goo blog サービス終了のお知らせ 

海辺のカフェMARZO

都会の片隅で気ままに暮らすがんサバイバーの記録

大腸がん術後化学療法は3ヶ月か6ヶ月か 2020年7月の記事と2018年の動画

2025-04-12 14:26:41 | がんを知るためのノート
がん防災チャンネルを昨年から視聴し始めた子宮体がんサバイバー2年生です。

自身はステージ3aで高リスク、
TC療法(パクリタキセル+カルボプラチン)6回を昨年夏に終えて経過観察中です。

化学療法6回ってなんでやねん?と思いつつ結局完走。

手足ぴりぴりしていますが、昨年秋に復職し
PC作業ばっかりの就業には問題なし。
化学療法終了から8ヶ月ですが今のところCTも細胞診も陰性。

腫瘍マーカーは化学療法終了から3ヶ月目にやっと標準値内になり
独りよがりな考えでは、6回は必要だった気がするものの
手足のしびれ具合とか体重減少は3回までで済めば
だいぶ楽だという気もします。

ちなみに、全く別のがんですが、
大腸がんについては「3回」と「6回」のどちらが良いか
「3回」で良いのはどういう人たちか試験が行われているみたい。

考え方の参考になるし、
自分だって次は大腸がんにかかるかも知れないので
AIに手伝ってもらって整理してみました。

がんは個別の状況によって千差万別だから

今まさに治療選択が必要な人はぜひ
主治医やセカンドオピニオンなど、
あなたの病状から判断できる医師とよく相談してくださいね。



要点として、T4やN2でなければCAPOX 3カ月が有力な選択肢であることが明らかになっています。


メモ✍️臨床試験まとめ
試験名 対象 比較内容 国・地域 登録患者数
IDEAステージ3の大腸がんFOLFOX/CAPOX:3カ月 vs 6カ月国際共同約12,834人
ACHIEVEステージ3の大腸がん(日本)CAPOXまたはmFOLFOX6:3カ月 vs 6カ月日本(IDEAの一部)約1,313人
ACHIEVE-2高リスクステージ2の大腸がん(日本)CAPOX:3カ月 vs 6カ月日本約396人
ACHIEVE+ACHIEVE-2(統合解析)ステージ3+高リスクステージ2CAPOX:3カ月 vs 6カ月日本1,401人(※統合後)









🧭【臨床へのインパクト】
IDEAやACHIEVEの結果により、
  • 患者のリスクに応じて治療期間を短縮するという選択肢が生まれた。
  • 国際的なガイドライン(NCCN、ESMO、日本の大腸癌治療ガイドラインなど)にも影響を与えました。

大腸がんの治療について

💊【主な化学療法レジメン(薬の組み合わせ)】
✅ 1. CAPOX(XELOX)
  • カペシタビン(飲み薬)+オキサリプラチン(点滴)
  • 外来通院可能、国内でも主流
  • 投与期間:3〜6か月
✅ 2. FOLFOX
  • 5-FU(フルオロウラシル)+レボホリナート(l-LV)+オキサリプラチン
  • 点滴中心(ポート使用が一般的)
  • 入院またはポンプ式在宅点滴
  • 投与期間:6か月
✅ 3. カペシタビン単独
  • 飲み薬のみ
  • 高齢者や副作用に耐えられない患者向け
  • 効果はやや劣るが、忍容性が高い
  • 投与期間:6か月
📊【治療期間について】
  • CAPOX:近年の研究(IDEA/ACHIEVE)により、T4でなければ3か月投与で十分な場合がある
  • FOLFOX:基本6か月間が標準

🚨【副作用の主なもの】
薬剤主な副作用
オキサリプラチン末梢神経障害(しびれ)、吐き気、骨髄抑制
カペシタビン(Xeloda)手足症候群、下痢、食欲低下
5-FU(点滴)粘膜炎、下痢、白血球減少

🌱【術後化学療法が不要なケース】
  • ステージⅠ〜Ⅱ(低リスク)
  • 高齢または合併症が強く、全身治療に耐えられない場合
  • MSI-H(マイクロサテライト不安定性高)→効果が低いことがあるため見送ることもある
🔮【今後のトレンド】
  • 個別化医療:ゲノム・遺伝子変異(RAS/BRAF/MSIなど)をもとに治療選択
  • 免疫療法:MSI-Hの進行がんには術後にも検討される可能性
  • 治療期間の短縮:副作用軽減のために3か月で終了する方向への研究が進行中(特にCAPOX)


以下は、がんの進行度分類について(大腸がん)

【TNM分類とは?】
がんの進行度を評価する国際的な分類方法で、次の3つの要素からなります:
T(Tumor)原発腫瘍の大きさ・深さ(どこまで広がっているか)
N(Node)リンパ節転移の有無とその数
M(Metastasis)遠隔転移の有無(他の臓器への転移)

🔍【T分類(原発腫瘍の深さ)】大腸がんのTの分類
Tis 上皮内がん(粘膜内にとどまる)
T1 粘膜下層までにとどまる
T2 固有筋層までにとどまる
T3 漿膜下層まで浸潤(腸壁のほぼ全体)
T4a 漿膜(腸の外の膜)を突き破っているが、隣の臓器には及ばない
T4b 周囲の臓器や構造物に直接浸潤している
つまり、T4は腫瘍が腸の外にまで及んでいる進行した状態を指します。

🔍【N分類(リンパ節転移の数)】
分類説明
N0 リンパ節転移なし
N1a 1個のリンパ節に転移
N1b 2~3個のリンパ節に転移
N1c リンパ節には転移がないが、腸周囲にがんの結節(腫瘤)がある
N2a 4~6個のリンパ節に転移
N2b 7個以上のリンパ節に転移

🔍【N分類(リンパ節転移の数)】
N0 リンパ節転移なし
N1a 1個のリンパ節に転移
N1b 2~3個のリンパ節に転移
N1c リンパ節には転移がないが、腸周囲にがんの結節(腫瘤)がある
N2a 4~6個のリンパ節に転移
N2b 7個以上のリンパ節に転移
つまり、N2は多くのリンパ節にがんが転移している状態です。
N2aで4〜6個、N2bで7個以上という進行度の高いリンパ節転移を意味します。

🧾【ステージ分類との関係】
TNM分類をもとに、ステージ(病期)I〜IV に分けられます。
ステージⅠT1〜T2, N0(リンパ節転移なし)
ステージⅡT3〜T4, N0(深く浸潤しているが転移なし)
ステージⅢどのTでも、N1〜N2(リンパ節転移あり)
ステージⅣどのTでも、M1(遠隔転移あり)


おまけ
💊主なレジメンと使い分け
レジメン内容選ばれるケース
CAPOX(XELOX)カペシタビン(飲み薬)+オキサリプラチン(点滴)✅ 標準的な選択肢
✅ 外来中心で可能
✅ 3カ月短縮が可能(T4でなければ)
FOLFOX5-FU(点滴)+レボホリナート+オキサリプラチン✅ CAPOXが使えない場合
✅ 入院やポート使用が許容できる人
カペシタビン単独飲み薬のみ✅ 高齢者・体力が低めの人
✅ オキサリプラチンの副作用(しびれ)を避けたい


🎯ざっくり使い分けの目安
  • 若くて体力あり、T4でない → CAPOX(3カ月)
  • 高リスク(T4/N2)や効果重視 → CAPOX or FOLFOX(6カ月)
  • 高齢・副作用リスク高い → カペシタビン単独


💉【プラチナ製剤の使い分け(オキサリプラチン vs カルボプラチン)】
視点オキサリプラチン(L-OHP)カルボプラチン(CBDCA)
大腸がん✅ 標準治療(FOLFOX/CAPOX)❌ 使わない
肺がん❌ 使わない✅ 標準治療(カルボ+ペメトレキセドなど)
子宮体がん(子宮内膜がん)❌ 基本使わない✅ 標準治療(カルボ+パクリタキセルが基本)
神経障害が心配な人❌ しびれが出やすい✅ 比較的安全
骨髄抑制が心配な人比較的マイルド❌ 強め(特に血小板減少)
腎機能が悪い人✅ 比較的安全❌ 腎機能で用量調整が必要




5-FU+レボホリナートについて

**5-FU(5-フルオロウラシル)+レボホリナート(レボホリナ酸)**のセットは、大腸がんをはじめとした固形がんの治療で広く使われている基本レジメンの一つです。


💉5-FU(5-フルオロウラシル)+レボホリナートとは?

🔬5-FU(5-Fluorouracil)
  • 古くからある抗がん剤(抗代謝薬)
  • がん細胞のDNA合成を阻害して、細胞分裂を止める
  • 特に大腸がん、胃がん、乳がん、頭頸部がんなどに使われる
💊レボホリナート(レボホリナ酸、レボホリン)
  • 5-FUの効果を増強する補助薬
  • 単独では抗がん作用はなく、**5-FUの作用を「安定化・強化」**する目的で併用される
  • 「生体内の葉酸の活性型」=**ホリナート(folinic acid)**の一種

🔧なぜセットで使うの?
5-FU単独でも抗がん効果はありますが、
レボホリナートを一緒に使うと、5-FUのがん細胞に対する効果が明らかに強くなることがわかっています。

🔍しくみ(ざっくり)
  • 5-FUは**チミジル酸合成酵素(TS)**というDNA合成に必要な酵素をブロックします。
  • レボホリナートは、**このブロックをさらに強力にしてくれる因子(補助因子)**のような役割を果たします。

📋使われる治療レジメンの例
レジメン名内容用途
FOLFOX5-FU + レボホリナート + オキサリプラチン大腸がん術後補助療法/転移例など
FOLFIRI5-FU + レボホリナート + イリノテカン大腸がんの進行・再発例など
De Gramont法5-FU + レボホリナート古典的な大腸がん治療の基本形

📦レボホリナートには2種類ある?
名称説明
レボホリナート活性型のL体だけを含む(日本では主流)
ホリナート(ロイコボリン)D体とL体の混合物(欧米でよく使われる)
※両者の効果はほぼ同じとされていますが、日本では「レボホリナート」がよく使われます。

✍️まとめ

5-FU+レボホリナートは、大腸がん化学療法の“基礎中の基礎”。
レボホリナートは“5-FUのブースター”的な役割で、効果を強化します。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。