木遊木(もくゆうぼく) Moku-you-boku

宮城県 石巻市・東松島市で木製品を制作しています。

頑張ろう!石巻

2013年08月28日 | ブログ

 平成23年3月11日の東日本大震災で、石巻市門脇町5丁目にあった黒澤さんの住居兼店舗は流失・全壊しました。その跡地に津波には負けたくない、そして、元気を出せないでいる地域の皆さんを励ましたいという思いから、彼らが「がんばろう!石巻」の看板を敷地に建てたのは、震災からちょうど一ヶ月のことでした。
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 今では国内外から訪れる人が絶えない場となり、皆に元気を与え続けてきた大きな看板は、石巻の復興と追悼のシンボルです。
 木遊木は、以前から黒澤さんの配管会社にお世話になっており、ショールームにも作品を展示させて頂いたりしていました。被災後すぐ、ご夫婦それぞれに九死に一生を得たにもかかわらず、我々のいる避難所に励ましに来てくださいました。

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 「頑張ろう!石巻」の周りに、燈火の台や、プレート、小さな椅子等を作ってくれないかと次々と仕事を頼んでくれたのも黒澤さんで、私たちは、復興にたずさわるものを作ることで、前進できたのだと信じています。
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 先日、ドキュメンタリー映画の上映会場に2階の『K‐BOX』を提供して頂いた南中里の『水まわりのKUROKEN』は、昨年黒澤さんがオープンした新店舗です。エントランスの階段も作らせていただきました。
          
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     「頑張ろう石巻の会」  http://gannbarouishinomaki.jimdo.com/









 






テイラー・アンダーソンさんと テイラー文庫

2013年08月09日 | ブログ

 ALT(外国語指導助手)として石巻市内7つの小中学校で英語を教えていた米国出身のテイラー・アンダーソンさん(当時24歳)。2011年3月11日、万石浦小学校で指導していた彼女は、校庭に避難した子どもたちを保護者に引き渡した後、津波に巻き込まれて亡くなりました。
  テイラーさんのご家族は、「テーラー・アンダーソンメモリアル基金」を立ち上げ、日本を愛した彼女の遺志を継ぎ、石巻市の学校のために活動されています。そのひとつである『テイラー文庫』は、テイラーさんが愛読していた本を、本棚と一緒に 彼女が授業を受け持っていた7校すべてに寄贈するというものです。
 本棚の制作にあたり、テイラーさんの父親のアンディー・アンダーソンさんの代理人となった一般社団法人「プロジェクト結」と、賛同者の高成田 亨さんとの連携で、木遊木に依頼を頂いたのが2011年の6月末のことでした。朝日新聞社で、アメリカ・ワシントン総局長、論説委員等を担当し、「ニュースステーション」キャスターも兼ねた高成田さんは、2008年から震災直前の2月まで石巻支局長に就任しており、木遊木の展覧会にも足を運んでくださっていました。そうしたご縁で、アンディーさんと同じように家族を亡くした我々に、テイラー文庫の本棚を制作してみないかと提案を頂いたのでした。
 2011年9月には、万石浦小学校で贈呈式がおこなわれ、アンディーさんとご家族との交流も叶いました。以後、他の仕事と並行して制作した本棚を、ようやく6つの小中学校に寄贈することができました。

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万石浦小学校 ↑
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渡波小学校 ↑
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渡波中学校 ↑
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万石浦中学校 ↑
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鹿妻小学校 ↑
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稲井中学校 ↑ (写真の多くは 高成田さんに続き 震災後の石巻支局長として奮闘された川端さんの撮影です。ありがとうございました。)


 
 
テイラー先生を愛した子どもたちのために、と このような仕事を得たことは、ものづくりを再開する大きな力となりました。また、支えてくださったたくさんの方々に感謝しながら、これからも歩いていこうと思います。




















 










 


夢を生きる  テイラー・アンダーソン ドキュメンタリー映画上映会のおしらせ

2013年08月02日 | 非営利団体

『夢を生きる  テイラー・アンダーソン、津波の犠牲となった米国人英語教師』 ドキュメンタリー映画上映会のおしらせ

2013年8月17日(土)・18日(日)  
文化会館アイトピア(石巻市中央2丁目7-3)   
10:30~12:00   14:00~15:30

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2013年8月24日(土)・25日(日)  
水まわりのKUROKEN(石巻市南中里3丁目12-18)  
10:30~12:00  14:00~15:30

入場無料  監督:レジ―・ライフ 上映時間85分 英語(日本語字幕)

JETプログラムの米国人外国語助手 テイラー・アンダーソンさんは、2011年3月、宮城県石巻市内の小中学校に赴任中、東日本大震災の津波の犠牲となりました。このドキュメンタリー映画は、彼女の家族や友人たち、そして被災したJETプログラムの同僚たちへのインタビューで構成されており、10代の頃から日本に熱い思いを持ち続けてきた彼女の夢と生涯をたどります。道半ばで絶たれた彼女の志は、今、家族や友人、教え子たちに受け継がれ、日米をつなぐ架け橋となっています。

チームわたほい 遠藤の再出発のきっかけとなったテイラー先生とそのご家族。3月に数か所で発表され反響を呼んだ彼女の映画を、石巻で上映します。家族や友人の強い絆と愛を、ぜひ観てほしいと思います。

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レジー・ライフ(監督): プロデューサー/映画監督。アジア、西アフリカ、カリブ海などを舞台に、民族性に焦点をあてたドキュメンタリー映画を製作し、受賞歴多数。世界で800以上の学校に作品が収蔵されている。代表作に三部作Struggle and Success: The African American Experience in Japan Doubles: Japan and America’s Intercultural Children、After American…After Japan。「コスビー・ショウ(The Cosby Show)」や「セサミ・ストリート(SESAME STREET)」など、人気テレビ番組のディレクターとしても知られている。1989年度日米芸術家交換プログラムフェロー。