月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。…
(月日は、永遠に旅を続ける旅人のようなものであり、
来ては去り、去っては来る年もまた同じように旅人である。)
『奥の細道/松尾芭蕉、冒頭より』
マイケル・ジャクソン氏の訃報を聞いて、なぜか上記の一説が脳裏を
よぎった。幼少からエンタテイメントの世界で活躍し続け、成功を収め
辛辣も味わった人生。彼は誰も出来ないことを成し得、経験して来た。
凄い事である。
人類の歴史に名を残した、数少ないエンターテイナー
幸せとはとても個人的なもの、比較や評価なんて何ら意味の無いこと。
ただ世界中に知れ渡った彼の50年の旅は、幸せだったのであろうか…
ふと思いを馳せてしまった。
楽しく愉快な旅、波乱万丈な旅、辛苦な旅、穏やかな旅…
永遠でないからこそ、それぞれが慈しみ深い旅なのかもしれない。
月日と言う永遠の旅人の中、その中でも限られた旅人である我々
今までどんな旅をして来たのだろうか
そして今後どんな旅をするだろうか…