はっぱのまんま part4 バンコク編

インドネシアで日本語教師&お気楽OL生活→東京で学生生活→そして、バンコクへ。何が待ち構えているのか?!

複言語・複文化を生きる7人の語り

2019-09-02 23:08:00 | タイー日本語教育
8月25日に属している研究会の複言語・複文化ワークショップが終了しました。

第6回目になる今回のワークショップでは、
複言語・複文化を生きてきた子どもと親のこれまでの体験ストーリーを聞き、
複数の言語・文化環境で生きる人間が持っている能力や、
複数性をリソースとして目指す能力について考えました。

私は今回は語り手のファシリテーターとして
参加しました。

研究会で「語る意義・聞く意義」のワークショップをすると耳にした時、
私が一番に話を聞きたいと思った方がいらっしゃいます。

私と同じく子どもを海外で長年育てている母親のFさんです。
その方のSNSなどで目にしていたお子さんのお話が以前から心に残っていて
今回のワークショップにピッタリではないかと思いお願いしました。

Fさんとはワークショップ当日までに3度インタビューを行い、
メールなどでもやりとりを重ねてきました。
最初は「何も語ることなんてない」と仰っていましたが、
国の移動を繰り返しながらの子育て、
国や学校を移動するごとに起こる出来事、
それに対峙する家族の姿勢など、
そこには「普通の子たち」が複言語・複文化環境で育つことから起こる物語がたくさんありました。

いつもお子さん一人一人に寄り添い全力でサポートしているFさんの姿。
同じような環境で子どもを育てる母親として、
子どもに共感する態度や
時に厳しくしながらも絶対的安全地帯である姿など
見習いたいことがたくさんありました。

「故郷って何?」「故郷がない」と言うお子さんたちに
「親のいるところが故郷、あなたたちの故郷は、移動する故郷よ。」
そう答えていると仰った、この一言もとても印象に残っています。
私も、そうでありたいです。

セミナー発表 ー娘と共に成長 そこにある学びー

2019-03-19 19:23:00 | タイー日本語教育
4年前、大学院を辞めた。
出産と海外駐在が重なって。

後悔はしないと決めた決断。
しかし、やはり時々後悔した。

タイで
自分の学びを分断したくない...と飛び込んだ研究会。

その研究会のセミナーで発表。
「タイ語幼稚園に通う娘のことばの成長」

言い残したことも
もっとこう言えば伝わったのに...という反省点もある。

しかし
娘の言葉やそれを支えていたものについて客観的に捉え
幼児期のことばについて考えたこの数ヶ月。

「楽しかった」
その一言に尽きる。

そして
セミナーにコメンテーターとして参加して下さった恩師の言葉。
嬉しくて涙が出た。

無駄ではなかった。
タイでの3年半。日本でのこれまでの学び。
私の歩んできた道。

今回の発表で見えてきた
次の新たな挑戦。(再挑戦?!)

これからの私の進む道。
娘と共に成長。そしてそこにある学び。


8月のワークショップ

2018-08-26 16:36:32 | タイー日本語教育
タイで属している研究会のワークショップが行われました。

研究会では、2011年から複言語・複文化ワークショップを開催していますが、
今回はその第5弾でした。

複数の言語と文化で育った子どもと親と教師が一緒に活動するワークショップになりました。

第5弾では、これまでの人生の言語体験を整理する「言語マップ」に加え、
現在の関係性の視点で言語・文化体験を見直す「関係性マップ」の2つのワークを行いました。

これらのマップで何が見えてくるのか、
それをどのように解釈・分析し、
何に繋げていくのか、
ワークショップ中はもちろん終わってからも考えることの多い
そんなワークショップでした。



第一回母親会

2018-07-03 16:15:00 | タイー日本語教育
日本語を教える仕事をして15年
(途中空白期間もありますが…)
子どもの言語教育に携わり出して5年
母になってもうすぐ4年
タイに来て3年半

タイに来てから
海外で育つ子どものことばとアイデンティティの問題を考える研究会に属し、
セミナーやワークショップを行っていましたが、
今まさに子育て中の悩める母たちが参加しにくいのでは...と思い、
母親だけが集まって子どもの問題を考える会を開催しました。

海外で子育てをする中で起こる言語習得の不安、使用言語選択、学校言語選択の不安や迷いなど
参加者で出し合い、分類化し、可視化できる状態にしました。
そして共通する問題点、考えなければならない問題点を話し合いました。

初の企画運営の会だったので終始ドタバタギクシャクでしたが、
参加者の方々から「得るものがあった」「今後も続けてほしい」と言ってもらえました。

ほっ😊

ここからが新たなスタート!


研究会の年次セミナー

2018-03-18 20:53:19 | タイー日本語教育
タイで所属している研究会の一大イベント、
言語活動実践報告セミナーが終わりました。

今回はタイの7県から、そしてベトナム、フィリピン、日本などタイ以外の国からも多くの参加があり、
参加の立場も、保護者、教育関係者、ダブル当事者、学生、日本語教育学習者、カウンセラーと様々でした。

第1部では、これまでの複言語・複文化活動で見えてきた子どもたちの言語体験の現実から言語能力観を捉え直しました。

第2部では、その言語能力観に立ち、実践を通して、子どもの何をどう育てるか、
インターナショナル高校と親主催の日本語教室の実践を通し、子どもの言語活動を考えました。

大学、家庭、インター校、学校外と幅広い実践の場からの実践報告があり、
その発表者の多様さと内容の豊かさが、様々な立場で参加した方それぞれに
新たな発見や気づきを生んでいたのではと思います。

ワタシは運営委員として1部と2部の司会をしましたが、
自分の立場を忘れて報告に聴き入ってしまうことが度々ありました。
日本語教師としても得るものは沢山ありましたが、
複言語複文化環境で3歳のムスメを育てている惑う一親として得るものの本当に多い報告でした!