みぞれのブログ

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日本はもうない~千葉台風被害に対する政府の対応を見て確信した事~

2019-09-25 01:45:07 | 哲学・思想
夏目漱石の「三四郎」にある文中の一節を少し紹介する。かつて日本が日露戦争に勝って一等国になったと得意げになった当時の風潮の中でのやり取りだと思っていただきたい。『「しかし日本はこれからだんだん発展するでしょう」と弁護した。すると、かの男は、すましたもので、「滅びるね」と言った。』

この時の夏目漱石の深い絶望感、誰が察することが出来ようか?
それからおよそ40年後日本は敗戦。その後日本は経済大国として再建し、先進国の仲間入りを果たした。・・・・・・というのが通説となっている。だが、本当に今我々がいる世界は日本なのだろうか?そもそも日本とは何か?専門家がしきりに「このままでは日本は駄目だ」「日本を守れ」と主張しているが、守るべき日本とは一体どこにあるのか?国土?国民?いや、もうそれすら守れていないではないか。ましてや歴史・伝統・文化としての国、日本は敗戦とともに消滅したとみていい。日本の象徴として位置づけられた天皇も消滅まではしなかったものの、敗戦を機にあたかも頑丈な箱のようなものに閉じ込めてその御存在も影も皇威すらも分からないように仕向け、長年それを受け継いできたせいで、今じゃ影響力を失うまでになってしまったのだ・・・。


前置きが長くなった。今回は千葉台風被害について書いていく。この前の台風は全国で猛威を振るった。私が住んでいる地域も夜中に台風が来て、すごい荒れようだった。中でも最も甚大な被害を被った地域は千葉県だ。停電、断水、建物損壊、食糧難…台風上陸から2週間経つが未だ状況は芳しくない。自衛隊もボランティアの方々もよく頑張っている。その他にもきっと支援活動、復旧に向けて活動している方々はいると思う。その人達の事を思うと頭の下がる思いだ。それにひきかえ政府や千葉県は何をやっているのか…。千葉県民がSOSをツイッターなどで発信しても助けてくれるのは自衛隊とボランティアだけ。政府は未だ災害対策本部も設置しないで、見て見ぬ振りを続けるつもりだ。そして災害の被害、それによる影響が現実として存在するのにそれをないことにしようとしてる・・・


これと同じ事がつい数年前にもあった。東北、福島などの地震、津波、そして原発事故が引き続き起きた東日本大震災だ。あれから8年半ぐらい経つが、復興どころか復旧すら未だに終わっていない。しかも、この時起きた原発事故で原発の恐ろしさが露呈したというのに、未だに原発稼働しているのはどういう了見なのか?安倍首相は何としてもオリンピックを日本で開催したいが為に、福島原発の汚染水問題を「状況は完全に制御できています」などと大嘘を言ってのけた。その後東京でオリンピックが開催される事が正式に決まり、発表された。国民は歓喜し沸きに沸いた。もう、国中お祭りムード。その盛り上がりを利用する形で「被災地の復興」は置き去りにされた。ちょっと前まで「絆」とか「がんばろう日本」とか言ってた連中は気づいたらいなかった。

話を戻す。

千葉県もこのままだと政府に見捨てられる可能性がある。いや、というかもうすでに見捨てる方針なのだと思う。政府は例に漏れず東電に責任をなすりつけていた。確かに東電の説明は二転三転していたがそれでも何もしなかった訳ではない。しかし、政府は何をしていた?内閣改造の準備に余念がなかったみたいだけど、それがとっくに終わった今も完全に放置。被災地の事なんてどうでもいいと言うのが本音なのだな。

政府に東電を批判する資格はない!責任は何もせず放置している政府の方が遥かに重い。

・・・以上の文章を見てもらって分かってもらえたと思うが、今の日本はもう国として機能していない。政府という名の権力者達が圧政ほどではないにしろ、横暴の限りを尽くしている。災害で被害が出ている地域があっても放置するのは連中にとって他人事だから。自分と身内以外の事はどうでもいいということだ。これが今の政府の実態である。というかいい加減国民も気づけよ。いつまでもマスメディアを盲信していないで自分の頭で感じて考える事が出来ないと国家権力の思う壺じゃないか。もはや国民もマスメディアに飼いならされて主体性を失った。国土は大丈夫かって?どうかな。もうすでに奪われているかもしれない。他国の支配下に置かれているかもしれない。見えない支配によって・・・

日本は一見主権国家で平和で自由を謳歌できる素晴らしい民主主義の国のように語られる事が多い。だが、その認識はもう時代遅れだ。これからの日本は表向きは民主主義を標榜して、内部では支配する政府、富める者による支配される大多数の国民の収容所、それも自由で安全で楽な檻、見えない鉄格子によって自らの言動を制限される、そんな収容所にすでになっている。もはや国ですらないのだ・・・。

ここにおいて警告する。日本は終わった。今までの歴史も私の記憶も夢だったのだ。もはや流す涙も我々は持たない。

「滅びるね」

夏目漱石の慧眼は遥か未来の現代を見据えていたというのか…。

私は千葉の惨状でようやく日本の破滅に気づいた。しかしそれは遅すぎた、もはや、人類すらも滅びる宿命なのだと確信し、私は瞑目する。

次に目を開けた時広がる光景は、誰もいない世界か、いや、新たな生命体による地球支配の始まりなのか。


国破れて山河在り

国破れて宇宙在り即ち国破れて神在り





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