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タフ・ネゴシエーター。

2008年11月27日 22時24分02秒 | ビジネス実務

こんにちは。

さて、恒例の遠方初詣過去記事参照なのですが、私は新年になると、毎年遠くまで初詣に行くのです。これまで、京都、兵庫、三重、岡山、愛知、香川などを巡り、今年は広島の尾道でした。嗚呼…懐かしい。本当に良いところだったなぁ。)ですが、来年度の目的地も早速決定しております。

来年度の目的地は…

ずばり…

福井県

いやぁ、北陸は熱いですよね。ビバ、日本海。
お土産も、らっきょう、蕎麦、ウニと色々期待できます。特に海の幸が楽しみ。
ただ、確実に寒いですよね。
目的地となる神社も大体目星を付けているので、今から楽しみです。
だいぶ昔の遠方初詣で、兵庫県豊岡市出石に行ったことがあるのですが、この時は豪雪で何度も死に掛けました。(でも、出石蕎麦は美味かった…。死に掛けたのと、蕎麦食べれたのとで、±0ですよね!)
本気の積雪は、スタッドレスタイヤなんて通用しねぇっす。
車が真横に走って行くなんて思いもしませんでした。(要は、横滑りしているだけ…。)
今回は、尾道と同じく電車で行く予定ですが、足元は気をつけないと…。
皆さん、無事に帰還することを祈っていてください。
そういえば一つ問題が。
私、基本、年末年始の休暇がないのですよね。働きっぱなし。いつ行こう?(汗)

さて、よくドラマなんかで「出るとこで出ようじゃないか」なんてセリフがありますが、これは言うまでもなく「訴えっぞ、コラ?」という圧力です。
イメージ的には、脅しのようで穏やかではありませんが、ビジネスにおける交渉では、非常にオーソドックスな技法であったりします。
例えば、紛争の相手が公務員なんかの場合、その安定的な収入は差し押さえる債権として良質だし、できる限り波風を立てない方が好ましい彼らの社会的立場を逆手に取って、冒頭の「出るとこ出ましょう!」の魔法の言葉で圧力を掛けて、実際には裁判を行なうことなく和解に持っていく(コストを抑えられる)なんて、いやらしい交渉術もあるワケです。

『交渉』というと、どこか腹黒いイメージで、更に『紛争に関る交渉』になってくると、最早、人間のドロドロした部分全開での言葉の応酬みたいなイメージがあるのかもしれませんが、本来、『ビジネス』=『交渉』です。
『交渉』を意味する『negotiate』は二つのラテン語が合体した単語であり、それぞれのラテン語を日本語に訳して繋げると『暇のない状態』になります。
『ビジネス』の語源も『busy』なので、結局のところ、『交渉(暇のない状態)』とは『ビジネス(忙しい)』に他ならないワケですね。
『交渉』とは商いそれ自体なのです。
こうやって考えてみると、ビジネスにおける交渉という事象のウェイトの大きさがよくわかりますよね。
このブログでも、交渉について何度か取り上げていますが、それは上記の様な観点から交渉の重要性を認識しているからなのです。

だいぶ前の話になるのですが、実際に私が交渉に参加した紛争の一つに、相手がある程度門戸を開いている(こちらの主張に一定の理解を示している)にも関らず、同席したこちらの担当者が自社の立場にウェイトを置き過ぎたために高圧的になり、先方の態度が冷やかになるという事例がありました。
この時、正直「ちょーやべー」と思ったのですが、先方の交渉チームに油断の出来ない(と私が判断した)人物が同席しており、相手が敵対姿勢になってしまった以上、私が違った意見を述べると「内部で意見が纏まっていない」と、その隙間を突かれて押し込まれると判断したので、終始その担当者に論調を合わせたのですが、内心「嗚呼、強硬に主張ばかりするのはやめてくれ」と思ったり思わなかったりしたワケです。
(結果、この交渉では、私が、同席した担当者の論調に併せつつ、社会通念上とか商慣習上といった観点から物の正誤を説き、先方の不備をやんわり攻めて、納得させる形で火に油を注いだ結果の反論を抑え、次の展開に移ることができたのですが…。これも相手が日本人だから通じるのですけどね。)
つまり、本件交渉において、私は相手方に「こうしろ!」でも「~させて頂きます。」でもなく、双方の合意可能点を見出して、建設的に問題の解決(目標は『合意』ではなく『最適解の模索』)を図りたかったのです。

ハーバード流交渉術で有名なロジャー・フィッシャーの古典的なセオリーにおいて、交渉のスタイルは詰まるところ…

①『ハード型』⇒交渉相手は敵
②『ソフト型』⇒交渉相手は友人
③『原則立脚型』⇒交渉相手は共に障害を取り除く解決者

…の3タイプに分類されると言いますが、何でもかんでもセオリーどおりというワケにはいきません。
また、どれが良いというものでもなく、使い分けが必要になってきます。(前述の私の経験した事例では、結果的に③を選択したことになる。)
パッと見では③が理想系の様にも思える(一般的にも重要視されている。確かに長期的な視点で考えればセロサムゲームは不毛になり易い。)のですが、明らかに悪意や害意のある者に足並みを揃えるようにアピールしたところで、間髪入れることなく一蹴されるだけです。
まずは相手の本質を見極めるところから始めなくてはなりません。
そして、何より重要なのは、実際の交渉日までの綿密な下準備(それこそ場所選びですら意味がある)と、予測していた交渉の内容と現実のギャップ(例えば、交渉の原因となった問題のディテールを相手が思ったより理解していなくて、準備していた交渉カードを切っても効果が薄い(相手が理解できない)等。)に如何に早く気づき、理解し、その場で交渉プランの修正を即行で行なう、あるいは全く別のプラン(交渉決裂時代替案。俗に『BATNA』とか言う。)を選択する等ができるかどうかなのですが…。
場合によっては、ワンクッション置くことで相手に検討期間を与えてしまい、状況が不利になっていくこともあるので、所謂「空気を読む」というスキルも非常に重要になってきます。

KY』という批判は、ある種、とても核心的なんですねー。(笑)


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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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実に難しい… (かいち)
2008-12-01 23:37:29
僕もややこしい案件に巻き込まれることがありますが、例えば請負工事未払い案件では、まずは全体を「瑕疵のある工事とない工事」に分けましたよ。
瑕疵があるなら不完全履行ですからね。「払うお金はない」と言って払いませんでした。
全体をごちゃまぜにして「白か黒か」では問題解決できません。まずは事実を調査した上で、細かく分解し問題点を抽出しました。

てか、この前はすみませんでした(´・ω・`)
返信する
最後は直感です。 (法務屋)
2008-12-02 23:41:17
いきなりどうしたという感じなのですが、トラブルは往々にして複雑化しますね。
何の工事なのかわかりませんが、事業の用に供する等、一定の使用目的を企図しての発注であるはずなので、「修補しなければor修補代を賠償しなければ工事費払わん」スタイルで、追完の駆引きをしても良かったかもですね。(担保責任&同時履行の抗弁権)
ちなみに、請負工事未払い案件って、こちら側が支払っていないことを案件名にしているのか。潔し。(笑)

ところで、なんで謝られているのか全くわかりません。
なんだっけ。(笑)
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Unknown (かいち)
2008-12-03 23:26:00
>担保責任&同時履行の抗弁権

まさにその通りなんですけどね。
工事が終わった後ならそれも可能でしたが、工事が終わって8ヶ月後に「納得いかん」と言われた上に、植栽工事だったので(つまり生きてるのでその期間で植物が伸びてしまった)、業者からも「だったらなぜその時に言ってくれないんだ」と言われるし、なかなか手間でしたよ。
そこはうちの会社の諸事情によります。もういいですけどね。勿論、施工時の担当は僕ではありません。

ちなみに、この前とは呑み会の件です。
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ねむい… (法務屋)
2008-12-05 00:09:37
最後の投げやり感が、昨今のフラストレーションを表現してくれていますね。(笑)
何の工事かと思ったら植栽ですか。色んな疑問が浮かびます。
ちなみに貴社のことはよく存じ上げていますよ。(笑)

呑みのことはお気になさらず。
こちらからご友人のストレス解消案を提示したに過ぎません。それに任意参加なので。
参加者の皆さんは分別のある方々が多いですし、「これも何かの縁」ってヤツです。
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