謝七段の中押し勝ち
本局は李(世)九段の上辺の新手(韓国では研究されているようだ)から始まり
黒の厚み、白の実利という展開に。左上に手をつけるのかと思いきや、綺麗に
捨てた黒の判断が素晴らしく白やや不利に、最後は大石に寄り付かれ地合で
大きく足りなくなった白が投了となった。
非常に面白い内容であり第三局も目が離せない。
日本の第一人者に成長した井山名人の碁を探るシリーズである。名人の碁
は非常に独創的であり従来の発想にとらわれない柔らかさに魅力を感じる。
振り替わりの多彩さ、非常に狭いところから碁を動かしていく読みの強靭さ
、手厚いようで遅れない形勢判断の確かさなど古今の棋士でも最も面白い碁
を打つ棋士の一人である。
さて本局は初の非公式国際戦優勝局である。右下のアテコミが絶妙手で少し
盛り返したものの未だに形勢が悪い白、右上の黒に手があるのですが井山
名人はどのように決めたでしょう。
【棋譜再生】
李世石九段の中押し勝ち
左下の攻防は大変面白い。下辺白の打ちこんだ手が当然のようで意外と上手くいかなかったようだ。
右下隅で生きるほうがいいのかもしれないが専門誌の解説を見ないと分からない。88手目の変化を
上手く咎められ劣勢に、最後は上辺の黒と攻め合いを挑んだが明らかに無理気味で投了となった。
謝七段としては初タイトルがかかるタイトル戦だけに第二戦以降も熱戦が期待されます。ここで
タイトルを奪取すれば孔傑九段のように花開くかもしれませんね。
幽玄で観戦したみたが趙・小林(覚)戦は懐かしの棋聖戦カードで非常に楽しめた。
序盤は白地が多いのかと思ったが覚先生の寄り付きもあり形勢はやや白よしぐらいか。
終盤の趙先生の踏み込みが決まり最後はコウにしてもコウ材が足りないということ
で投了となった。(白はソバコウが多い。)
決勝のカードが趙小林(光)対決だと嬉しいのだが石田先生の久しぶりの優勝も見てみ
たい気がする。
棋書を選ぶのには直接読むのが一番だが、なかなか近くに大型書店がない人には以下のサイトがお薦め。
方円書庫http://das53jp.blog38.fc2.com/
ざっと立ち読みした程度では気付かない点(誤植、解説のミス)まで指摘されており、参考になる書評といっていいだろう。棋書の評価は購入時では判断がつきにくいのでこうした書評が増えるとよいのだが・・・。
最近読んだ中でよかったもの
ベスト3
①イチャンホファイル
ファンなので当然と言われそうだが自戦解説でアマでは到底気付かないような点の指摘、形勢判断など見どころが多い。唯一残念なのは選局に難があり必ずしも名局ばかりではないところぐらいか。マイコミの最近の本の中では白眉だと思う。
②世界一分かりやすい打ち碁シリーズ(山下敬吾)
今まで山下本因坊の打ち碁を並べることはあまりなかったのだが、本書を読んでその魅力に取りつかれた。八局とも代表局といえる内容で並べていて感動する手に出会える。力強い攻め、軽妙な捌きなど見どころ多くお薦めできる。
③死活妙機
実戦形の死活が集められており、基本死活や古典の筋が身に付いているかを確認するのに最適な名著だと思う。大変面白く難解な本なのである程度詰碁の勉強が進んでから手に取ると良さが倍増するかもしれない。
方円書庫http://das53jp.blog38.fc2.com/
ざっと立ち読みした程度では気付かない点(誤植、解説のミス)まで指摘されており、参考になる書評といっていいだろう。棋書の評価は購入時では判断がつきにくいのでこうした書評が増えるとよいのだが・・・。
最近読んだ中でよかったもの
ベスト3
①イチャンホファイル
ファンなので当然と言われそうだが自戦解説でアマでは到底気付かないような点の指摘、形勢判断など見どころが多い。唯一残念なのは選局に難があり必ずしも名局ばかりではないところぐらいか。マイコミの最近の本の中では白眉だと思う。
②世界一分かりやすい打ち碁シリーズ(山下敬吾)
今まで山下本因坊の打ち碁を並べることはあまりなかったのだが、本書を読んでその魅力に取りつかれた。八局とも代表局といえる内容で並べていて感動する手に出会える。力強い攻め、軽妙な捌きなど見どころ多くお薦めできる。
③死活妙機
実戦形の死活が集められており、基本死活や古典の筋が身に付いているかを確認するのに最適な名著だと思う。大変面白く難解な本なのである程度詰碁の勉強が進んでから手に取ると良さが倍増するかもしれない。