直接押す。南北米大陸は大西洋のプレートに押され、太平洋側にずれ、太平洋の海溝に乗り上げる形になった。
パンサラサ海
古生代の終わり頃、古い太平洋はパンサラサ海であり、パンゲアを囲んでいた。大西洋は存在しなかった。
大西洋には大きな海溝がない
中生代に大西洋ができた。パンゲアを大西洋が割り、ユーラシアと南北米大陸はパンサラサ海(古太平洋)に移動した。
大西洋には中央海嶺があるが、大西洋の中央海嶺の高度は太平洋の中央海嶺よりも低い。海も浅い。
現時点では大西洋中央海嶺からの玄武岩質溶岩は、海溝をつくるほどの年月が経っていない、従って海溝をつくるだけの冷たさと重さもない。
プエルトリコ海溝
南アメリカプレートと北アメリカプレートは、海洋プレートの上に大陸を浮かべる海洋プレートである。大陸境界付近には海溝も火山帯もないことになっている。
しかし、南アメリカプレートと北アメリカプレートとの境界付近にはカリブプレートがあり、その外縁にプエルトリコ海溝がある。
カリブプレートは大陸プレートであり、カリブプレート北側に北アメリカプレートが海溝をつくり、東側に南アメリカプレートが海溝をつくる。この2つの海溝がつながって、プエルトリコ海溝を形成する。プエルトリコ海溝に並行し、小アンティル諸島の火山島が並ぶ。
カリブプレートは太平洋側からナスカプレートとココスプレートに押され、大西洋側からは北アメリカプレートと南アメリカプレートに押され、縮小傾向にある大陸プレートである。カリブプレートの外縁が小アンティル諸島であり、火山島が多い。その海側がプエルトリコ海溝である。