技能実習生の1ヶ月入国後講習ですが、各人の日本語のレベルがバラバラなため、受け入れる日本語研修センターでは様々な工夫が必要だと思います。
技能実習生は一度につき、1人から10数人の単位で来日することが多いです。
且つ職種も異なるため、必要な語彙(専門用語)が違っています。
このような感じのため、日本語学校のようにレベル別にクラス編成ができません。
そんな技能実習生のためにどんな日本語教育を施せばいいのか常日頃から考えています。
さて、工夫についてですが、ざっくり説明すると、
1)みんなでする時間
2)個人でする時間
一日をこの二つの時間に分けたいと思っています。
以下、説明します。
1)「みんなでする時間」にできること
◆日本語学習
・会話練習
・インタビュー
・歌
などなど。
◆日本の生活習慣の学習
・ゴミの分け方・出し方
・年中行事
・買い物の仕方
・料理の作り方・器具の使い方
などなど。
◆義務付けられた講習等
・法律(「法的保護講習」)
・警察関係(「交通安全講習」)
・消防関係(「消防講習」)
2)個人でする時間
◆漢字:自分でこの1か月に何語覚えるか決めて学習する。また日本語能力試験の受験も視野に入れて目標を立てるようにさせる。
◆日本語能力を高めるための自習:聴解、漢字、語彙、読解、作文等、自分が苦手とするものを中心に自習の時間を計画する。
◆専門用語を覚える時間:仕事で使う言葉を中心に覚えていく。約200語あるため、計画的に覚えていけば、覚えられないことはない。
◆復習:授業の復習を中心に自習時間の計画を組み立てる。でも、何のために復習するのかよく考えさせる必要あり。
◆音読・シャドーイング
◆作文:短い~長いもの。
初級前半:自己紹介、私の一日、私の家族、私の部屋など。
*モデル文を見せて、それについて学習してから、作文を書く。
*「私の家族」は暗記して、みんなの前で発表する。
初級後半:私の家族、私のいちばん大切なもの/人、日本に来てびっくりしたこと。
*「私のいちばん大切なもの/人」「日本に来てびっくりしたこと」は、教師とやり取りしながら、作文を完成させる。
例)まず学生が一文を書く。
『日本へ来ていちばんびっくりしたことは、交通です。みんなまじめに道を歩きますから。』
教師が質問を書く。
『ベトナムはどうですか。』
学生が質問に答えて書く。
『ベトナムはすこし危ないです。』
こんな感じで、教師の質問に答える形で内容を深めていきます。そして、最後にそれをまとめて作文の形にします。
まだ考える余地はありますが、このみんなで協力しながら授業を作り上げていく時間と個人で目標を決めて勉強を進めていく時間の両方をバランスよく取り、技能実習生には自分のためにこの1か月を上手に使うようにするためにはどうすればいいのか考えてもらえればいいのかなと思っています。
でも、まだやはり自分の中では漠然とした感じがしています。
もう少し詰めなければ。
メイン教材はどのような物を使用していらっしゃいますか。
こちらでおっしゃられていた個別に取り組む学習というのは授業以外で自由時間にやる物をさすのでしょうか。
もしよろしければご教示いただければと思います。