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PAINKILLER

ここが皆さんのPAINKILLER(鎮痛剤)になることを願って・・・・

下界からの離脱

2006-10-16 00:48:10 | Weblog
マットは他のイクイップメントに比べ軽視されている。

厳しい自然環境で野営すると誰でもマットの重要性に気付く筈だ。
地面からの冷えを遮断し凹凸を和らげるマット効果はシュラフ以上に重要なシチュエーションも多く、各自が自分なりのマット考を持つべきだと思う。
マットに限った話ではないがマットで言えばカスケードデザイン社のサーマレスト、リッジレスト、Zレストなど好評価な人気商品を買えば先ず大丈夫だろうという安心感に私は異議を唱えたい。ここのイクイップメント雑記を含め、他人の意見は所詮他人の使用感でしかなく、自分に当てはめるのではなく参考意見と認識して欲しい。
自分にとって最高の女が他人にも最高の女だとは限らない。
前置きはこれぐらいにして、私にとって最高の女を紹介しよう・・・。


一番上がアルティアック社コンパクトマット半身用。(正重量711g サイズ53×120cm)

空気注入式ウレタンフォームマットの代表と言えばカスケードデザイン社のサーマレストだけど、私はあえてアルティアック社のコンパクトマットにした。
当時、同等のサーマレストのモデルと比べ重量は約200g重く、収納サイズも2割ほど大きかったが、アルティアック社のコンパクトマットにしたのにも訳があった。
まず表面生地の素材の違いに注目した。
私は3年ほど前に友人からサーマレストを貰い使っていたけど、サーマレストの長所である滑り難い表面が私の寝相・寝癖?に合わなかった。
布地に近いサーマレストは寝相の悪い私だとマットがズレてしまい、硬い地べたで寝ている時が多々あった。
表面は滑らなけど代わりに下側、即ちテント接地面側が滑ってしまう。滑り止めをテント接地面側に張ったりしたが直ぐに剥げてしまった。
しかし、これは私の寝相の問題でサーマレストを使っている人にこの事を聞いても私のような状況になっている人は皆無だった。
サーマレストは素晴らしいマットだけど私に合わないだけ。これが他人評価の罠でありアウトドアイクイップメントを選ぶ楽しみでもある。
このアルティアック・コンパクトマットの表面は普通のナイロン素材なので滑りやすい。私にはこれがメリットであり、このマットの長所にもなる。

空気注入式ウレタンフォームマットはパンクに注意しなければならない。
その点で、焚火の横に寝転がる時などには使えないのが最大のデメリットだと思う。焚火の横に寝転がるのが愉しみの一つでもある海岸バックパッキングや湖畔などのバックパッキング釣行のアイテムとしては意見が分かれるところだろう。

また、寒い時期に空気注入式マット、エアーマット類は向かないと私は思っている。雪上となると尚更だ。この点を指摘している文章や話が少ないのが不思議でならない。
エアーマットは外気と接地面でマット内部温度が決まる。雪上だとエアーマット内部は限りなく0℃に近くなるのは簡単に想像出来ると思う。
その上に寝るのは真冬に冷たいウォーターベットの上に寝るのとあまり変わらない。そしてそのマットの上に寝て体温を奪われ続け寒くなる。
キンキンに冷えたマットの上、ありったけの衣類を着込みー15℃対応のダウンシュラフに入り寒いと言う人を見かけるが、それはどうかと思う。

私は雪上キャンプの時は空気注入式ウレタンフォームマットを下に敷き、その上にEVAフォーム素材を敷きダブルマットにして使っている。地面からの冷えをエアーマットに吸収させEVAフォームマットで冷気を遮断してその上に寝るイメージだ。
この逆パターン、EVAフォームを下にして空気注入式ウレタンフォームマットの上に何度か寝てみたが、外気の温度と関係しているのだろうか?前記と比べかなり寒さを感じた。

空気注入式ウレタンフォームマットの内部のウレタン接着が接がれ、その部分が膨れ上がるようになる場合がある。これが空気注入式ウレタンフォームマットの寿命だ。
私が友人から貰ったサーマレストはトータル使用年数5年で接がれた。
逆に10数年ノントラブルの人も数人知っている。
少ないデーターでその商品の評価など出来ないが、私が知る限りではカスケードデザインもアルティアックも耐久性では合格だと思っている。


その下はアルティアック社ライトプラス、EVAフォーム素材の全身用マット。(正重量151g サイズ55×180cm)

EVAフォーム素材のマットは各社から発売されているが、雪上や厳冬期のダブルマット用、ストイックな時のバックパッキング用、軽量で素材の良いマットを探していたらこのライトプラスを発見した。
それまではカスケートデザイン社リッジレストを使っていたが、ダブルにするには重かったし収納サイズもデカイので、買い替えの際リッジレストを候補から外した。
このライトプラスは軽量な分かなり薄くクッション性は犠牲にしなくてはならないが、寒さを断つ能力はリッジレストと変わらない。
写真を撮り忘れたが、120cmにカットした物も持っている。軽量最優先のバックパッキングではこのカットしたマットを持って行く。
因みに重量は95グラム。この能力でこの重量、ストイックなバックパッキング時には理想的なマットである。


一番下がカスケードデザイン社Zライト半身用。(正重量306g 51×130cm)

Zレストの現行モデルがこのZライト。
実は最近購入したのでまだ数回しか使ってないが、これが私のメインマットになる気がしている。クッション性、扱いやすさ、肌触り、座り心地など、私がマットに求めている理想に一番近い。
極寒キャンプをするとマットとシュラフの間に結露が溜まり、それが凍っている事がある。体内から排出した熱や湿気が外気に触れマットに結露する。
このZライトならその結露がマットの凹凸に溜まり、シュラフの濡れを防いでくれるのではないか?と期待している。
マットの厚み+マットの凹凸でかなりのクッション性があるので、ジャリ場で野営するカヌーイーストやアングラーにも最高ではないだろうか。
また、Zライトはアコーディオン状に収納されているので半分にして広げるとテント内外関係なく座布団としても使える。


地面からの冷えと凹凸を遮断するマットは、その人のベットにもなるし座布団にもならなければならない。
クッション性の良いベットが好きな人、硬い布団が好きな人、好みはそれぞれだ。
アウトドア・イクイップメント全般に言えることだけど
「何が良いか?」
を考える前に
「何を求めているか?」
を自問自答する必要がある。
理想像を描くには経験で辛い思いをするか、ある程度の経験から状況を想像するしかない。
これが出来ない想像力が欠落した者は人気商品で好評価な商品を求め安堵して、他人の意見が自分の意見だと錯覚を起こし多数派に埋もれることで安心感を得る。
そんな意味からもアウトドア・イクイップメントは持ち主を表す哲学でもある。
そしてその傾向は地味で人目に触れ難いイクイップメントほど露に現れる。

980円の銀マットも14000円のプロライトもそれぞれ長短所がある。
アウトドアマンなら状況を見極め使いこなしたいものである。








































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