太平楽の巻物

芝居の感想、日々について気ままに太平楽をかまします。

男の色気

2012-05-28 08:51:56 | ドラマ・テレビ番組
昨日、帰ってきてから録画しておいた清盛を見ました。
多少、いかにもな流れはあるが(ヤマトや富野アニメで育っていると、「ああ、あるある!」的な)、私は話はすごく分かりやすいと思います。
知らない繋がりや忘れかけていたことを整理できるし。

で、鎧の話。
時代が下ってくると、もっと実用的・軽快かつ変に華美に走っておかしいので、
この時代の甲冑の幾分儀礼っぽい悲壮感のある美しさが大好きです。
主な武器が弓矢ってのがまたかっこいいよね。
だから30人力の剛の者なんて話も実際はどうかはおいといて、すごいアピール力があったと思う。
いよいよ身内の悲惨な戦いが始まったわけですが、
忠正が、もうかなりの年(当時としても)のはずなのに、鮮やかな緑の効いた、華やぎのある鎧を着用していたのが最初に目につきました。
役者に合わせて、と、壮年ではあるが枯れておらず青年っぽい青臭さも少しある男の色気を出したのかなあと思います。
「絆など最初からない」
「信じ切れなかった」と劇中で言いながら、見ているほうは、10人中9人まで、「いやそんなことはない。あえて捨て石になった不器用だが優しい人だ」と思ったと思う。
そういうかっこいい、主人公が倒して成長していく時に出てくる仇役の色気がありました。

清盛が精悍な黒づくめなので余計目だった気がします。

あ、時代考証はわかりません。現代風感覚で書いています。

清盛の黒は今風でかっこよくて、本当は、財力も地位もある武士の棟梁で、あのくらいの子がいる若さなら、
もっと赤の目立つ華やかなのを着そうに思いますが、艶はあるが粋すぎなくて、すごく似合っていました。
(黒鎧って、も少し身分が低くて悪ナントカなんてあだ名のつくような豪傑のイメージ。江戸時代なら、背中に野晒しの絵を描いた着物の槍の名手とか)
義朝は、やっぱり史実的にはよくわからん白鎧で、よく似合って強そうで、酷薄というか修羅な感じがしてかっこよかった。
黒も白も史実的にはよくわからないのですが、なんとなく縁起は悪そうで、洋風のセレクトな気がします。
背が高くてすらっとしているので、そういうほうが似合うかもだし、
見ていてロボットアニメとかヒーローものっぽい!と思いました。
後から、義朝はアレクサンドル・ネフスキーのチュートン騎士団っぽくもあるなあ、と思ったりして。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿