野原通信~スローライフ・ピースライフ

スローでハッピーでピースな暮しと社会を目指したい私の記録と、ココロを動かすできごと・情報をお届けします。

池田小事件から6年

2007-06-08 12:55:40 | 社会
池田小の事件から6年。各紙で報じられているけど、読売新聞が一番詳しいみたいです。
付属池田小事件から6年、「祈りと誓いの塔」で追悼式典
・・・

遺族代表の塚本さんのメッセージが代読されたそうです。
読売新聞の記事からは、
~「子どもたちの安全を守ることは私たち大人の責務。『生きる』ということ、『命の尊さ』を伝えることも、子どもを守る大切な心の教育であり、私たち大人の課題」とのメッセージに、出席者は事件の教訓を継承することを誓った。~
とあります。

犯人は、超スピードで死刑になり、あっという間に執行されました。
彼はなにを残したかったのか。

あの頃のことを思い出します。
裁判が始まる頃だったと思います。
大阪・梅田の繁華街で池田小の保護者たちが中心になって署名活動をしておられました。
「犯人を極刑に!」ーつまり、死刑です。死刑を要求する署名を集めておられたのです。
お願いします、と差し出された署名用紙に私は、どうしても書けませんでした。
ごめんなさい、と言ってその場を逃げるように去りました。

だって、子どもを傷つけられた親の気持ちはよくわかります。
今でも涙が出るほど、胸が痛みます。

でもね、彼にも親がいて、彼だって小学生だったときもあって、
誰だって好き好んで殺人鬼になりたかったわけじゃなくて、
どうしようもなかったわけですよね。
ニヒルなポーズをとっていたそうだけど、それだけ社会に絶望していたはずで、
その社会をつくっているのは私たち。あなたたち。

簡単に、殺されたから、傷つけられたから、殺していいのか!

塚本さんのメッセージに
「『生きる』ということ、『命の尊さ』を伝えることも、子どもを守る大切な心の教育であり、私たち大人の課題」
とあります。

こどもを守るのは、堅牢な校庭のフェンスでも、監視カメラでも、居場所がわかるケータイでも、不審者がいないか監視するような地域のパトロールでもなく、
厳罰に処分する法律でもない。

ひとりひとり、どんなに課題を背負って生まれてきた人も、
等しく尊重し、尊厳をもって生きていける社会を実現すること、
そのことが、哀しい犯罪者を産み出さない社会になり、誰もが安心して生活できる地域になることにつながる、と私は思っています。

「事件の教訓」・・・得た教訓はなんだったのでしょう。
あれから、いっそう、暮らしの安全・安心は脅かされているように思います。
私たちが背負った課題は、なお重く、解決には長い道のりのようです。


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