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2013年5月14日(火)新歌舞伎座「字幕ガイド&イヤホンガイド」体験

2013-05-14 | 日記

2013年5月14日(火)新歌舞伎座「字幕ガイド&イヤホンガイド」体験

 

<写真>
1.幕間中、私の席から見た、字幕ガイド
2.終了時の、字幕ガイドイヤホンガイド。

こんにちは。宮下あけみです。
5/14(火)、たまたま観劇するチャンスに恵まれ、新しくなった歌舞伎座に行ってきました!

【松竹株式会社:歌舞伎座】
http://www.shochiku.co.jp/play/kabukiza/

座席は、誘って下さった方が「上手側を観たいから」と取ってあった席(位置)です。

また私は聴者で、かつ、全くの歌舞伎素人ですので、
イヤホンガイド字幕ガイドの両方を利用させていただきました。


-<観劇内容>-----------------

観劇日/5月14日(火) 第三部
歌舞伎座新開場 こけらおとし五月大歌舞伎

【第三部】
 一、梶原平三誉石切(かじわらへいぞうほまれのいしきり)
 二、京鹿子娘二人道成寺(きょうかのこむすめににんどうじょうじ)
   (白拍子花子:玉三郎、 白拍子花子:菊之助)
 http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2013/05/post_56-Highlight.html

【座席】
 3階・西の5番(3階A席・6,000円)
 http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/seat.html

【字幕ガイド】
 利用料金:1,000円
 http://www.eg-gm.jp/g_mark/index.html

【イヤホンガイド】
 使用料:700円保証金(デポジット):1,000円
 http://www.eg-gm.jp/e_guide/


-<感想>-----------------

【1:貸出場所について】

字幕ガイドの貸出場所が、わかりにくいと思いました。
しかし「貸し出し書」のようなものを記入しなくてはならないので、
ごった返す入り口近くではなく、少し離れた場所になるのも仕方が無いとも思いました。

ただ、はじめから借りようと思っている人は探すと思いますが、
字幕ガイドを知らない聴者に知ってもらうには、もっと目に付くところか、
或いはイヤホンガイドの貸し出しワゴンに、
『字幕ガイドもあります』のようなチラシを貼っておいていただけるといいかな…と思いました。


【2:冊子「耳で観る歌舞伎・特別号」】

イヤホンガイドを借りた時、
「耳で観る歌舞伎・特別号・歌舞伎座新開場記念 2013.5」
という冊子も一緒に手渡してくれたのですが、字幕ガイドを借りたときには、ありませんでした。

確かに中身は「イヤホンガイド」に関する内容がメインだったのですが、
10ページ目には、「新サービス 字幕解説登場!」として『字幕ガイド』の紹介がされていたのと、
冊子の中身も、
 ・(株)イヤホンガイドの社長の、祝ご挨拶
 ・イヤホンガイドの歴史
 ・イヤホンガイドの案内役の方々のコメント
など、イヤホンガイドを使わない聴覚障害者が読んでも
楽しめる内容だと思うので、ぜひ手渡して欲しいと思いました。


【3:字幕ガイド「実機」について】

iPodタッチで見るよりは画面も大きく見やすいのですが、
聴覚障害者が情報保障の字幕として手に持って見るには、重たいと思いました。

前の座席に取り付けられる席はありますが、
舞台と一緒に見るためには、少し高めに持った方が見やすいと思うのです。
そのとき、“重い”というのはキビシイかと…。


【4:字幕ガイド「表示」について】

5月の公演までは
『花道での演技中(見せ場)は、字幕表示を控えております。』と出ていました。

しかし花道での演技中(見せ場)でも唄やセリフはあります。
一般向けサービスだけではなく聴覚障害者への情報保障を兼ねると考えれば、
他の場面同様、「台本字幕」を出したほうがよいと思いました。

※その後、花道での演技中でも字幕が表示されるようになりました!


【5:字幕ガイド「貸し出し」に関して】

「聴覚障害者のための」という文言はどこにもないので、
聞こえる人にとっても借りやすいと思います。

実際、ブログ等を見てみると、聴者でも使った人がいるようで。
  ↓
【新歌舞伎座で字幕ガイドを試してみた 2013年04月18日】
http://ameblo.jp/keitaiokashi/entry-11513668348.html
 |5インチほどのモノクロの液晶に解説、または、台詞が出る
 |字幕ガイドというサービスが始まったので試してみたのだけど、
 |非常に役立ったと気がする。(以下略)

この方は、演目により「台詞画面」と「解説画面」を使い分けたようですが、
聴者の場合、歌舞伎に詳しい人ほど使っていただける可能性が高いと感じました。


【6:イヤホンガイドで聴く「解説」】

イヤホンガイドで聴く「解説」と、
字幕ガイドで見る「解説チャンネル」の情報量は全く違います。

これはもちろん、舞台を観ながら読める文字数や
画面に表示できる文字数が違うので仕方が無いことですが、
私のような初心者にとっては「イヤホンガイドの解説」はとても助かったので、
これもどこかで文字化してあると楽しい読み物になると思いました。


【7:歌舞伎座内での「聴こえ方」】

歌舞伎はマイクを通さない役者の生の声を聞きます。
聴者はそれを楽しむのですが、難聴者や高齢者には難しい場面も多いかと思います。

字幕ガイドは導入されましたが、
それでも“役者の声を聞きたい”と思う難聴者は多いと思うので、
どこかに「聴こえ支援スピーカーエリア」ができると
“音・生声”を楽しめる難聴者や高齢者が増えるのではないかと思いました。

ただ座席は場所により値段が全然違うので「ここ」と決めるのは難しいかもしれませんが、
一度、試していただけるといいナと思いました。

参考:「聴こえ支援スピーカー」
   http://u-s-d.jp/ NPO法人 ユニバーサル・サウンドデザイン


【8:全ての台詞が出るといいですよね…】

字幕ガイドの「台本字幕」と「役者の台詞」を確認しながら観ていたわけではないので定かではないのですが、
「二、京鹿子娘二人道成寺」の『所化の舞尽くし』の
“笑いどころ”(私でもわかった、現代風のオモシロイところ)は
字幕がなかった(その直前のセリフで字幕が止まっていた)ような気がするのですが、
あれは、何を言うかその場で役者さんが決めているものなのでしょうか。

「Yahoo!知恵袋:舞い舞いづくしのセリフを教えて」から見ると、
『北海道は苫小牧、横浜名物、ありゃシューマイ』このあたりがなかったような気がします。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1071515875

たまたま字幕表示が止まってしまったのか、アドリブでいろいろ台詞が入ったのかはわかりませんが、
客席から笑いもおきていたところだったのでちょっと残念だな… と思いました。

・・・・・・・・・


♪ガイドとは関係ないのですが、歌舞伎って、ずっと明るいので、結構、皆さん、音を立ててるんですね。
お菓子の袋をあけてるであろう音、紙の台本をめくる音など、本当にラフな感じではじまるんだなぁ…と思いました。

お芝居は時々観に行くのですが、歌舞伎を観たのは、何年ぶりだろう…。
それもホンノ数回だけなので、この日はとても新鮮&驚きの連続でした。


「イヤホンガイド」の案内役の方の声。
私は勝手に、「テレビの視覚障害者への解説音声」や、
「外国劇の日本語吹き替えチャンネル」のような“聞きやすいアナウンサーの声”だと思ってたんですよ。
それがザラザラした声で…。 “えっ!?”とビックリしました。

それなのにずっと聞いていると、“味”なんでしょうか。
語りかけてくれているような、丁寧に教えてくれるような、
本当に分かりやすく、面白い、引き込まれるような解説に聞こえてきて…。
『イヤホンガイドのファンがいる』の意味がわかりました。

一度目はイヤホンガイド付きで、二度目はナシで同じ演目を観ることができたら
もっともっと深く楽しめるようになるんだろうなぁ…と思いました。

 『今月の観どころ・聴きどころ』
 http://www.eg-gm.jp/e_guide/announcement/midokoro.html
 第三部1 「梶原平三誉石切」 小山観翁
 第三部2 「京鹿子娘二人道成寺」 青木房枝

 ※このページは、毎月かわるので、
  クリックした時の内容のページが出てきます。

・・・・・・・・・

♪最後にオマケの写真を。
幕間に食べた「花かご膳」です!
http://www.kabuki-za.co.jp/eat/eatin/hanakago.html

とってもとっても、きれいで美味しくて。
もっと時間をかけてゆっくり食べたかった~。
そのためには桟敷席ですね…。(^^ゞ
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1325759673

新歌舞伎座で大々的に導入された字幕ガイド。
今後、いろいろなところに広がっていきますように。o(^_^)o